AURA VA-200 STINGRAY



Aura VA200 スティングレー



前身モデルのBRITISH STINGRAYから製造が日本になった。
ドライブ能力があり解像度と細部の描写もなかなかな反面
往年のキャラクターが濃厚でないからか、オーラトーンはVA-100EvolutionIIまでだと言われる。
確かに、VA50とかよりは遥かに自然で、マトモな音になっている。
でもやっぱりオーラはオーラだった。
弟モデルにStingray105がある。こちらは定価¥138000。
VA-200は¥225000でStingray105の1.6倍の値段である。
重さは8KG。Stingray105は5KG。こちらも1.6倍である。
パーツにしかコストをかけていないんだろうか。
値段と重さのとおり解像度も1.6倍ぐらいあるのかなぁ、と予想したけど外れた。
クロームの鏡面が醸すそのもののゆらめきが感じられたStingray105のほうが見てて面白かった。
あれは歴代の鏡面プリメインの中で最高にリキッドだったと思う。
VA200は解像度はかわらないが1.6倍生きたような落ち着きが感じられる。
低域の輪郭の大きさなどが抑えられて寂しいほどだ。
しかしトーンには粘性が感じられ、多少ぼんやりするが耳で受け入れられる。
耳でそれを求めてしまう。
ジャズやポップスでも相変わらず薄い。その反面とにかくスムージーで、ああ、宇宙に流されてゆくようという感覚だ。
既にそのまま流されていますが一方で音楽は素直に伸縮し、全体を神妙に包み込んでいる。
その愛しいまでの良心の裏には、力学的鼓動を自律しているような悩ましげな雰囲気がある。
"pubescence"という言葉が相応しい。
VA-200の場合、コンポを欲しがる年頃の子にあげたくなるような音だ。