手塚治虫


作品リスト
ジャングル大帝 ジャングル大帝自体はたったの二巻だけどめくるめく展開で、過程(とんとん拍子の拍子の間)は想像に委ねられる。名作というか神的な作品。
パンジャについてのシーン [img][img]。ライオンにはライオンとしての生き方がある。人間に飼われた家畜は生きるために卑怯になる。ああ言えばこういう大人と同じ [img]。
レオがジャングル大帝になるところ [img]。
ムーン山に向かう。恐竜 [img][img]。敵対するもの同士打ち解けていくなか、オフクロサンが来てくれる[img][img]。仲間の最期 [img]。ここらが単なる動物物語に留まらないところ。
ブッダ 全9巻。
女蛇の悪魔。[img]
阿難陀の迷い。[img][img][img]
アッサジが阿難陀に教える。[img]
阿難陀と舎利弗の出会い。[img][img]
刪闍耶の頑なさ。[img]
提婆達多の過激さ。[img][img]
半分ほどはフィクションのようだ。
火の鳥 未来編 電子頭脳のパミューダとハレルヤが神になっている。その演算はおそるべき精確さだが生命がない。カルト問題について考えさせられる。後半にはコスモゾーンやガイア理論の描写がある。
鳳凰編 権威を認めるような阿諛追従を毛嫌いするような、宗教は政治の道具であるという観念で奈良の大仏が描かれている。実際の奈良の大仏ではなく、描かれた仏像はでっぷり太っていて、悪魔崇拝的な妖しさを醸している。
宇宙編 流刑星は地獄。殺しの未遂で子孫まで顔醜となり永遠に宇宙をさまよい満たされない旅をつづける猿田の運命は逆解脱。彼らの罪を永久に負ったナナは十字架のキリスト。
時計仕掛けのりんご 人間冷凍化して何百年ごとに蘇り愉しむ豪級ハウス。そのたびに心のモラルが低下していく。冷凍化により細胞組織がおかしくなるからのようだ。鉄腕アトムでも設計にほんの少しでもズレが生じるととんでもない悪いロボットが生まれるんだよとロボット製造工場を紹介される[img]。火の鳥未来偏では地球の最後、猿田博士が動物を創造したけど羊水管の中から外に出せばすぐに泡化してしまう。自然のみは人間では創れない。
鉄腕アトム 手塚治虫の代表作。ショタコンの起源を説く人もいるけれど、これを読むとそれが仰々しく思える。たしかにアトムやどろろはかわいいが、純粋に読めば感動の超大作。ちゃんとした中身がある。
アドルフに告ぐ 最初から最後までパーフェクトにまとまっている。物語の中で完結しておらず、対戦終了後の現在の中東問題に続いている。
[img][img][img]…大会におけるヒトラーの演出。
[img][img]…ワグナーの音楽をきかされる峠記者。
どろろ [img]…。[img][img][img]…水子地蔵の苦労がわかる。水子の哀れさもわかる。妖怪になりたくてなっている妖怪だけではない。
真贋を問うとき、霊気から判断できなければわからないことも多い。旅の過程に滝の不動明王像が妖怪である描写がある。たまたまか山之辺の道の玄賓庵の不動様にも似ていた。不動明王はむかしは大日如来の遣いだったが、だんだんと人々の要請から憤怒の姿になったらしい。
どろろは可愛かった。女だと思ったら男だったはありがちだけど、♂だと思ったら♀だった・・・には萌える。新しい趣味が芽生えるぞ。『どろろ』は映画化されていてどろろ役は柴咲コウだけどちょっとがっかり。普通すぎる。男の子の方がよかったな。
ジャングル大帝
巻末にあったもの
「読者のみなさまへ」
手塚治虫氏の作品の中にはいろいろな国の人物が登場しますが、最近、その中の黒人が、いかにも野蛮で未開人というイメージのステレオタイプで描かれており、人種差別につながる表現だとの指摘がなされております。この作品が発表された当時、作者にはもちろん、読者にも差別意識はなかったと思いますが、今日、こうした描写を差別と感じる人がいる以上その声には真剣に耳を傾けねばなりません。私たちは著作者の原作を尊重し、そのまま紹介いたしますが、読者のみなさまには、ともすれば私たちが見落としがちな人種差別について、いっそうのご理解を深めていただくようお願いするしだいです。

こいつが少々邪魔だった。読み終えて感銘にふけっている時にいきなり醒める。どうせ議論をふっかけられた末に載せなければならなくなったお詫びだろうが、こういう神経質な(デリケートではない)輩に対して快く応対しなければならない出版社は大変そう、そして次元低いものからの指摘に書物が汚れてしまって芸術がかわいそう。これ自体は良いあとがきだけれど、差別問題を掲げることそれ自体は差別。それを言った時にそれは産まれる〔サルトル〕。創造される。自分たちが黒人ならばともかく、彼らは差別という概念をラジオの人生相談室のような逆上から目線の立場で使ってはいないか。人間は意識に汚れやすいと思う。常に色不異空の空の境地に向かってないといけない。
MW 何かを超越しようとしていた。それで作品だけでも超越した。悪なるものが善、善なるものが悪とまではいってないけどサタニズムの表現がある。無気味で直截的な表現になっている。でも名作。[img][img][img]
ネオファウスト ゲーテのファウスト。楽天の岩隈が主人公の男に似ている。
アバンチュール 人類は宇宙のことは解明してきたが地底はまだどうなっているのかわからない。主人公らは地底探索することになりいろんな世界をみてくる。共食い族とかアリの種族とかすごい異様。[img][img][img][img]
その他 手塚治虫の出現で日本漫画界は表現力を増していった。反面、古きよき伝統的な精神が刺激的な描写で破壊されていったのもたしかで、神は「こうなることはわかっていた」。ことにつけ「お役所的」な者らがスノッブな者らのマウンティングによく使われるが、伝統を浅薄に片付ける風にはならないように。聖書よりも日本書紀、詩篇よりも万葉集のほうがレベル高いけど、ほとんどの日本人にも理解できなくなってる。