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PLAYER / AMP / SPEAKER / HEADPHONE / CABLE / etc.



HEADPHONE Review.
BAROMETER / Musicality / BBS / Congeniality / ver.x.xx

メーカー 型番 寸評
aiwa HP-VX100 普通のイヤホンをカナル型にしただけの音
alpha MODEL205VW JAPAN セミオープンエアーなのか、密閉と開放のバランスがとられている妙趣がある。製造は1970年代?かな、古いヘッドホンだけど現代のソースに応える。Accuphaseのヘッドホン出力で比較した際にはK-501にとくに遜色を感じなかった。もちろんK-501のが明瞭だけど、音は滑らかで拡散せず、管球アンプのように人肌のぬくもりと主張のほどよさがあって心地よい。古き良き時代の製品で丁寧に造られている。Made in Japanで基本的な能力値が高く、LUXMANのヘッドホンアンプで鳴らすとK-702よりも厚みが出てきた。高音が今のヘッドホンのように強くないのでパソコンで使っていても耳が疲れない。2012年の今でもたいせつにしてる。
AUDEZ'E LCD-2 Rev.2 Driver オルソダイナミック型のヘッドフォン(平面型;プレーナー型)。そのやわい音調。のどかな空間。カリビアーン。どこか懐かしい音がする。トラベルケース付属。
LCD-3 LCD-2をフラッグシップ化したもの。音楽そのものが自然に溶け込んで聴こえてくる。アメリカのうららかなカントリーや木漏れ日を感じる温かいトーン。この全体的な密度の高さや自然さや音色の豊かさは、難聴だからわからないという種類のものではなさそう。音色は感じることができる。周波数の高い方と低い方が聴こえなくても関係ない。細かい音が聴こえるとか聴こえないではない。解像度とか密度が高い低いというが、あるレベル以上のオーディオとなるとドット数を数えさせない。耳が分析できる解像度にだいぶと近づいてきている。このクラスになると、オーディオ的に使えるレベルか否か(分解能が足りているかどうか)ではなく、至福かどうかになる。ある程度の美しさでは萌えない。機械の性質を感じない自然の完全なるままの音。上の比喩のままの質のよいトーン。これに比べたらSennheiserのHD650すら大量生産機に思える。ほとんど機械的には変わらないはずなのにLCD-2になると解像に綻びが見えて幾分かこの至福さも減退する。やはり価格差のことはある。組み合わせるヘッドホンアンプはRED WINE AUDIO社のCorvina, Isabellinaが推奨されている。でもそうすると合計40万円のシステムになってしまう。ORBのJADE casaでもこのヘッドホンのよさは十分に感じられた。ORBがAUDEZEの温和な基調に合っているのか、つなぎに使える。PhaseTechのEPA:007ではいまいちだった。真空管ではないけどLUXMANのP-700uで4chブリッジドライブされるのも良いと思う。AUDEZEとRED WINE AUDIOはアメリカのメーカー、ORBとPhaseTechは日本のメーカー。‥難聴にもいろいろとあり、私(わたくし)はストレスゆえにか、ときに耳から脳へ繋がってる有髄神経がきゅんきゅんとした不愉快に襲われてるけど、そんな状況下にあつてもLCD-3なら不愉快にならないかもしれない。窮屈にさせる成分がほとんどないに等しい。LCD-3はウッドケースと4pinXLRのケーブル付属。
AKG K330 全体的に遠いサウンドのカナル型。ホールトーンが得意である。遠方から届けられる低音の質感がよい。ヴォーカルはつんざく成分があったけど、音の味わいが深い。
K340 若干薄い音。K324Pの方が音楽性が高く感じるけど、K330と同じく量は出ないがD.レンジはある。
K401 比較的遠くに音源がある感じだがその位置で平坦にまとまり、硬調にもメリハリとなっている。
K501 明瞭感があって瑞々しいトーン。実体感ある。
K601 ハイエンドとしての音が出る。抑圧から解放される。音色も造りもドイツ車って感じである。
K701 K601よりもハイエンドとしての音。諧調は滑らかではないが、音色に幅がある。ウォークマンで村治佳織のアランフェス協奏曲[Victor]を聴いたとき、この音はこのヘッドフォンじゃないと駄目だと思った。ハイエンドのスピーカーには及ばないが[URL]、K701はモニター路線だけどふんわかした優雅さがある。国産のヘッドホンの多くは高解像度な分 冷たい印象のものが多い。一方、少年のコーラスはSONYのMDR-SA3000の方は意識的に浸透してくる。この次元は良し悪しでは決められない。頑固な音なのでアンプは選ばない傾向。made in Austriaとmade in China製がある。紺色のボディーのK-702はケーブル着脱式。miniXLRのケーブルを自作する場合は、1番ピン=Ground 2番ピン=Lch 3番ピン=Rch。
Q701 開放型だから高音の抜けがいいとは感じるけど、実際は高音はぜんぜんfレンジが伸びてないし澄んでない。というのも高域にノイズの乗るヘッドホンアンプでドライブしても、ソニーとか城下工業の国産ヘッドホンの様にはノイズが聞こえてこないから。丸くまとめられている。ほどよく温かみがあってほどよくレンジが伸びていて、モニター系の音づくりでいろんな音がバランス良く出て来る。管弦楽を再生するのにもよい。Q-702はケーブル着脱式。
K550 オーディオフェスタで聴いてきたけど、自分が所有するK702やQ701よりも圧倒的に好きな音だった。オーディオフェスタの説明員によると、AKGはコンシューマー系とモニター系は設計している部署?は違うけど中身は同じみたいだ。AKGが作りたい音を作っているらしい。このK550は価格COMに「脳に浸透する高音です」と書かれてた。その表現のどんぴしゃっぷりが脳に浸透してきた。これを聴いてK-702を所有する意味を感じられなくなりました。
K550Mk3 素直な音。チャイコフスキー『マンフレッド交響曲- 第四楽章』(NAXOS 2007年録音)を聴いても低音が出なくてシャリシャリだけどテンションがあがる何かがある。
K545 K-550のポータブルユース版。K550と同じ音。
Aiman best audio AM-105 納豆をうどんに入れたときの、あのちゅるちゅる感覚をあなたは知っていますか?。納豆のねばねばは水溶性だからつゆがほどよく滑らかになる。あんかけとはまた違うたとろみ。そして麺が…ちゅるちゅる…してしまう。人に話したら感覚を疑われたが、それが好きな人もいるだろう。これは最もヤバい軟質な音が出る。ニュウドウカジカを連想する。
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ATH-CK7 高域がちょっと変。低域は薄い。柔和なところがあり、じっくり聴けば良いところもあると思うけどじっくり聴いてないからわからない。
ATH-CK51 LOOP SUPPORTの はめ心地がよかつた。レンジはせまく、中域〜中低域で鳴らされる。
ATH-CK500S/M 新LOOP SUPPORT DIAGRAM。もっとりした音。プーランクの『スタバトマテル』など渋みがある。
ATH-CKM30 音質はソニーのMDR-NC2のように優しく聞こえる。この価格では制約があると思うけど調えられた音になっている。
ATH-CKM55 型番が覚えられない。CKSのほうがクリアさを感じるバランスで、CKMのほうが低音重視で…、じゃなくて、CKMが先に発売されているからスタンダードなもので、あとに出てきたCKSが低音重視なんだな。CKのほうがもっちりと低音が出そうな名前だけど、実際は高音が出そうな名前のCKが、低音なんだな。買う時はぜったい間違わないようにしないと。
CKMはマシュマロトーンで、マイルドでもっちりしていることがわかればCKMで間違えない。比較すると上位モデルのATH-CKM70はATH-CKM55寄りの音で、解像能力は肉薄している。トーンもATH-CKM90の独特なクリーム感ほどではないが、ともにシルキーな肌合いである。バランスド・アマチュア方式は、ある特定の帯域の高解像度化or低減衰努力によりミュトス値は高まるが、ダイナミック型のATH-CKM70/CKM55は若干無個性ながら聴きやすい音に仕上がっている。高域方面はATH-CKM90よりも音離れが良い。
ATH-CKM70 マシュマロタッチのM。低音域は諦められているかわりにその感触を得ている。ATH-CKM70〜にある音楽性はピュアオーディオの音楽性で、空気感(エーテル)はまだ機械状ではあるけど楽音は微粒子とは知覚できないものに満たされていて豊富な幸せを抱きやすい。また表面的な解像の豊さではなく、吾々の心の奥底に沈み込む太古の性格も備わってる。日本人には神社が一番霊性として落ち着き馴染みやすいようにしてこの音には落ち着く。CKMのミュトスの味わいは豊かな傾向だけど噛めば噛むほど味わいが増してくるごはんのように、味付けをする以前の状態の、素材から素材のままに引き出されたものだからこれは味付けされた音ではない。なほき正しきの正直な間柄であれば彼・彼女自身の豊かなレゾンデートルが現れてくるように、この音の味わいは日本製品らしい精度の高さから導き出されてきたものであり、これはより機械的ではない音の傾向なのである。(←テストに出る)
ATH-CKM90 定価18000円。ケーブルが70cm。補聴器などに用いられるバランスド・アーマチュアドライバー方式を採用し、小型ながら大きな振動面積を確保されている。ダイナミックさはCKM70の方が上で、また高域再現においても低音重視モデルのCKS70の方が鮮明に思えるが、その分、機械的な成分が少なく、特に魅力の中〜中高域は聴けば聴くほどのマイルド感、それは空気の馥郁に満たされたマイルドさで、それは料理のメランジェのような撹拌された種類のものではない。(中低域の楽器は鳴らない)。またその音色はこのチタンのボディーみたく退色気味で、今や古さを感じるようなカラーではあるものの、幽玄な絵画性は画像処理のエンボス加工によるところではない。ATH-CKM90はオーディオテクニカの製品の中でも特に特徴的な音で、それはシュアー並みに浮いてる。基音は形而上のマクロなところで鳴っている。空気感と馥郁も楽音に伴っているものではない。特性的なガタツキも若干あり、一聴してえぐみとか違和感が大いにあるけど、マトモな音のSOLID BASSシリーズにはないミュトスがある。CKM90クラスにもなればテクニカでなくては出せない種類の音になってくる。濃厚に放出されるミュトス、SACRED MVSICの神話的な邂逅を求めるとなると、お金かかる当然。
ATH-CKM99 ワイドレンジに平坦にリニアに延びているので業務用みたいだけど星のきらめきはある。ロック・ポップス向け。
ATH-CKR7 機械的で正確だったATH-CKM99が、全体的にこなれた感じの音になる。低音は曖昧にふくよかに味を添えている。音色は良くなっているのでトータルとしては正常進化と言えよう。
ATH-CKR9 ATH-CKR7で曖昧で埋没気味だった種類の音が明瞭に聞こえる。ATH-CKR7で明瞭だった種類の音は滑らかな実体をしてる。ATH-CKR9はΦ13mmのダブル振動板という構成で、Φ14mmシングルのATH-CKR7とは異なった音色をしている。パイオニアのバーチカルツインのスピーカーの様に3Dのように音像が浮き立つ。
ATH-CKR90 透明な音。輪郭がしっかりとしてる。中間の音は出てない。でもとても美音で凛としてる。7年前のATH-CKM99は解像度は高いけど機械的な音で、リアルさにびっくりするけどうっとりとはしなかった (自然環境音は「その場にいる」と錯覚を催すほど素晴らしかったけどね)。最近いいイヤホンが多すぎるためか自分は偉そうながらもこのクラスのイヤホンにならないと感動しなくなってきた。音に感動する最低ライン。HDC314A〜HDC212Aにリケーブルすると凛とした響きがより陽性で気持ちの良い音になる。
ATH-CKR100 イヤホンなので分解能は各種高級ヘッドホンほどは高くない。シュアかけのATH-LS400でも同じ。ドビュッシーの『雲』はきびしい。ブラジル風バッハはきれいに打楽器が背景で埋没せずに鳴っている。音の量はあり感触がよい。使っているうちによくなってくればカナル型はそれでよい。
ATH-CK90PRO テクニカのバランスド・アーマチュア方式の中では一番音が太く、各楽音がはっきりとしている。この方式のまにまに、繊細な音のまにまに、ダイナミック型に追随したような解像のよさがある。繊細さ・優しさはCK10とCK100の方が秀でているけど、CK90PROは前へ押し出してくる性向なのに機械的なところがなく、中低域はほどよくほどけた感じの鳴り心地でどっぷりと浸れる。再低域が出ないのが残念だけど、音のまとめ方・鳴らし方はちゃんと完成のレベルに至ってる。車産業でも不景気で見送りモデルが多発してるけど、労働調整の期間に時間をかけてチューニングできたのかな?。中堅クラスのヘッドフォン並みの価格だが90PROの方が優秀な側面はある。
ATH-CK90PROU ATH-CKM90は音触がしっとりとしていて奥手な性向で耳元感が少なく 個人的には好みだけど、録音系のソースには目立つ音がありやすい。ATH-CK90PROはモニターらしく高い解像度・分解能を備えている。BA方式特有の籠もりがちなる性分はあるも、遠近バランスはさすがに普遍的といえる。音色にも違和感がない。CKM90PROUとなり、低音の分離感はよくなっていたと思う。正常進化ゆえにかTとU同時に比較してもわかりにくい。
ATH-CK10 2WAYのバランスド・アーマチュア型。高域用と低域用のユニットが搭載されている。フルレンジのATH-CKM90よりフラットな音になっている。イヤフォンでもそんなことが出来たのか。気が滅入るほど精度の要る作業になると思う。さすがにこの価格帯になると不景気では売れないのか、2010年現在まだ店頭には置いてある。たかだか4g程度の物体に3万6千円って、宝飾品並みの価格設定ではあるが、所詮イヤホンでは限界がありそうだし無意識にスルー(合理化)していた。しかしあの日はなにを思ったのか試聴をしてみたら… ぶったまげた。繊細な振動に満たされており、シルク感がたっぷりと横溢している。それは画素が精細すぎるところによる階調表現。全体的にはすべすべの肌触りに特化してる。EARSUIT ATH-ES10などの密閉型のヘッドフォンのように、空の透明さや分析能力、居場所からの解放までを味わえるような分離感はないけど、密閉型イヤフォンとしてならではの至高を目指された音で、主張のない楽音、素直に順応する音の流れ、没個性したひとつの個性として仕上がっている。本命だけど、ATH-CKM90は70cmのコード+延長ケーブルなのに、ATH-CK10は1.2mY型コード採用ということで、ネックストラップ型での使用は想定されてない。ヘッドフォンが嫌な人向けの高音質イヤホンなんだろうか。
ATH-CK100 ATH-CK100は三桁の名前だから、トリプル・バランスド・アマーチュア。2WAY3スピーカー。ATH-CK10よりもダイナミックな音になっている。音量を上げていくと一番先に音割れしだすけど、その分繊細な解像になりそう。CK10とともに特筆すべきことは、その引っ込み思案な優しさ。イヤフォンに自己主張や圧迫感を感じたくない場合、または感性が優しすぎて かつ環境の受難から抑圧的にならずタイプBとして生きられていて 衝動ではなく少年アシベ君のようにゴマちゃんに癒やしを求める場合、断然CK10/CK100がいい。夏のくさはらに〜銀河はたかく歌う。たしかにBA型らしい音色はあるも、こんなにバランスの良い色づけのない優しいしっとりとした音のイヤフォンは日本にしかない。
ATH-CKS50 CKSは低域を重視した設計のカナル型ヘッドフォン(SOLID BASS)。低音はソニーのXB40のほうが官能的だけど、テクニカのほうは広域にわたり小さな音までダイナミックに表現されている。ポップミュージックはテクニカのほうが印象がよかった。
ATH-CKS70 下位モデルのATH-CKS50との差も、上位モデルATH-CKS90との差も、思ったよりある。CKS70は音階はソニーやCKS90のように明確ではないけど、付帯音が多いのでわりと雰囲気はある。共通していることはCKシリーズやCKMシリーズとは違うこのそっけなさ。音楽性よりは物理特性に際立つ音で構成されている。スタンダードな型番のCKMが芸術再現寄りのサウンドで、SOLID BASSのCKSは解像重視のモニターライクな音の佇まいであった。
ATH-CKS77 ATH-CKS70のモデルチェンジ型。CKS77のほうがCKS90より総じて良い。あえて言うなら分解能のみ負ける。各種基本的には楽音のバランスは同じで電子音の高域も自然。CKS77のヴォーカルにはCKS90より湿度がある。
ATH-CKS90 SOLID BASSの上位モデル。ATH-CKS90の構造は1996年頃に発売したSONYのMDR-NC10を思い出す。あの筺体もオウムガイのような音響ドームが耳たぶの辺りに存在していて、当時のモデルはまだS/Nは低かったけど(←2001年頃にMDR-EX70を買った当初は「明瞭な音になったなぁ」と感じた)、低音の鳴り方が土着的でなにか官能的で、音楽性はすごい独特だったように思う。今思い返しても名機としか言いようがない。
ATH-CKS90の場合は 物理的に完全な低音域再現を志向された筐体のようだ。CKS70でもどぅーんとくる低域なのでCKS90の筺体からは一体どんな低音が出てくるのやらと思ったら、意外にも整っていて、高域も整っている。そっけなく淡々と鳴ってる。気張ったところのないワイドレンジで、音響物理に洗練されたモニター音をしている。それは機械としての音ではあるが、低音は よりフロア型のようなD.レンジと量感が得られている。あってもなくても良いような味気ない低音ではあるけど、音階がものすごく明確である分、音楽の意図を推量させる。やっぱりこれが無ければ肢体不安定の音楽になる。低音は耳覆い型の密閉ヘッドフォンと比較してもATH-CKS90の方が出る。イヤスイーツATH-ES10でもDJ型のATH-PRO700でも これほどは出ない。低音域におけるイヤホン・カナル型の有利さが出てると思う。(エージング・個体差はあるかも)。装着感は圧力が強めで密閉性が高い。
CKM90が東京芸術劇場で CK100が東京文化会館なら、CKS90はサントリーホール。CKS90の為す解像は全域に渡ってしっかりしている。オーテクのカナルの中で最もモニター的というか教科書的というか、魅了するところを請わない音になっている。しっかりしすぎていてオナニーした後は使えないが、その存在のすべてが可もなく不可もなくで、ボディーラインの美しさに惹かれて買っても失敗にはならないし、一年使っても飽きはこないだろう。限定モデルにレッドあり。レッドが売り切れたあとはコード長が60cmのブルーも発売された。
ATH-CKS1100 ドビュッシー『夜想曲 -祭』(Gramoffone Berliner Philharmoniker - Claudio Abbado 2003)は、クレッシェンドしても高音が突っ走ることなく低音がふくよかに出てるから楽しめる音だけど、分解能不足でこもり感があり、伴奏とかで聴こえてこない楽器があるから、その曲のことが元々よく頭に入っていない場合、楽しめないかもしれないと心配になった。その曲を盛り上げる重要な旋律が加わっていない。でもその曲が頭に入っていれば、聞こえてなくても脳で補完されるので、この独特な音で楽しめると思う。ゲド戦記の『テルーの唄』の色気はどのヘッドホンイヤホンで再生しても出るものだけど、このイヤホンの場合は音色的な色気は平均的だけど低音がよく出るからしっとりと包み込むように手嶌葵の歌声が聴こえる。ストラビンスキーの『兵士の物語組曲』-悪魔の勝利の行進曲- の打楽器は角が抜けていてマイルドで、トムトム(中太鼓)はたぬきのお腹をポンポコ叩いているみたいに聞こえる。チャイコフスキーの『マンフレッド交響曲』(NAXOS) はずっと聴いていると、このCKS1100の低分解能に耳が馴染んできて、その遠方から押し寄せてくる低音の力にも後押しされて盛り上がる。デュアルフェーズ・プッシュプルドライバーという独特な構造を採用したイヤホン。磁力を高めあう配置。デュアルエアフローベース・ベンティングシステム。背圧をコントロールしているんだろうか。オーディオテクニカのイヤホンは決してコストパフォーマンスが高いわけではないけど機械オタクが喜ぶつくりをしているものが多い。そんな構造だからかイコライザで修正すると良いみたい [URL]。
ATH-CM707 IEダイナミック型イヤホン、IE型イヤホン、非カナル型イヤホン、従来のイヤホン。振動板の面積が確保できるのでレゾリューションに余裕がある。イヤホンとしては正統派の音だと思う。CM707のハウジングは密閉型だけど遮音性は考慮されていないので部屋聴き限定仕様になると思うけど横向いて寝そべってマンガ読みながらでも使えるし、ヘッドホンより使い勝手がいいと思う。多くのヘッドホンより音がいいと思うし。音はワイドレンジで高解像度傾向だけど、悪い意味でもテクニカらしい音というか、同じ形式のゼンハイザーのMX471より厚みのある音だけど『シェヘラザード』などフルオケは若干機械的で耳につくところはあった。芳醇な音はしない。リニアリティの高い音。
ATC-HA7USB 2002年に秋葉原で試聴した。店頭に並べてあるオーテクのヘッドホンの中でひときわ音質が良かったのがこれだけど、なんでかと長年疑問に思ってた。ヘッドホンアンプ内蔵型でその分ケーブルのロスやプラグやジャックでの電位差が生じてないんだな。USBケーブル2mの仕様だけど、デジタルの信号はアナログのようにロスを生じないと思うから。これ以上はないぐらいにアンプからダイレクトに音楽信号を振動板に流されている。音質はもっちり傾向。その点が好感もてた。
ATH-D900USB USBに接続してロスのない音質。内蔵アンプは専用設計になるし、ATH-A900Xより純粋な音質に思える。ATH-A2000Xには負けるけど ある種の領域ではアドバンテージがある。Windows8で使用中。Youtubeで各スピーカーの音質がチェックできる。。
ATH-DSR9BT Bluetoothのワイヤレスヘッドホン。ワイヤレスのデジタル信号をドライバーまで高純度伝送する新技術を採用とのこと。audio-technicaらしいシャリシャリ傾向。自分はATH-D900USBを使用中だけどATH-DSR9BTの音は先進的すぎて僕の耳にはついてゆけない。
ATH-W10LTD オーディオテクニカ35周年のLimited Edition。1997年当時の最高級モデルだった。Anniversaryに相応しい仕様になっていて、アサダ桜の心材(無垢材)のキャビネット、スーパーハイクラスOFC8N、W10LTD専用設計φ53mmドライバー等と遺憾無い。店頭ではATH-W10VTGとはあまり差は感じなかったけど、W10LTDのほうが気持ち健やか。ケーブルの被覆も良質。音も製品のタッチも金属感がなく人当たりがよい。今の製品より地味な音だけど、音がいいと思って買ったATH-AD1000はすぐ売っぱらった。シュミットとかドビュッシーが機械的に思えた。これは疲れることがない。ATH-W11JPNが発売された時はその漆塗りのデザインの美しさに嫉妬したけどW10LTDは長期的に傷や汚れが目立たない。10年以上使い、壊れることはなかったけど、天然コラーゲン配合のイヤパッドがボロボロになっており、ウイングサポートもなんか痒くなるwので修理&メンテナンスに出した。専用設計φ53mmドライバーとコラーゲンのイヤパットはさすがに在庫にはなかったけど安いもので代用できた。
ATH-AD5 オーディオテクニカのヘッドホンは掛け心地が優しく、自分の使ってるW10LTDでは下を向くとズレるのが気になっていた。でも最近のものはバネが微妙に強くなった。絶妙な強度。そこが日本人のこだわりようじゃけん。とりわけエアーダイナミック型は軽量なので頭の動きに反応しにくいところがよい。
ATH-AD7
ATH-AD300 ADの開放型は空気の入れ替えがよくできて、密閉型のようなこもりや息苦しさから解放されている。コカコーラのように溌剌としたサウンド。モデルチェンジしてずいぶんと定価が抑えられた。しかもこれは5000円。ものすごいコストパホーマンス。
ATH-AD400 ナローレンジだからか音がやさしいので、AD700とかAD900よりも聴きやすいんじゃないのかとも思える。
ATH-AD500X VGAの画像のようにぼやけているけれど明るい色調で気持ち良く聞こえる。ATH-AVA500といい勝負。
ATH-AD1000 上級機になるほど音の出がよい。聴感がよくゼンハイザーのようにストレスフリーなところがある。肩の力が抜ける感はAKGのK-601ほどではないものの、多少硬調ながらテクニカらしいレンジの広さにエネルギー感がある。ClassicよりPops系。クラシックはいけないこともないけどやや論理的で堅い。時により高域がつり上がっていてきついのでナイーヴな耳には向かない。
ATH-AD1000X ヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ 第7番-第3楽章 Toccata』(NAXOS 8.573043)を聴いた。広い面積で鳴っている。ATX-A1000Zは陰影や凹凸の造形が3D的だけれどATX-AD1000Xは平面的にすべてドバーッと出してくる。音の勢いが滝みたい。2004年に発売のATX-AD1000に比べて水に甘みが増してる。機械的サウンドではなくなってきた。[ATX-AD1000]
ATH-AD2000 爽やかな音質ながら、やはり堅さは目立つ。音量を上げると音質は上がるものだけどテクニカの場合は同時にイタい響きをする。逆に音量を下げて能動的に聴く使い方ではテクニカは非常によい。音量を上げるとその硬質さとともにエッジが強調されるけど、音量を下げればこのコヒーレントな音により音描が捉えやすく、また色づけがない分こちらから能動的に聴こうとする際にもスムーズに聴ける。音量だいじ。
ATH-T500 ビックカメラの店頭でiriver Clix2をつけてHarmonia Mundiの教会音楽を再生すると、ものすごく良かった。コーラス帯域がシルキーにとろける。あっけらかんとしていて聴きやすい。安い外観に似合わず強調感がなく、全体的に素直で明るい陽性のサウンド。ポータブルでも音量が取りやすくいい音で鳴ってた。インピーダンスは40Ω。せめてコードが短かければなぁ。せっかくこれだけ無機質無個性な外観なら傷などを気にすることなく持ち運びに抵抗感少ないのに。帰って調べるとAV向けのモデルだった。なんということ!? 吾輩はAV向けの耳なのだな。たしかに昔から好きだ。それにしてもあっけらかんとした鳴りっぷりだった。音楽再生には向かないとか揶揄されるオーディオテクニカの製品にあって、なかなか聴きやすい音でした。なんでネットで評判が芳しくないの。下位モデルのATH-T400は若干だけど滑らかさが落ちる。ATH-T500には高低がすべり台のように連なる完全な滑らかさがあった。COWON iAUDIO7での再生は、ぼやけ気味の所に長所を感じられた。ATH-T300はかなりぼやけているけど明るい音はやさしい音調になる。2009年発売の新しいモデル。13年前に買ったATH-W10LTDより音色に甘さを感じる。それが新しい。ユニットだけ組み替えてもらえるサービスないかな。
ATH-AVA300 ヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ 第7番-第3楽章 Toccata』(NAXOS 8.573043)を聴くと聞こえてこない楽器の音がATA-AVA500より多いけどダイレクト感のないスポンジに包まれるかのような装着感と音で気軽に使える。ATA-AVA500をさらにコストカットしていて、あと2000円ぐらい出そうよと言いたいけど、その厳しい制約の中 この音だからすごいと思う。なんかaudio-technicaは安物の方が試聴機を手にしててインパク(以下自粛)。
ATH-AVA500 ふわんとした、いやーぱっど。音もふわんとしている。ドビュッシーの管弦楽『雲』もふわんである。ヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ 第7番-第3楽章 Toccata』(宇宙人との交信が入っていそうな曲) もエキセントリックな鳴り方をせずに不足なく帯域的に偏ることもなく真面目にスポンジのような音で鳴っている。ドラクエ10のサウンドもATH-PRO5XやATH-M50xのような愉快な音は出ないけど程よさがあり、むしろ音が没個性しててゲームの世界に引き込まれる側面はあるかもしれない。ヴォーカルもよく聞こえる。埋没感がない。あらゆるジャンルに於いて附帯音が少ない。定価7000円ほどのすごい入門モデルなのに。ATH-T500の後継か。これを一番はじめに買った人は、次に買ったモデルは失敗になるでしょう。
ATH-M40x ATH-M50xより少ししっとりとしている。優しく歌っている。でも分解能的に不満が出てくることもない。クラシックもATH-WS770のようにボヤけないで鳴っている。音の種類が減るのかな?ポップ・ミュージックではATH-M50の中高域の闊達な鳴りっぷりのよさはなくなり聞きやすさにシフトしている。マニア的な魅力は薄いけど価格を考えるとかなり良い。
ATH-M50x ボリューム上げるとやや安い響きは伴うもののボーカルは悠々と歌い中高音には開放的な気分の良さがある。
ATH-MSR7 低域はあまり出ずスレンダーな音調だけど硬質になりすぎず、高域がつんざかないで延びる。メタリックな明るい音調。ボリュームを上げると高域つんざく。
ATH-SR9 パリッとして晴れやかな音。ATH-MSR7と基本的な音調は同じだけどより緻密さが増す。落ち着いた硬質感。分解能を求められた傾向。低域は薄く、管弦楽では表に出てこないけど、CLANNAD(ASIN: B0000562HM)はベースの楽器の音がATH-MSR7よりよくわかる。
ATH-PRO500 ATH-T500より整理された音になる。ミュトス値はATH-T500のほうが高いが、ATH-T500は軽い音でDMPによってはハイアガリになる。こちらはデンシティに陰影を保つ。ATH-PRO700のほうが更にデンシティになる。
ATH-PRO500MKII ATH-PRO5Xにあった荒さが削がれている。audio-technicaらしいシャリシャリ傾向がない。その分面白みも減っているけどバランスよくなってて万能型。ヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ 第7番-第3楽章 Toccata』は異次元に飛びやすい曲だけど違和感がない。
ATH-PRO700 中域は若干薄いが、高域と低域の両立はヘッドフォンならでは。イヤホンの場合は多くは高域か中域か低域かどこかにウェイトを置いていて、レンジを広げれば解像密度が落ちる。でもテクニカのヘッドホンの場合はその力強い低音に高い音がかき消されるような症状はなく、よく整っている。ATH-PRO700は ある奥行き平面にD.レンジを持ち上げ集約された音で、バランス的にはポップス向けだと思う。しかしパワーまんまんながらも光は抑えられ、成田山や元善光寺の霊性のように、毛羽立ちのないふくよかな安定がある。腹の低いところで落ち着く音をしている。パッカーションは強調感なくリニアで、電子音にも派手さがなく、木琴などの肉づきは濃密な媒質に乗せられ最後まで生き残っている。PRO500なら別に他機種でも替えが効く普通クラスの良い音だけど、PRO700の音になると このモデルでなくてはならない事態になる。装着性は快適クラスではないが、素材感含むデザインは秀逸。本来の黒モデルもかっこよいが、ホワイト[PRO700CWH]やゴールドモデル[PRO700GD] 高音質仕様の[PRO700LTD]など 年ごとに限定モデルが発売されている。
ATH-PRO700MKII モデルチェンジした。ATH-PRO500MKIIより情報量が増す。分解能的にはATH-M40xより後退するけど(といっても不足はしていない)、オンマイクなサウンドステージ。ボーカルが耳元で歌ってゐる感覚。ドビュッシーの『雲』第2曲 "Fetes" でもATX-A2000Zのように品の良い音色(ねいろ)は出ないけど雑味が少なくマイルドな音色(おんしょく)でダイレクトな音像を楽しめる。音楽を製作する人向けの機種。
ATH-PRO5MK3 ATH-M50xより分解能は落ちるし出ていない音は多いように感じるけどハウジング空間にてヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ 第7番-第3楽章 Toccata』(NAXOS 8.573043。最高峰の音質) が愉快に悠々と鳴っている。型番のとおりプロ用とのことだけど優しさも感じる鳴り口。さかいれいしうというシンガーソングライターの歌声も抑圧的なところなく伸び伸びと聞こえる。
ATH-BB500 ワイドバックバンドスタイルのDJヘッドホン。硬めながらよく整っている。ATH-PRO500と同様、管弦楽の空気感にはよく満たされている。
ATH-SQ5 明るく楽しいサウンドです。抜けがよい音。ポータブル型で価格を抑えられながら引き出せるものは引き出している。ATH-T500とほぼ同じ音調で、更に若い音になります。まったくデザイン・志向性は違うけど同じように乾いた瑞々しさがある。ATH-T500のAvな音でよければこれになる。現行はATH-SQ505。
ATH-XS7 ワイドバックバンドスタイルのヘッドホン。ポータブル型。座席にもたれるとバンドが邪魔になりそうなスタイルだけど、髪型は崩れない。ATH-XS5は声が出てない気がしたけどATH-XS7は若干よくなる。共に簡素な音だけど聴きやすい。
ATH-WS70 やっぱりヘッドフォンはD.レンジが高い。じっくりと聴く感じの音ではないが、カナル型はすべてこのポータブル型のヘッドフォンより爽やかさが足りなかった。遮音性は低く低音は希薄だけど表現に幅広さがある。犬の散歩に向いている。
ATH-ANC23 ノイズキャンセリングイヤホン。音はさほど良くはないけどなぜか愛着がもてるモデル。個人的主観になるけどほかにもそういう型は多いので、このレビュー一覧はあまり意味のないものかもしれませんと思いました。
ATH-ANC7b 帯に長し、たすきに短し。その類に漏れず。ヘッドホン最低限のお仕事をなす。不足のない解像のなかに馥郁もあるけどそれがいまいち中途半端で、装着感も最低限なので、わざわざヘッドフォンにしなくても密閉性・遮音性の高いATH-CKS90にすれば良いかぁ…ってなってしまう。階調性はATH-T500やATH-PRO700より落ちるが、そこそこ上下左右平均化していて、パーカッションは愉快めで不自然ながらクラシックも空気がありコーラスも酸素に満たされる。でも…この音楽性がATH-PRO700ぐらいにデンシティな霧の深さであればなぁ。でもある日このATH-ANC7bには、その中途半端なところに意外な良さがある事を発見した。作りはチープだし いかにもノイズキャンセリングヘッドフォンですという無骨な外観をしてるけど、ATH-ANC7bを装着した鏡に映る自分の姿を見ると、凡庸なところがむしろ自然に思えたのでした。これなら電車内でヘッドフォンしてても恥ずかしくない。ANC7bにはシルバーの楕円がついてるおかげで前作のANC7よりもさらに地味である(モノトーンより何かコントラストがあるほうが擬態になりやすいのか)。安物っぽくもないし仰々しくもない。高級メタル仕上げのEARSUIT ATH-ES10は 大衆の影に隠れていたい僕にとっては まばゆく輝きすぎる。木のハウジングのATH-ESW9とも比べようにならず自然で、むしろエレクトリカルなところが馴染みやすく可愛かった。もう高校生みたいでどっかに連れてきたかった。意外に音もよいのかもしれない。
EARSUIT ATH-ES10 メタルハウジングのオンイヤー型ヘッドホン。ATH-A2000Xと同じく高剛性チタンハウジングを採用、高級感があり固有音も少ない。"EARSUITはたぶんサイズが小さいだけだろう"と希望的観測してもよい部分がある。大きな振動板のATH-A2000Xのような分解能力はないけど、生々しさが前に出る。ATH-A2000Xのような突き抜けた感覚はないけど、オンイヤーらしく平面的な音で、それを活かしたところに魅惑を感じる。輝きがあって若々しい音。音漏れはする。ATH-A2000Xとはまた違った造形。寒色傾向は共通。ポータブル型のヘッドフォンの中ではBOSEのTriportに並んで最高峰の音が出る。ウッドハウジングのモデルATH-ESW9のほうが中域に密度があって快さはあるが、EARSUIT ATH-ES10は音の方向性が明瞭な方面で、再生するソースによっては高域の合わないものがあるものの、解像度はより精細化していて世界に開けた心地がする。
ATH-ESW950 木のヘッドホン。オーテクのオンイヤー型らしく生々しさはあるけどATX-ES10ほど前には軟体動物が張り出してこない。落ち着いた階調性があり、クラシックがよいバランスになる。暖色傾向。
ATH-WS770 ハイレゾ対応の重低音ヘッドホン。上位機ATH-WS1100よりエコー感のある音。華やいだ低音・中音・魅惑のマーメイド。価格差ほどの音の違いはあるが、ATH-WS770はATH-WS770で面白く鳴っている。ATH-WS1100とATH-WS990とはまた聴こえてくる音の種類が変わる。各々に個性がある。ATH-WS770は雑味が出るけど付帯する低音はプリンみたい。クラシック(Tchaikovsky『マンフレッド交響曲』等)は全般的にATH-WS1100を聴いたあとだと分解能の甘さを感じるけど、陽性な響きに手伝われてテンションが上がる。ヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ 第7番-第3楽章 Toccata』(NAXOS 8.573043)はこの三機種で一番宇宙に近い音域かな。CLANNADはATH-WS1100でしっかりと分離して弾かれていた楽音が雰囲気化しているけどそれを気持ち良く聴かせている。筐体のハンガー部はv-modaのCrossfade並に造りが良い感じ。
ATH-WS990 ハイレゾ対応の重低音ヘッドホン。そのBluetooth型。ノイズキャンセリングも搭載。低音は思ったほど出ない。高域の伸びが確保された塩梅。少し窮屈さが出てくる。テルーの唄の歌声は鼻づまりだけどしっとりと歌い上げる。鼻づまりだけど優しい女の子の声。
ATH-WS1100 ハイレゾ対応の重低音ヘッドホン。ATH-WS770よりクール。低音は滑らかにタイトでベース音が弾む。高音もよく出ている。他のヘッドホンと同時比較すると高音方面のカチカチしたメキメキ具合が目立つけど、全体的には分解能の高さが功して聴きやすい。平均的でフラットなバランスで作られてる。audio-technicaのヘッドホンは低音控えめ。ATH-WS1100の低音も控えめで(え)、SONY MDR-XB950N1のようにバリバリモコモコには出ないが中域のテリトリーを侵食していない。低域は低域だけで振動していて低音の楽器が明確に聞き取れる。中域にはハイエンドの音を感じる。奥深さがあり分解能が高くクラシックの響きが良い。CLANNADのヴォーカルは喉の奥の深いところから出てくる。
ATH-A900 ボビン巻きOFCボイスコイル採用。A1000に比べると薄いが水気が感じられる。SPEAKERでも最新のものは酒樽の芳情さというより渓谷の水気である。やはり国産は信頼性がある。特にテクニカは音が正直である。(それが諸刃である)
ATH-A900Z ATH-A1000zに比べると不足したものがあるけど、中高域に軟体生物を感じる。
ATH-A1000 A1000になると音像のエッジがメリハリだとは感じない。よいヘッドホンアンプで聴けばこの精確さを痛がらずに楽しめる。平面的に角ばってもいない。階調表現豊かで写生的。理系的な耳に。
ATH-W1000 木材のハウジングは長時間リスニングが可能なことを表現しているかのやう。解像度はA1000と同格だがW1000のほうが少しシルキーでやわらかな音触になる。自然の素材によって複雑フラクタル化している。長時間リスニングではこの些細な音の差が大きく出てくる。audio-technicaはDENONの木のヘッドフォンに比べるとかなり高域寄りでロゴス的評価の高いストレスフリーな鳴り方をする。
 ATH-W1000X 13年前のW10LTDはアニバーサリーモデルではあるがまだ晩年の音楽家のような幽玄には達しておらず、音のバランスはよくて響きは今にない素直さだけど機械としての音だった。アサダ桜の心材はそれを中和する塩梅でしか働いてなかったと思う。定価は5万円だが当時は一番高級なモデルだった。このW1000Xは W10→W100→W1000ときているだけに、年輪を重ねるがごとく、個々の楽音や音韻にはミュトスの馥郁が宿っている。中身に温度が伴うようになった。価格も上昇中であるが。やはりウッディーとソリッドのモデルの音の傾向の違いはハウジングの素材の違いのみでは片づけられなさそうだが、ヘッドフォン造りが時間をかけて円熟してきた歴程が聞き取れる。
ATH-A1000Z レッドのアルマイト色がきれいなアルミハウジング。Zと語尾についてるだけなのにだいぶとこなれた音になっている。硬質感がなくなって爽やかさになってる。角がとれてる。滑らかな歌声。イヤパッドも感触よくBOSE並みのもっちり感覚。側圧も強いめで、密着度が高く、家電量販店で試聴してもぜんぜん音が良い。ATH-A2000Zに比べると物足りない部分はある。スムーズな音だけど奥行き感が足りない。厚みは十分にあるけど低音が控えめすぎるとか(低域の振動は密閉のハウジング内で振動板まで跳ね返ってくるので{回折効果}、まぁなければないでもいいけど)、高域は比肩するモデルがほとんど見当たらないほどクリアルだけどATH-A2000Xの方はそれが美音だとか。モニタリングするにはうってつけ。フラットな音で、混雑した状況もなくて、わかりやすい。最高峰の美音ではないけど解像度が高くて中域〜高域では出てこない音が少ない。
開放感は開放型のエアーダイナミックモデルと大きな差はなく肩の力が抜けて聴ける。開放型のヘッドホンといっても耳側は密閉していて音のエネルギーが振動板まで回折してくる影響 (スピーカーでいうならスピーカーボックス内の背圧の影響=大型のスピーカーほどそれが少ない)はあるので、半分の側面(外側)が開放されているのみ。半分の側面は密閉型ヘッドホンと共通なので開放感はプレーナー型スピーカーや壁埋込み型(貫通してる)のスピーカーの半分。
ATH-A2000X ATH-A2000Xはソリッドのハウジング採用。ダイヤモンドのように硬質なサウンドだけど、高域が天上界までスムースに伸びていて肩の力が抜け落ちるほど。ELACのように冷たい系の俊敏さが心地よい。オーテクの製品は持ち前のレンジの広さがともすると無個性で素っ気無く響き、解像度の高さは硬調な質感に結びつきやすかったけど、このクラスになると漸く文学性を帯びてくる。そこに宿るポエジーには実体がある。作られた美ではない。機械としての美が哲学の美に飛躍されロゴスを齎すようなってる。そう高尚に表現を為したくなるのである。Which do you like bright sound or deep sound? Oh bright sound! AT-A2000X is bright and brilliant sound like AT-A2000X's bright surface. But this mirror surface is brittle, sound also. sorry..
ATH-A2000Z 前作A2000Xに比べて低音が出る。高音の凛とした感じはA2000Xのがあるかも。A2000Xはニッチな音。A2000Zはまとも化。
ATH-AP2000Ti ”ハウジングには匠の精密切削技術により一つずつ削り出し、丹念に磨き上げられた高輝度チタニウムを採用。軽量ながら優れた音響特性と高剛性を併せ持ち、不要共振を抑制します。”
ハイエンドのチタニウム・ヘッドホン。DSR9BTのようなぎんぎらぎんの音ではなく、しっとりもっちりしている。機械的だったオーテクサウンドが年々文系的に改善されている印象で、オーディオテクニカはモデルによっては世界最高の選択肢になると思う。この美音なら海外のモデル使う必要性がない(好みにあえば)。
AWEI  ES-Q5 中華系のイヤホン。高域が冴えている。低音は出ない。音色は乾いている。木質のハウジングで響きは良いけどキンキンの鳴り口。イコライザーで化ける可能性はある。
B&W P5 B&Wのサウンド。落ち着いていてスムーズで明瞭。Beyer-dynamicと共に耳乗せタイプのメリットを感じる音。
C5 ピュアオーディオのメーカーが造りましたというイヤホン。マイクロ多孔質フィルターを介する開放型のような密閉型のような独自の方式。透けた音。高域がとても澄んでいて各楽音はしっかりしている。低音は控えめ。精度の高い音。
Beyerdynamics T 50 P ポータブルサイズの耳覆い型高級ヘッドホン。このT50PはB&WのP5に比較するとカバレッジは狭いけどピョコピョコ感が良く出ていた。このピョコピョコ感とはたとえばフォー(ベトナムの米麺&スープ)を食べるとき(ハードゲイじゃないよ)に付属してくるゆずの味。ゆずがスープに溶け出すと…うまぁ。あっさりした鶏ガラベースに甘酸っぱい「ゆず」が新しいエレメントを奏でてる。ベイヤーは丁度そんな舌づつみ。密閉ダイナミック型の音とは傾向がかなり違い、開放感があり香草のように空をつき抜ける。
DT 880 Edition2005 密閉ダイナミック型。いまいち開けた感じはしないけどドイツ郊外の森と城のような瑞々しさがある。レンジは節度良く広がっていて可聴帯域における表現に現代的な音楽性があり、輪郭の描かれ方は、記号ではない文学的な一要素になっている。GRADOのように円められた音像ではなくaudio-technicaのようにエッジも効いていないけど、AKGのように塩梅のよいところがある。
DT 990 PRO 開放ダイナミック型。開放感よりは、みっちりとした解像が感じられる。使ってみるとわかる味わいがあり濃厚。一言で表すならもっこりひょうたん島。日本製品のようにキンキンとしたところはなくしっとりと馴染む。どんな音楽を再生してもマイルド。それでいて生き物みたい。解体して中を覗くと世界ではじめてダイナミック型のヘッドフォンを作ったブランドの超繊細なつくりの振動板ユニット…。ボイスコイル辺りが生き物並に細かい。振動板は核膜みたい。改造したら壊した。超極細導線を切ってしまった。本当に超極細導線…隣り合わせのホットとコールドが近接しながら。多少ぼやけた音になるのはその細さが理由でもある。多分、振動板の裏の空間を通ることで受ける弊害を避けての事で、どちらのメリット・デメリットを取るかというチューニングによるもの。デザインも味があっていいと思う。黒のハウジングに、グレーのふかふかなパッド。
Blue Ever Blue model 868B the silver この筐体は見た感じ多摩電子工業のS1207やSQUARE ENIXのメタルスライムイヤホンと同形状に思えたけど音色や音像はパイオニアのBASS HEAD SE-CL721に似てる。別の筐体なのかな。パイオニアのBASS HEAD SE-CL721よりさらに桃のようなジューシー感が感じられて音楽味がある。高域も痛くなくさらりと伸びていて抜けた帯域もさほど目立たないようまとめられている。高級機を所有する人にとっては中途半端な感じだけど個性があるから買い足しても楽しめる名機と思う。これ1台のみメインで使うとか忠実再生を求める人には向かない。
BOSE OE Quiet Comfort3, 15, Triport AE, IE, OEとBOSEのヘッドホンにもいろいろとあるが中でもこのOE(on-ear)が一番肉厚がある。
IE2 in-ear HeadphoneはモデルチェンジしてIE2となり、明らかに「改善」だと感じられる変化をしていた。初代のIEの方が好みに合う人もいると思うけど、依然としてつややかで滑らかで且つ機械的でない音は健在で、前よりももっと軟骨成分に満ちているのが心地よかったです。ボーズ博士はカタログスペック・測定値と再生音との相違に気づいたところから(フラットな周波数特性、完全なトランジェント特性、歪特性など、測定的に正しい音が、正しい音ではない、と気づいたところから)研究を始められているので(サイコ・アコースティック)、聴感的にもエルゴノミカルになっているというか、よくこなれています。発売後はすぐに完売状態になるのも頷ける。
AE Wireless II しっとりもっちりとしたBOSEらしさがある。でも低音がほぼ出ないのが最大の欠点。それによる持ち味なのか混雑感がなくてボーカルはハスキーだけど。QuietComfort35とは結構異質な音。QuietComfortより安っぽい筐体だが、個人的にはこのプラスチックは好き。AEは初号機から継続して造形がよく耳にしっとりと馴染むしバネ具合とか感覚がよく使いやすそう。
Quiet Comfort 35 II Bluetoothノイズキャンセリングヘッドホンの名機。SONY WH-2000Xm2と並んで最高峰。BOSEの方が優れているのはイヤパッドの感触だという意見が多い。ノイズキャンセリングの性能は2019年時点ではSONYが優れているのかな。音質はSONYはしっとり、BOSEは整っている。輪郭の線がしっかり描かれていて、あっさりとした音。モニタライクで、個性がなく万民に向けられていて、楽音は均質に上から下までしっかりと出てくる。SONY WH-2000Xm3はディープ。Panasonic RP-HD600Bは透明。個性を感じる。低音はBOSE AE2はあんまり出ていない爽やか傾向だったけど、このモデルはわりあい濃厚。といっても淡泊だけど。宇多田ヒカルのBeautiful Lifeの声は少し遠くて薄め。
Carot One TITTA イタリアらしい陽性の音。イヤホンなりにイタリアのオーディオのサウンドが聴ける。価格相応にしっかりした音が聴ける。デザインもすごく陽性。
C.E.C HD-53 ヘッドホナンプ。ヘッドホンで聴いた方がデッキのトーンとか特性ははっきりとわかることを思い出された。CECのこれはふんわりではなく、くっきりとしたまろやかさ。ほんのりシルキーなトーン。C.E.C特許のLEFドライバーステージなのでバランス接続が本道なのかな。バランス接続だと曇り後晴れ。見晴らしがよい。冬のシルキーな空に音が浮かんでる。ただ耳は疲れた。SONYとははんたい。
HP-53 城下工業のSW-HP100とほぼ同じ。カールケーブル採用。
DENON AHC-560 音源が全体的に近い。低音域が分厚い。圧迫感は出るかもしれない。トーンは若干モニター的ではあるが、ATH-CKS90のように解像は充実している。
AHC-710 デノン良い。ATC-710はきっかりしたようなみっちりしたような音だけどやはり正しい音なので落ち着く。
DN-HP700 デノンには血が通っている。これはDJモデルなので管弦楽は撥弦楽器に目立つ音が出てしまうけど少年合唱団のコーラスは天上まで届いてる。
AH-D2000 木のヘッドフォン AH-D5000/D7000 のような深みはないが性格が良さそうな明るい音。
AH-D5000 木琴のような音がする。まぁるくかたいの。
AH-D7000 高級な木琴のような音がする。深みが増して、光沢仕上げのハウジングのように界面のなめらかなみっちりした音がする。
AH-D340 書棚が分類されていない混沌とした音だが音の量は多い。全部を出そうとする。カオス。
AH-D600EM 元気な音で解像の量的にはAH-D7100やAH-D1100と大きく変わりはないと思う。またさりげない音で、ありとあらゆる音が爽やかに主張無く粒立って出てくる感覚。このヘッドホンが奏でるクラシックは電子音的。気持ちの良い音で鳴ってるけどカカクコムにも書かれている通りピアノは電子的なピアノ。
AH-D7100EM やはり落ち着く。スムーズ。しっかりした音だけど強調感がない。音の量的にはAH-D600の方が出ているかもしれない。でもAH-D7100は試験に通過した音で、間違えた要素が漉されてる。整っている。AH-D310のように一つのモードに集約した感じの音ではなく高い音と低い音が上下に分散している。鉄琴の音が本物の鉄琴のように聞こえる。正しい音素に充溢した音。小学校の音楽会で聞いていたはずの、あの音のよさを思い出せたらいいと思う。
AH-GC30 やはり木琴のような音がする。この艶やかな輪郭感でもってフルオーケストラを再生すると、空気が封入されていない、エアーが少し足りない。ドビュッシーは、ピアノは少しセンチな気分になれるが、管弦楽曲はヒューミッド感が抜けていると感じる。ショスタコーヴィチの交響曲はタテ乗りできるかもしれない。昔のゲームサウンドは今に甦る。ポケモンダンジョン「時の探検隊」のYoutubeからダウンロードしたMP3を再生したら今まで聞けなかった艶やかなサウンドで甦った。
Etymotic Research ER-4S 中高域のリアルさに特化していてある種の楽音が生々しい。抜け落ちてる音の多さに目を瞑ればすごくよい。
ELECOM EHP-CH1010A
EHP-CH2010A
2017年 1月中旬発売。ELECOMのダイナミック型らしくパワー感のある音。繊細さもある。初期の頃のEsferaという華麗で優雅な名前だけのイヤホンとはちがい、雑味とかドンシャリ具合が無くなっている。上位のCH2010Aのほうが4g重く口径が大い分低音に余裕がある。弟分のCH1010Aは高域寄りのバランスだが低音も出る。元気なパワー感。ともに音色に特徴はあまりなく、オーディオテクニカと似て優等生的なノリをしている。良くも悪くも普通の音。
EHP-BA100 BA型が出た当初の、海外で食べる寿司や日本食のような(美味しいところもある)、なにか抜けた感じはしなくなっている。繊細さ・スムーズさはそのままに階調が良くなりレンジも広くなり同価格のダイナミック型と甲乙がつけられなくなってる。
Final Audio Design FI-DC1350M1 もっちりと正確な音。プレッシャーリング、空気圧調整口、空気圧調整スリット付きイヤーパッド。これは本当に聴き疲れしなさそう。滑らかな管弦楽、心地よくも違和感のない魔女の宅急便、耳に優しい埋没ぎみのボーカル、密度の濃ゆいグラモフォン4D。空気孔の効果が慣性的な働きを為すのか本来機械的な波状がある電気振動を階和させて温もりを加味している。ふんわかした空気に満たされてて、背中に乗っているネズミはついうっかりうとうとと眠ってしまうところでした。
FI-DC1350M2 弾性に満ちてるリニアな音。未年のO型♂のように包容力のある柔軟なサウンドとふいにむき出す生々しさがよい。
Piano Forte II 昭和からある従来のダイナミック型イヤホン(カナル型ではないタイプ)。これはかなりコストパフォーマンスが高い。同タイプのパイオニアのSE-CE511より蒲鉾形。低音はもっと出ているかもしれない。
Adagio III 少し音が薄い。ダイナミック型の振動板だがダイナミックさは感じない、優しい傾向。アダージョという名前のとおり。
Heaven II 細型の金属ボディ。BA型。音が薄い。パッと聞いた感じではYAMADA電気オリジナルのカナル型イヤホンYEP-IEAの方が充溢している。でも使用者は満足している。心地よい残響感とか、音色の良さとか、なんらかの天国的な美質はあるのだろう。ファイナルオーディオデザインのBA型はC/Pは低いけど優しい音がする。
Heaven IV HeavenIIに比べれば多少は解像度がしっかりとして不足感も感じなくなってくる。天国の一歩手前。まぁ、2万円で天国に行けるなら誰でも行くだろう。
Heaven VI このクラスになればマトモな解像が聴ける。ファイナルのBA型の丁寧な音色で、この充分な解像度なら天国と言ってもいい。
FOCAL v-moda vibe フォーカルポイントコンピューターから発売されたカナル型イヤホン。これはとてもいい音だった。iPod向けに開発されたもののようだけどピュアな弾力性に満ちてるのはきっとデジタルアンプの普及に対応してその分調音結合を高めているからだろうと思う。D-EJ920のデジタルアンプの音で"音楽"聴けた。スピーカーでいったらVienna Acousticsの甘美さで、無機質になりやすいデジアンの増幅を音楽的に聴かせてくれる。太いもっちりした音。パッケージの箱を見るとなにこのシンプルさ、っておもうけどコストはちゃんとテクノロジーに入ってる感じ。
v-moda vibe v2 一つの球体のトーン。低音域はどやるけど、一つの球体の中に入っている。逸脱するものがない。同じ音傾向のJBL Reference220と比較すると、ジャズなどはよりしっかりした楽音を出す。力強いタイトな低域を出す。ゲーム音が最高に良かった。イヤフォンながらも官能的で、球体ながらも爽やかな心象の広がりを見せる。S/Nは高いがクラシックはいまいちダメで、リニアに出てくる音が得意。
FURUTECH ADL-H118 ADL-H118はFurutech α(Alpha)プロセス処理(-196度での超低温処理&特殊電磁界処理)や非磁性ロジウムメッキ処理のミニXLR端子を搭載。ケーブルは着脱可。折畳み式の構造でポータブルの持ち運びを想定されてる。ADL-H118の掛け心地は硬めだが音が逃されなさそうな構造である。かといってきつくない。気持ちいい。音は中庸に明晰でワイドレンジで綻びることなく高域は先端まで描かれる。若々しいが丁寧な音。若い子の手のように湿度感があり、そんな感触でもある。ふやけてないのにしっとり。音楽味があるが数学的にも整っている。空気感も芳醇でDVD再生のセリフもちゃんとしてる。Nintendo 3DSのゲームの音もフルテックが一番よかった。電子音がキンキンしない。センチメンタルな音色がある。フルテックはすごい推敲するメーカーみたいだ。ADL H118は何十種類も調合した精油のように、いろんな音が出てくる。でもやがてくどさを感じるようにはなる音ではある。オーディオテクニカのATH-A2000Xのようなあっさり系の冴えた音のヘッドホンを使ってると、あぁくどかった、と思う。でも再びADL H118使うと、あぁ濃厚、と思う。
ADL-H128 フルテックは古河電工とは今は関係ないらしい。以前、古河電工はオーディオケーブルなどを製造していたが今はもうオーディオとは無縁とのこと。古河電工にはPCOCCなどの特許がある。かなり昔から古河のオーディオ部は独立しているようで、詳しい話はわからなかった。フルテックは現在タイに本拠地がある。フルテックはオーディオアクセサリーの真摯なメーカーで、何を作らせても音質が良い。推敲されていて人気がある。
GERMAN MAESTRO GMP 250 [カタログ] GMP250…ミュージシャンがリクエストするクリアな低音と繊細な中音から高音音質を再現するモデル。GMP400…繊細なモニタリングを要するスタジオの専門家やオーディオファンに御用達のモデル。GMP450PRO…スタジオユースや音楽制作などで卓越した再生音質を実現。GMP400の特徴をさらに進化させた密閉型の上位モデル。GMP8.300 D PROFESSIONAL…タフな現場で耐えうる、壊れにくい堅牢設計。側圧が高く、すべての再生音を集中してモニタリングが可能。GMP 8.35 D Monitor…マルチな環境やセッティングでも使える低インピーダンスタイプ。壊れにくい堅牢設計で、側圧が高く、ダイナミックな低音からバランスの良い中音域と高音域が魅力。
オーディオフェスタ2014で聴いてきたけどどれも勤勉なドイツ人の音だった。ぱっと見チープなデザインだけど質実剛健な造りで壊れにくそう。これほどまでに無骨なモニターユースのヘッドホンは最近では珍しい。どれもハンドメイドで造られてる。
GMP 400
GMP 8.35 D
Goldring GX-200SL 解像度は高くはないが甘美な音でヨーロピアンなサウンド。鼓膜からの距離は遠すぎず近すぎず、明瞭ながら優しい音像。節度があり中庸のバランスを保つ。声楽は豊かに歌う。残響は自然に伸びる。ドラムはぺしぺしいう。低音はテクニカのATH-CKS90ほどは出ない。でもその音觸が軟らかく優しく甘いのでbassを上げると気持ちの良い音がする。
JBL Reference220 意外に細身の音だがクラシックも優等生に再生できる。BBS
EVEREST 300
EVEREST ELITE300
ELITEはノイズキャンセリング機能つき。300はオンイヤー(耳乗せ)型、700はアラウンドイヤー型。
JBLのヘッドホンは音の方向性とクオリティがVictorと似ている。不足のない音で鳴るBluetoothのヘッドホンは数少ない(2018年現在)。そのうえ果実を感じさせる音調。解像は滑らかで厚みもあり爽やかな音。クラシックもいける現代のJBLの音。手軽に高品位なアメリカンサウンドが聴けるので なぜ流行らないかと思うが、このJBLのロゴが大きなデザインはさすがにカタログだけ見ると抵抗がある(実際には品があるデザイン)。ただEVEREST 300のブルーは現物見るとすごい鮮やか。水色に近い。EVEREST700との音質比較はリンク先に。
EVEREST 700
EVEREST ELITE700
歴史の長いアメリカのスピーカーブランド。でもたびたび危機に立たされてる。JBLの往年のファンはたぶんJBLのヘッドホンとイヤホンを見て本当にJBLの音が出るのかなと思うと思う。たしかにヘッドホンから見たイヤホンのように、スピーカーから見たヘッドホンの音にはなるとは思うけど、蓄積された技術の成果で合理的に作られてる。ジャンルはJBLらしくJAZZ系に向いている。現代のJBLサウンドであっさりさがあり、クラシックも抑圧的なところがなく楽しい音では鳴っている。クラシックは楽音の輪郭がしっかり描かれる具合で、霞の中からヴァイオリンが浮き立つSONYのWH-1000XM2のようには浸れないかもしれない。でも鏡音リンの『ココロ』という曲は、VictorのN_W SOLIDEGE SD70BTよりも滑らかでVacaloidの声が生きていて、打ち込み系のビート音は音像に滑らかさがあり冴えている中にもキツさがない。宇多田ヒカルの『Beautiful Life』では声が遠くない。ほかのヘッドホンでは結構遠い。音質のみで言ったら個性は違うがSONYのWH-1000Xm2と同じ水準。なんでマイナーな立場にいるんだろうと思う (ELITE300がAmazonで安売りされてた)。SONYとBOSE Quiet Comfort35に負けるのはイヤパットのしっとり感とノイズキャンセリングの性能。でも装着感はよくノイズキャンセリングも充分に効いてる。デザインもシンプルで外でも使いやすい(青のモデルは本当に青!!だけど。紺色とかじゃなく。その辺が日本人と感覚が違う。カタログに載せてある画像のブルーだったら最高だったのに)。V-modaの力作Crossfade M-100との比較ではJBLのほうがうまくコストをカットして合理的に作られてる印象。EVEREST300との音質比較はこちら[URL]
KENWOOD KH-K1000 ひと昔前に試作的によく作られていたような無骨な外観。どの材料でどう造型するかの現場を感じられる。音もなんでこんな外観なのかというのと同じぐらいつまらない音。"さて お墓参りでも致しましょうか"とでも云うような雰囲気がある。でもその良さが解る人にはこの音の良さもわかるのかもしれない。鬱になりそうなほどのつまらなさではなく、現代の馥郁は深い。それを主張なく鳴らせるあたりが日本製品で、耳は疲れないと思う。色気のない優しい音でSacret Musicのコーラスはしんみりと浸透してくる。色づけのない音は鼓膜を通過しやすい。キリスト教は本来静かである。KH-K1000で鳴らすと宗教にうるささを感じないところがよい。それは放下著。海外の高級機のように甘く丸みのある音ではないが、マランツのHP101をヘッドフォンにグレードアップしたような音で、そこにはにわかにはわかりがたい素性がある。
Klipsch image X7i BA型なのに雑味がない。伸びやかに鳴る。
image X10 少年少女のコーラスが神秘的。
KOSS The Plug 密閉型イヤホン。レンジを欲張らず、カナル型として引き出せるエッセンスを素直に引き出してるところがいい。伸びやかなサウンド。
PRO-4AA 自衛隊が使ってそうなデザイン。下を向くとズレ落ちるほどの重さ(595g)。でもこのごっつい外観に似合わず音は優しい。エーテルが活きておりハーシュな成分が皆無。特殊な基調のうちに海洋深層水のようなおいしさがある。この音になるまでによく醸成されてきたんだなと感じられた。
maxell HP-CN40 ・高域が精細。かわりに低域は出てない。・簡単に装着できて簡単には外れない〔密閉感高い〕・ケーブル長さ50cm〔延長コードはあります〕…以上のことから電車通学通勤向け〔車両では高域よりも低域方面がかき消される〕。
たまにカナル型で音漏れを気にしている人がいるけど、意味がわからない。…どんな爆音で聴いているのか。バスレフポートから漏れるといってもごく微量である。半開放型でもない限り気にすることはないと思う。耳乗せ型(OE型のポータブル)ヘッドホン以外での音漏れはほとんど聴いたことがない。(恐らくカナル型の音漏れの大きさを評価している人の半数は・・・‥・耳から外してその音を確認しているんだと思う・・・。誰かに音漏れを確かめてもらってるのかと思ったけど案外…。耳に装着したら音漏れなんて聴けないし。マニアは電車内の人が装着しているイヤホンの銘柄を事細かに把握していて、そのカナル型イヤホンからは音漏れを確認しただとか、そんな怖いことを想像していましたよ。まぁ、という事でカナル型イヤホンの音漏れなど、ほんと気にするだけ人生の無駄だと思う。あ、だからといって音量は控えめにね。辛い物ばかり食べていたら繊細な味わいがわからなくなるように、耳が鈍感になるので。)
marantz HP-101 marantzのカナル型。大型のアルミ削り出しのハウジング。スムーズな音で肩の力が抜け落ちる。オープンエアー型ダイナミックのイヤホンのような開放感がある。音楽にぱっと見ふくよかさはないけど、聴けば音のタッチに品の良さがあり楽音にマテリアルが備わっていて、静けさの中にも音楽のぬくみは損なわれていない。正直な振動で構成されているがそれがほのかに美音で、なんとなく伸びやかに鳴り、にわかには捉えがたき良さになっている。大小のバランスや音色の素直さなどが良く、低音のD.レンジが高い。カナル型らしからず余分なエレメントに満たされておらず淡々としていて、鳴る場面ではちゃんと降りてくる。ハイアガリなところも無い。匠を感じさせるところがある。最も聞き疲れしないイヤホンの部類。ケーブルとの接合部は弱そうなので気をつける必要あり(SONYなどは首が長い:MDR-EX510SL)。
Marshall Minor BOSEのIEのような形状のイヤホン。ポエジーの深い音がした。ヘッドホン型のMajorの方はエレキギターなどの単楽音に向いている。
MAJOR II オンイヤー型のいい特長をもってる。スタジオライクな姿のとおり、どちらかというと正確な音で、それほど角が丸められている感じではないけど、優しさを感じる。開放型としても「追い続けるのは、どこまでも曇りのない音空間」というキャッチコピーのaudio-technica ATX-AD1000Xより開放されている。テルーの唄の手嶌葵の歌声は色気を感じないでさっぱり歌い上げる。ドラクエ10の『花の民プクリポ』は開放感がありaudio-technica ATH-M50やATH-WS1100よりも楽しめる。窮屈さがない。ヴィラ=ロボスの『ブラジル風バッハ 第7番-第3楽章 Toccata』(NAXOS 8.573043) を聴くとかなり薄いけど宇宙には近い。またドビュッシー『雲』- 祭り (Grammophon 4D録音) のクレッシェンド部分は混雑せず出せる音を出してる。Dレンジが深いのかキンキン感が少なめ。低音は出ないし解像度も低めなのでジャズは欲求不満。室内楽とかエレクトリックギターのみの再現力なら一級品。派手さがなくて家でじっくり聞いていられる(オンイヤー型が平気な耳たぶの柔らかい人なら)。
Monster Cable MH BTS-OE マイルドに弾んでて低音はゴム素材。高域が開けてなくてクラシックは心地よい部分と潰れる部分に分かれる。
ELEMENTS WIRELESS MH ELMT OE 近未来的な滑り台。メキメキしたSFの登場人物。UFO。スイープ信号を再生してみると、最低域は音圧が低い。でもおそらく最低域の密度は濃い。超高域はメラメラしていて我慢出来ない。音楽性は全体的にもっこりしている。
MUSICAL FIDELITY m1 HPA DAC搭載ヘッドホン・プリアンプ。デザインはわりと今回普通にかっこいい。DACはUSB入力のみ。パソコンのデジタル出力の痩せた信号ならば搭載されているUSB入力の音で充分。M1 HPAはプリアンプ部が手のぬかりない出来で重宝する。このモデルの音調は透明感が高い現代風の都会的な音。ミュージカルフィデリティーだからといってとりわけ濃厚なヨーロピアントーンが出るわけではないから注意。かといって無機質わけではない。ヘッドホンアンプはこのクラスになると技術が収斂していて各機種とも音質的に大きな差違はなくなる。ラックスマンのDA-100とも音の違いが見抜けない。中身は違う。日本とイギリスではモノの創り方が全然違う。HPA1はヘッドホンアンプのくせに消費電力が14Wもありかなり高め。おそらく寿命は短め。電源offはスタンバイのみ。本体のボリュームに手のひらを乗せるとzi〜と小さなノイズが乗る。微量に相互干渉が生じてる。
Panasonic RP-HJE150 パナソニックらしい優等生な音。そのうえ感触が良い音になってる。歪み感がなく滑らかな軟骨系で、鼓膜が痛くなりにくい音だと思う。解像度は低くレンジは狭いけれど音楽的味わいが濃厚。ほぼ中域のみで構成されてるけどエスカルゴを連想するような軟体具合。電子音が軟骨系宇宙。
RP-HNJ300 これは不思議なイヤホンだった。
RP-HJE355 RP-HJE150の上位モデル?の進化型。筐体のサイズは同じぐらいに小さいが、上から下まで均質に伸びている。フィット感も良い。ただし能力的にはこのRP-HJE355が上だけど作品的にはRP-HJE150が勝る。無難な音になってしまった。
RP-HTX7 ポータブル型ヘッドホン。小型だけど耳をすっぽりと包むハウジングで掛け心地良い。密閉型なので突然の雨でも大丈夫?。音はコカコーラみたいな爽やかさ加減。聴き疲れない。クラシックもロックもいける塩梅が、さすが電機部門の売上高では米ゼネラル・エレクトリックを抜いた世界最大の電機メーカー(電機業界の売上高ランキングで日立に次ぐ4位)。特徴的なところがない反面、おもしろくはない。Nintendo DSをやるにはFOCAL v-modaが良かった。RP-HTX7はゲームのサントラは普通。集約的な表現力は強くなく均等な広がりや全体像が良い。
RP-HX700 ケーブル長1.2mのポータブル型。音もRP-HTX7と同じバランスになる。RP-HTX7はウェルバランスな音だけど簡素な音だった。金のかかるバイオセルロース振動板を用いることによりその間隙はエーテル成分などに満たされてる。マイルドに聞こえるようになるけどよく聴けばヴォーカルも籠もってはいない。
RP-HT560 自分は聴いたことないけどこのモデルの低音はすごいようだ。昔のPanasonicはポータブル機でもテクニクストーンのような馨しさがあったけどその音のおいしい低音が聴けるとしたらちょっと使ってみたい。
RP-HD10 「ハイレゾ対応」のヘッドホン。実物を手にしてみて魅力的に思えたのはハウジングの周辺の素材の色。イヤパッドもしっとり。その音質は、ハイレゾが世に普及してきた当初のハイレゾのステレオタイプなイメージ。巷で最高に解像度が高いヘッドホンだと言われているけれど、極端な方向性だと思う。たしかにRP-HD10の音を聴けばハイレゾ!と叫びたくなる。音像がしっかりしていて高域がすごく伸びる。トレースで描かれる世界。トレースをしたら塗らないといけないけど、塗られていない…。そんな具合。ハービーハンコックの『Be Still』は骨格はしっかりしているけど中間の音が出ていないし、クラシックもホールトーンが抜けていてアンドロメダ星雲。サ行が刺さる傾向は顕著。低音はほぼ出ていない。せっかく歪みの少ない超高域によってアルファ波が出てきても、サ行でベータ波に戻ってしまう。でもアルファ波もベータ波もない角の取れたヘッドホンより、音楽には感動できるのかもしれない。ハイレゾの再現力のある弊害のあるモデルなのである。
RP-HD300B 優等生的な音。バランス的には高音がつんざくほど爽やか。ハイレゾ対応、ノイズキャンセリングなし。高校生向けなデザインだけど、20kHz以上が聞こえる若者にはモスキート音になる可能性も。APT-Xでもなんでも、コーデックは音質的にはあまり関係ない。機材が一番重要。
RP-HD500B Bluetoothヘッドホン。音質が良いとphilewebやe-earphoneで太鼓判。超多層フィルム(MLF)で玉虫の色になった振動板を採用。生物の次元に入ろうとしている。同じ玉虫でもRP-HD10とはまるっきり別の音。RP-HD10は完全に理系脳の宇宙人。その過激な先端をゆく。一方RP-HD600N&HD500Bは昔のパナソニックの音に戻った言われている。PanasonicのRP-HD600Nの価格コムのレビュー欄には「PanasonicのモニターヘッドホンRP-HT560やイヤホンRP-HJE700/RP-HJE600の進化系」だとか書かれている。RP-HT560なんて知る人ぞ知るパナソニックです。僕も実物触ったことありません。RP-HD600Nとの比較では、RP-HD500Bの方が柔軟な路線で、RP-HD600Nでキンキンする側面が、ほどよくまるけられている。
RP-HD600N このモデルはパナソニックのNC搭載Bluetoothヘッドホン初号機で、SONYでいうとMGR-1000xのようにモニターサウンド的で機械成分を感じる。SONYはWH-1000xm2になり個性を発揮。馥郁が深い。xm3で最早完成している。xm4は天上に至る。パナソニックはRP-HD610Nで終わってしまった。でも色付けや付帯音が少ないので講演CDがいい感じ(地味)。デノンのエッジフリーのヘッドホンAH-GC30の音とSONYの音とちょうど中間に位置すると思う。 買った☆。リンク先参照。
PHILIPS SHE8000 フィリップスの中でも最も空に突き抜けてる。そして音のバランスがよい。低音はさほど出ない。
SHE9000 SHE8000とは方向性が違う。低音が出ていてマイルドな感触の音。解像に綻びがなく伸びやか。装着感が傑出している。
SHE9700
SHE9701
充実した音。意外にドンシャリではなかった。ドンシャリのシャリシャリ度ではAKGのK330のほうが上でドンドン度はデノンのAHC-560のほうが強い。音楽性にむっくりした肌合いがあり、クラシックが素朴に謙虚に聞きやすく味の抜けた感じがない。厚い音像のままヴォーカルのサ行が少しだけつんざくことはあるが、安い機械的なサウンドではなく、厚い甘味のあるトーン。
SHE9755 画像で見ると宇宙人の肌質のような筐体をしてるけど、これはジェルに包まれているからで、実物はとてもぐにゅぐにゅしている。これによりフィット感が抜群に良い。音質は値段相応で、爽やかに空に突き抜けている傾向。
SHE9850 往年にはピュアオーディオにも名機を生み出してきたPHILIPSだが今はイヤホン界にて腕を鳴らしており、Amazonでも評判がよい。SHE9850はこれぞPHILIPSの音かという溌剌とした音を出す。明快で鳴りっぷりが良くトーンも明るいし、このクラスになると、ちはやぶったところが少ない。ドンシャリさはあるが果実の蒸発気もある。解像には凹凸があり低音は弱いがBA型らしくアコースティックの複雑な波形を繊細に振動させている。SHE9700に比べて細やかな分解能がある。電子音(ニンテンドーDS)はSHE9700のほうが良いがクラシックは比較にならないぐらいに官能的。SHE9700は元気で9850にはない伸びがあって良い音だが 個人的にフィリップスで手に入れたいと思うのはこのモデルだけである(2010年)。解像度はそこそこながら何か傑出している。密閉性と装着性はいまいち。
PIONEER SE-CL30 パイオニアの密閉型イヤホン。今使っているSONYのMDR-EX71はまだ壊れていないけどついつい買ってしまった。これはソニーのデザインに似ているので期待したけど音はaiwaのVH100に近かった。
SE-MONITOR 10R 頑丈なヘッドホン。ビクターのヘッドホンとは対称を為す音の佇まい。前面に押し出してくる。金属的にドンシャリだけど、そのメタルな波音がかっこいい。フリスビーのように飛んでくる。
Radius Ne HP-HHR11R 手嶌葵の声のしっとり感が全然ちがう。低分解能なところにも音楽味。クリーミーなしっとり感。BA1基のカナル。
HP-NHR21
HP-NHR11
感度・音質を向上させる「High-MFD構造」…ダイナミックドライバーのボイスコイルから漏れる磁束をマグネットの反発磁力によって閉じ込め、磁束密度を高めることで「感度」「音質」が向上。というオフィシャルサイトの説明を読むと、強調感が出てきそうな気がするけど、すごく愉快な音がした。傾向的には昔のラックスマンのプリメインアンプみたいにソフトなタッチで、絹に濾された音とまではいかないが劈く要素がなくて中高生にも愛されるだろう。また、低音がとてもよく出ている。それが弾力感のある低音で生ゴムがはね回っている。解像度・分解能は平均的だが全域にわたり音楽性が高い。
下位モデルのNHR11は、愉快さと暖かさは上位モデルのNHR21と同等で低音もよく出るが、ある帯域の分解能が低くてワオンワオン共鳴している。エコーが鳴り響いているかのようでありそれもまた味わいでもある。普通の音のイヤホンが溢れる中、愉しさを求めるイヤホンがあってもいいと思う。セカンドモデルに良い案配。
SATOLEX Tubomi DH298-A1 管弦楽を人工感なく鳴らせる印象。膨らみ感がなく、偏った編成でもなく、ホールトーンも抜けていない。不足感がない。チューニングの賜物かと思う。ポップ・ミュージックではボーカルの声が遠い (解像度的に薄い)。全体的に薄いわけだけど人の声だとそれがよくわかる。でも日本製品らしく、欲張ってないところに好感もてる。音像は滑らかではないが、真面目な音作りで雑味が少ない。耳が痛くならない。レンジはフラットに広いけど、ドンシャリとは正反対の音調。『わびさび』の世界。
Tumuri DH303-A1 真鍮製ハウジング。少し階調滑らかに肉質感が加わる。でもあくまでスムーズさを損なっていない『足るを知る』サウンド。SONYの似た形状のh500aも相当に素直な音だけど、素直さでいったらSatolexが至高。Tubomi DH298とほぼ同じ音。より一層優しいかもしれない。オーケストラが自然だった。吸い込まれる優しさ。解像度は欲張ってないけど、ビックカメラなどの量販店で「日本製品」だと中国語や英語で書いて売り出されていたけど、このイヤホンならよい選択だと思う。5ウェイのイヤホンで高密度だけど繊細な感じではない中国製や台湾製のイヤホンとは正反対の方向性。オーケストラは、多くのこの価格帯のイヤホンは不自然だった。ハイエンドでもATH-DSR9BTはキンキンのハイ上がり。イヤホンでフルオケはどのみち無理があるけどそれを感じさせてしまう。Satolexのイヤホンはどれも肩の力が抜けるスムーズさ。解像度的には薄い気がするけど、欲張っていないサウンドで使っているうちに日本らしい清楚さが感じられると思う。チューニングの趣味がよい。コストパフォーマンス的にはTubomi DH298(3980円)が高いと思う。
Tubomi DH299-A1 Tubomi DH298とTumuri DH303とほぼ同じ音。DH298とDH303で頭打ちとなるレンジの限界が突破されてる、というと硬派なイメージだけど、日本製品らしく清楚で、柔らかい音の解像の奥行限界が、解像度はそのままに拡大しているので、何ウェイも積んだ高解像は期待出来ないけど、不足のない音で延々と聴くことができる。細かなところを見ると隣合わせの音が分離していて、ボーカルなども少しは存在感が増している。
DH297-A1DR 一言でいうと、チューインガムのような伸びやかさ
SENNHEISER CX 3.00 音圧は低めで、パワーアンプのパワードライブで受動的に引き出される解像度。空は曇り。平坦でのっぺりしているが、つんがったところがないから静かな部屋で長い時間聴ける。しっとりとした美質を感じ取りたい場合に。
MOMENTUM In-Ear CX3.00に比べて元気で抑揚感に満ち満ちている。解像度的に充溢している。しっとりとした美質もあるが、かなり傾向は変わっている。歌って踊りたい人向け(ただし、スピーカーではなく、イヤホンで歌って踊ってる姿には注意!)
CX 270 CX270は低音がみっちりしている。ザクロ飲むと笑えるぐらいに肉体がむちむちするけどCX270はそれほどではないが宇宙は中心にまとまる君で核音像はふやけてない。つながってる。スーパーボールみたいにもどかしいほどには跳ねる事のない弾力性があり節度のよい中低域重心のバランストーンで気分がよく嫌みない甘さに感覚のよさがある。
CX 280 CX280は爽やかな広がりを得られているぶん低音域が弱くなっている。バイオリンの倍音は強めに出るがつんざくことはなく爽やかに美しく響いている。余韻が自然なところにゼンハイザーらしさを感じる。
MX 471 カナル型ではなく普通のタイプのイヤホンだけど振動板のサイズが大きいため、カナル型より解像良好。さすがにゼンハイザーは音楽性が高い。三重奏とか四重奏とか聴きやすい音になっている。ダイナミック型らしい屈託のない解像度があり、若干つんざくけどスムーズな音でコシがある風にも聞こえる。振動板は密閉だから外部には漏れにくいとは思うけど、カナルが溢れる現代、部屋聴き専用になると思う。これはお薦めです。値段は安いけど音も筐体もいい。とりわけ注目に値するのはケーブルの材質感。このケーブルの材質感はいちど首に巻いてみるべきである。高校生とか中学生で安くていいイヤホンを探してる子いたら、ぜひこれを勧めてあげてくださいと思う。いづれカナル型やBA型などの高級機を買ってもサブ機になる。
HD 555 SONYは渋い四十代、AKGは中間で三十代、SENNHEISERは二十代。甘美なモーダル間現象が減るとこのゼンハイザーにも甘美さを聴けなくなるからゼンハイザーは二十代のうちに。と思ったけど価格コムのレビュー見ているとそうでもないかもしれない。
HD 570 Symphony 名前の通りクラシックにいける音調だけどゼンハイザーの中でも特に色が薄い。音の厚みもなくてMid-Fiのサウンド。でも一度聴いたらやめられないところがある。魔法の音。また宇宙に広がってく解放感はすごい。
HD 595 HD650の半額だけどそれに劣らない明確さは出ている。音階が明瞭に踊る。カーリー様的サウンド傾向。
HD 600 前身モデルのHD580からデザインが洗練されたがぞんざいに扱ってはならない。すぐ壊れそう。しかしモノのつくりの悪さに諦めがつくぐらい良質な音。スムーズにしなやかに溶け込んでゆき夢見心地。ケアルラが全域に飛翔する。HD600は2003年ごろ?に製造終了が決まった時、著名活動が行われて2018年現在でも現行。
HD 650 ゼンハイザーの開放型は音が薄めで解放されているけれど、HD650にあっては低域まで音階が明確。日本製品に比べると音像は明確ではないけど果実の実りは濃い。嫌な音がしないしうっとりする成分が多い。空間感もいい。また、fレンジを欲張ると果実が薄まるが、HD650はHD600よりワイドな感覚なのに果実が薄まっていないところに好感がもてる。再生周波数帯域(fレンジ)におけるエネルギー感は、高域はaudio-technica ATH-A2000xとbeyerdynamics DT-990PROの中間程度。低域はaudio-technica ATH-A2000xとbeyerdynamics DT-990PROの中間程度。制約のある価格帯における絶妙なバランスの産物で、世界最高のヘッドホンと名高い。まさにパーフェクトなサーンド。
HD 660 SENNHEISERはヘッドホンを初めに作ったメーカーらしい。それなりのプライドがあるのかアフターケアがすごい。ヘッドホンはヘッドバンド部分が金属疲労でポキッと折れる事が多く、金属でも樹脂でも避けられない問題らしいけど、手作りをしているSENNHEISERは各パーツの修理が可能。HD600/HD650のヘッドバンドの交換は6000円前後とのこと。多くの場合は自分で修繕するか修理費が高額で結局買い替えするしかないので、購入後のコスパが非常に良い。
HD600もHD650もHD700もHD800もインピーダンスが300Ωでウォークマンではジャンルによっては音量が厳しいしノイズが乗るし、据え置きのヘッドホンアンプで使うにもSENNHEISER (HDV 820等)でないと本領発揮しないのはデメリットだった。HD660はその点に配慮したモデルでインピーダンス150Ωと使い勝手が良くなっている。音質はHD650より温度感が上がったかな。ドイツ的で教会みたいな荘重さ、工業先進国らしい音の密度と分解能、わりあい解放的な人間関係からくるノリのよさがある。
HD 800 固いスポンジのような低音の界面とその音階。高域も澄んでいる。ワイドレンジで明晰でありながら、流暢にゼリーが流れてる。フラッグシップらしい音質。
SHIRE SE102 低域は非常に弱いけど繋がりがよくしっとりと滑らかな音が出る。魔女の宅急便の『神秘なる絵』もなかなかミュトス感がある。
SE110 BA型。音楽的な馥郁はデンシティーだけどその分鼓膜は痛くなる。このモデルの筐体が一番気に入ってた。BBS
SE210 SHUREを使うとこの音のエコーはどう響いているか 何Delayかが気になってくる。BBS。SE110よりは解像は整っている。SE110の方が太いクリーミーな音で面白味はある。
SRH940 腰の据わった音。
Skullcandy Crusher Wireless S6CRW-K591 Crusher Wireless ワイヤレスヘッドホン Bluetooth対応 BLACK S6CRW-K591。イヤパットがしっとりふわふわ。このイヤパットの中に沈みこんで、音を聴くと、まぁふつうのおとだけど、強調された帯域がなくてセリフとか聴きやすいと思う。
SONY





































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MDR-NC10 ノイズキャンセリングイヤホン(カタログではヘッドホンとなっている)の初代モデル。インナーイヤホンとして初めての密閉型である。ノイズキャンセリングスイッチをONにすると外部の音が消えて自分の存在は宙に浮く。環境の音がどれほど肢体を安定させていたかがわかる。しかしこの機械には乾電池を入れないと作動しない。クリップでどっかに留めないと耳に単四乾電池の重力がのしかかる。また、ポータブル機のリモコンは使えなくなるなど多少の制約が生まれる。イヤホンをこの機械から外して単体で使うにはソニーのポータブルでなければならなかった(ソニーマイクロプラグのやつ)。音は普通のイヤホンに比べれば全体的にこんもりとしがちだが、低域は音響ドームを生かしてあって、音階を刻むほどよく鳴った。僕のスピーカーよりもよく出ていた。
MDR-NC32EX NC11を経て三世代目のカナル型ノイズキャンセリングヘッドホン。初代のNC10から10年経ってる。NC22にネックストラップのついた版のNC32EXは、相当のこだわりが感じられる。コードの外装は断線とか劣化のしにくい布みたいな材質で、ノイズキャンセリング用の乾電池は肩掛けのネックストラップの中に入るようになっててスイッチが小型化している。首かけはかなり合理的に機能していて電池重さにひっぱられたりせずうっとうしくない。相当考えられてる。ノイズキャンセリングにより音痩せはかすかに生じて、その分高域など硬くなる傾向はあるけど、小音量でも電車で聴けるのが耳に快適だ。ノイズキャンセリングの効果はあのときと変わってないけどS/Nはだいぶ向上しているかな。ヘッドホン部はEX85SLと同等だと思う。音質の傾向としては、アシヤガイのような音響通路のあったNC10は低域がかなり下のほうまで沈んでゆくのが心地よかったけど、このNC32は節度のある明るい低域で、基調はピュアで繊細な分解能が高まっている傾向。バランス感覚がいい。惜しむらくはネックストラップ型には高級モデルが出ないこと。
MDR-NC31 MDR-NC31はSONY Walkman NW-A10に付属していたイヤホン。ウォークマン専用。MDR-NC31EMはマイク付きでスマホ向け。MDR-NC33はWalkman以外でノイズキャンセリングを使う向け。MDR-NWN33Sはネックストラップ一体型(←ウォークマン用には使いやすいです)。それらはすべて共通の音だと思います。私はMDR-NC31のみ使用していますが純正で満足してもいい高品位なサウンド。万民向けの優等生のサウンド。その進化系。より一層脚色が無くバランスがよく何を再生しても偏りのない音。イヤホン・ヘッドホンを買い足したりせず、ずっと付属品で音楽を聴く女の子とかも多いので、これで微妙なイヤホンを付属させるとWalkmanの沽券にもかかわる。MDR-NC31は相当の力作だと思う。小音量再生でも小気味がよい。音色はしっとりとしているし ドンシャリの正反対の音だし 厚みもほどよくジャンルを選ばない。つまらない音だがフルオーケストラも聞きやすく上下左右均質に再現されている。聴いていてうっとりとするようなイヤホンは脚色があるかわりに何かが犠牲になっていることもある。ある側面が脱落していたり、音量を下げたら退色する度合いが大きかったり、音量を上げると がなったり。売れないと困る心理が働くため色付けはあるものだと思う。この付属イヤホンの場合、こんなにも「足るを知る」音はないと感じる。ノイズキャンセリングも十分に効く。電車でなるべく小音量で音楽に浸りたいときにありがたい。これという欠点はないけど、欠点を並べるとしたら、有線だから断線することと、自然環境音がリアリティ不足で錯覚を催さないこと。NW-A40にはコストダウンで付属していなかったのが悲しい(NW-A46HN&NW-A45HNという型番のWalkmanには更に進化したイヤホンIER-NW500N?が付属している。そちらもかなりの自信作らしい。MDR-NW750Nでは満足しなかったあたりが偏執狂みたいでいい)。
MDR-NC300D デジタルノイズキャンセリングヘッドフォン。その性能は「その静けさ、圧倒的」という惹句がそのまま感嘆詞になるぐらいに忠実であるけれど、それよりこのイヤホン自体の音の静けさ‥。この筐体がほしいです。X1050/X1060用にあったらいいです。
MDR-EX70 密閉型イヤホンの初代モデル。イヤーキャップが次第に外れやすくなったりコードが断線気味になったりで長持ちしないのが難点。学生には痛かった。こんもり感はあるが次のモデルより土着的な音であった。
MDR-EX71 カナル型で遮音効果あり。電車や原付でお出かけするのにちょうどいいイヤホンだった。耳のフィット感は最高。EX51はスマートで、EX71はふくよかなサウンド。EX70より捌けている。
MDR-EX77SL 上位モデルとの差異は音が薄いことで、EX57SLと同様にこんもり感は少なく、ブラームスとかファイナルファンタジーとかスムーズに聴ける。2005年あたりからカナル型が普及してきたけど、SONYのカナル型が一番整った音がでてる。
MDR-EX300SL EX85SLに比べて再現力がワンランク上がっている。少しずつ洗練されてきていて、鼓膜疲れが少ない。どんなソースも無難にこなす。audio-technicaはスタジオ向けに音を造られていてポップスが良く、ソニーは自然界の音に適性がある。
MDR-EX310SL EX510SLとEX600と同時に聴いて、一聴した感じではこれでもいいぐらいのモデル。上位機種ほどコヒーレントではないけど音が太い。シフォンケーキのような音色。
MDR-EX500SL ふっとりとしているがえぐみがない。コーラスを聴くとしっとりとした合唱のハーモニーが聴ける。高域もよく伸びていて、クラシックはほどよい優しさになって聞こえる。官能して疲れた後もこの甘さ柔らかさが良い。楽音はかなりのところまで拾われているが解像は無機質にならず、普遍的なトーンで毛羽立つ要素もない。Walkmanと組み合わせればオーディオの音を求めることすら忘れてしまう。
MDR-EX510SL 唯物的には作られてない。音を造られている。MDR-EX500SLに比べると無機質な音ではあるが、ほのかな甘みは乗っていて、より楽音を描き分けた造形を聞き取れるようになっている。ソニーはハッとすることはあまりないが、音色が心地よく、しっとりと官能に訴えてくる。ATH-CKM99やATH-CKM77ほどは飽きない。解像量は多くないがユキビタスで違和感がなく、これ一本で満足できてしまえるイヤホン。
MDR-EX600 蛙とびいる水の音のように「想像させる静けさ」を感じる。MDR-EX700SLほどの馥郁はないけど分解能とS/Nが高まった。ドラクエ9の音の良さが出る。ドラクエは神(霊性)と人との関わり合いを時代的に鋭く見抜いて楽しく表現されているが(合同結婚式が社会問題化した時は「光の教団」がそれだった。たぶん)、このドラクエ9の天子界のどこか気のない感じのしっとり感はこのMDR-EX600が一番出ている。MDR-EX1000と同じコード後ろがけスタイル。素材は三井化学のテクノロート(R)でフレキシブルに曲がる。カタログ画像ではイヤーハンガー状で掲載されているけど普通に真っ直ぐにも出来る。これは装着性の向上というよりは、この16mmのドライバーにもなると筐体がでかくて耳から外れて落っこちることの繰り返しが断線の原因になるから付いているのだと思う。
XBA-1SL ソニー初のBA型イヤホン。フルレンジ+ツイーター+ウーファー+サブウーファーの搭載数の違いで4機種発売された。XBA-1SLはフルレンジ一基のモデルだけど侮れない音だった。特定の音域にBA型らしい階調の細かな滑らかさがあり、室内楽や電子音などは清澄な音で美しく聞こえる。ソニーはこのところスピーカーにも優れた製品を生み出していて、XBA-1SLはその中の2way機SS-NA5ESに通じる良さがある。小さめのハウジングにしてフルレンジ一基なりの良さを引き出している。
XBA-4SL このXBAシリーズは使い分けを想定されているかのような鳴り口の違いがある。4WAYのXBA-4SLはXBA-1SLの美質は後退するが分解能が高い。BA型の特質なのか4つに分離している分解能だが、交響曲のアグレッシブなパートではXBA-1SLより聴きやすい。音圧が分散して各々の楽音のエッセンスが引き出されていた。遠近感も出ている。低音は意外と出なかった。中域がやはり美しい。
IER-H500A XBA-N1にあるえぐみ、人為的な窮屈さをかんじない (クラシック管弦楽の場合)。
MDR-NX2 音は薄いけどすごいよかった。優しい。白い食器に若菜をよそってくれる白いうさぎみたい。ソニーの音は特徴と呼べるものがないところが良い。足るを知れる。噛めば味わいが増してくるような素材の音。神棚に研ぎ米をお供えしたくなってくる。思えば…子どもの頃は駄菓子を口に頬張ってから、ずっと味わってた。飲み込むのがもったいなくて。最終的には飲み込まないと満足しなかったけど、それまでに十分堪能したから100円分でなんとか乗り切れた。…。メタボリック症候群になると既に満足感を得る受容体が退化していたり壊疽していることが多く、食べ込み続けてしまう習性に修正が効かない。薬害性の器質性の変容を出来るだけ避けて修正するには仏教の伝統の半断食、無理なら食べ物を味わって食べること。よく噛んで味わって食べると、外食などで味付けされたものより素材自体の味の方が良くなる。ごはんとか、水とか、鱒の塩焼きとか…。キャベツも噛むと甘味が増してくる。そうなるとしょうゆとかドレッシングの味が邪魔になってくる。何物も神の造型のままであるほうが、繊細な形を保っている。神のまにまにを慈しんで生きられれば受容体も働きや数を増してくるだろう。
MDR-XB40EX XBはEXTRA BASSの音写略で、低域方面を重視したモデル。低音に音階感ある。audio-technicaにもATH-CKS70という低域重視モデルがあるけど、低音の官能はXB40EXのほうがあると思った。Walkmanと組み合せるとトーンが気持ちいい。ジャンルは意外とクラシックは良くてポップスは良くない。ヴォーカルが埋没しがちな傾向。でも遊びのある音が出ている珍しい型だと思う。このMDR-XB40EXの方がXB700より低音をより知覚できる気がする。
MDR-XB41EX 独特に良い濃厚感のあるカナル型イヤホン。ソニーらしいしっとり感のある低域再現。実売3000円以内のイヤホンを収集する人がソニーに一本持つならこれになると思う。
MDR-D777SL しっとりしてる。低解像度ながらドビュッシーの『海』とかポケモン『時の探検隊』などすかっとした開放感もあった。密閉型のこもり感はあるものの、ホールトーンも濃やかで、MDR-Z900HDと同じく楽音の鋭角がC2〜5mmぐらい円められていて全体的に好感持てる音にされてる。ポータブル型としては一押しの気がする。MDR-D22SL、MDR-D66SL、MDR-D77 etc. 昔からあるEGGOタイプの現代版。昔からのソニートーンだけど昔のやつはこんなに落雁(らくがん)みたいな滋味には富んでない。
MDR-ZX700 MDR-Z700のモデルチェンジ型。折りたたみは出来ず頑丈そうだからよいけどポータブル型ならMDR-D777SLの方がおいしいか。MDR-ZX700はホールトーンは濃やかではあるしソニートーンはあるけど管弦楽はぼやけてる感じがした。耳あたりは優しいけど楽音の鋭角を円める以前に解像の足りなさを感じる。でもビックカメラの店内で聴いただけではわからないか。
MDR-ZX1000 あらゆる楽音が最もバランス良く出てくるヘッドホン。なおかつ強調感もない。良い意味で没個性的。普遍的な音。ボーカルも程よい距離で電子音も心地良い。管弦楽は録音の良さが判る。頭へのハメ心地もこなれてる。オーディオについて考えたくない人向け。
MDR-XB500 低域重視の密閉型ヘッドホン。イヤパットにやわらかぁくつつまれるのが心地よい。もうこれに尽きる。意外にクラシックが整ってるけど全体的にはaudio-technicaのATH-T500に比べて音楽性には少し真面目さと物足りなさを感じられるかも。せっかく存在感や装着感に旨みがあるので、音にもとろけるナイーヴ感がもう少し欲しかった。ソニーは再生できないソースがないよう誰に選ばれてもいいように安心と信頼で最終的な音決めをされている。普遍性を落としても聴いてみたい音がある。イヤパットの感触のような音が。ぼよよんぼよよんとしていても良いので。
MDR-XB700 (・q・)パンパース
MDR-XB950N1 Bluetoothとノイズキャンセル機能を搭載した2017年発売の低音モデル。低音にも表情や音色があり、壁に埋め込んだウーファーユニット(隣の部屋がスピーカーBOX=背圧から開放されている) の低音は澄んでいて艶やか。その反面ヘッドホンの低音はぼわぼわなんだけど、MDR-XB950N1の場合は、ばふばふ。ホワイティな音色でやさしくおむつに包まれる。とくに混雑感があるわけではない。ソース?接続方法?によっては中高域が曇っている時があるけど各音像が分離していないわけではなく、弦も靡いているし、音が不足している感じでもない。低音は太古の記憶に通じるのか、低音の量のお陰で音楽がより楽しめる。ボカロの曲がミクミクフロアのよう。ライブハウスではたしかに低音をブーストさせて盛り上げられる。ボーカロイドのライブには行ったことないけどライブのボカロのイメージが湧いてくる。WH-1000XM2と音色など共通してるけどかなり印象が変わる。ドビュッシー『夜想曲 -祭』(Grammophon 4D アバド指揮ベルリンフィル 2003年)はクレッシェンドに負けないで楽音が描き分けられていて、そのうえ低音が振動しているので、映画でライオンが襲ってくるかのような迫力が感じられる。祭りが終わったあともしっとりとした基調があり、よく落ち着ける。フルートの独奏部は雑な音だけどクラス相応の分解能の高さが感じられた。型番から考えてWF-1000XM2の95%の性能はあるのかもしれない。ただ、全域にわたって意外とハッキリとした音を出すけどそこにWH-1000XM2のようなハイエンドの響きや塩梅はない。中高域方面のフェチだと面白味がなくなる。ノイズキャンセリングはWH-1000XM2の50%程度。実用的な範囲。ベースブースト機能はONにすると筐体から振動が伝ってくるほどの低音が出るが音を濁す。ある特殊な向き向けの機能。
低域重視のヘッドホンイヤホンの中高域は「低音に損なわれる」と表現されるけど、それはフルレンジだから低音方面にエネルギーを費やすと高音方面が薄くなる、という原理。低域からの倍音信号やハウジング内の風圧に中高域がかき消されるという原理はほぼ考えなくてもいい。逆にハイレゾの超高域に対応しようとすると低域や中域のエネルギーがその分減る。このヘッドホンとPanasonicのRP-HD10を合成したら最高のヘッドホンが生まれる。
MDR-F1 「自然な装着感、自然な音質を追求した斬新なデザインのフルオープンエア型ヘッドホン。マグネシウム合金フレーム及び超ジュラルミンヘッドバンド採用により、わずか200gの軽さ」すごく独特な開放型。音は思った通り明瞭。オーテクのADにせよVictorのHP-M1000にせよ最近のヘッドホンはどれも似てきている。テクノロジーが収斂されると結局通底してしまうのだなぁと思った。でもこれはこれで癖が少ないのでいいと思った。
MDR-CD2000 イヤパットが面白い。布が耳を包みこむ。音はソニーらしくナローレンジ。こんもりとした感じはあるけど優しさになっている。
MDR-CD3000 やはりナローレンジ。でもこの中域には機械音など独特の水気を感じる。超中域だと言ってもいい。トーンの傾向からすると北欧の音楽に向くかもしれない。また頑丈そうで質感高い。ソニーのモノづくりのよさには一貫したものがある。
補:MDR-CD3000は1999年のオーディオアクセサリー冬号で長岡鉄男がダントツだと述べていた。比較対象が安いモデルばかりだったけど価格相応に名機だったのだろう。ビクターのHD3もイチオシしていた。Sennheiser HD590についてはそっけなく書かれているだけだった。リニアな耳をしているのだと思う。かといってaudio-technicaのモデルもイチオシではなかったので、無機的でもだめなんだと思う。
MDR-SA3000 ソニーのモノづくりのよさが多少後退してるモデルで(開放型だからかもしれないが)すぐ壊れそう。装着感も素っ気ない。しかも店頭で聴くと「こんな薄い音のヘッドフォンが3万円?MDR-SA5000に至っては5万円?」と思う。フラッグシップにこんな存在感のない音のモデルをおいておいてよいのか。…と。でも家に複数台ヘッドフォンを部屋に常駐させていれば、この機種のよさもわかるはず。唯一の所有機がこのモデルでは貧相すぎるけど、とにかく高域の優秀なモデルです(低域は出てない)。後日ケーブルを短くしようと思ってプラグを解体したら導体は極細だった。ケーブルの導体断面積は小さいほど重心が上がる。大きいほど重心が下がる。振動板の再生帯域に合わせてケーブルは選択されてる。しかし工場で作業している人は相当器用だと思う。
後記--- AKG K-702と平行して使っていたら気がついた。これはレンジは高域に特化していてナローレンジだが、中域や高域はひんやりながらしっとりしているのである。小学生の合唱団のコーラスは深く浸透する。その声の滑らかさは透明なシルク肌のようでもある。凹凸がなく細かい。主張のない振動に満ちている。さはまさにサイダーのような爽やかさ‥ うらはらにゆとり教育っこのようなヒューミッド感。欠点があり、諧調性が最高峰で超高域まで皮膜的に出てくるからかPCオーディオには不向きである。すぐに鼓膜が痛くなる。ほとんどSACD専用機。その用途以外ではもっと良いヘッドホンがある。
MDR-SA5000 上位モデルのSA5000はSA3000に比べれば存在感がある音だけど、依然として魅了する音楽性はなく、むしろこの無機質さがたまらないと思える。すごく薄いノンシャランな音。MDR-SA5000は陳列してあるハイエンドヘッドフォンの中で一番音が薄く感じられた。それはぼやけた成分がないから、すでに濾過された液体のように鼓膜を通過してしまい、そう感じられるのかもしれない。技術はたしかで、QUALIAで開発されたQ10譲りのナノコンポジットHDと振動板を採用されているだけあって異例なほどの歪みや違和感のなさ。あっけらかんとしていて肩の力が最も抜ける。解像も音階もしっかりしているはずなのにファジーな不確定性にほどけていてそれを感じさせない。不思議系である。SA3000 / SA5000とも国産の中でも類をみないほど無個性なサウンドなので、情報を教えられてないとスルーしてしまいそうな機械だけど、スルーせずに使えば、音楽も夜空に解放されきっていてオーディオへの意識をスルーさせる。僕はSA3000を手に入れたけどXRCDなどソースがしっかりしていれば鼓膜は痛くならない。DAPやパソコンで使うと高周波までのノイズがリニアに放出されるために痛くなる。音楽性云々とか音が薄いとかいう以前の問題で、ソースやオーディオ機材の特徴が耳につきやすいという人にはおすすめの型だと思う。
WH-CH700N 中身が抜けている薄い音。コーヒー豆の量を半分まで減らしたアメリカン。イヤパットも安物だし全体的に安物。でも価格を考えれば仕方ない。SONYもあらゆるラインナップで収益を得ないといけないし、音楽やオーディオに興味のない層を対象にしたモデルかと思う。でもある意味、この強調感のない音と装着感ならば、長時間〜何年と使用しても疲れがこないというか、オーディオのこと何も考えずに済みそう。
h.ear on 2 MDR-H600A ワイヤレスのWH-CH700Nは故障品だったのかなと思えるほどしっとりとした音。h.ear on 2という名前のモデルは自分らしく音を楽しむというコンセプトからか、たくさんの色が用意されている。ハウジングの色は良いけど、素材感は値段相応で、イヤパッドなどの感触はいまいちで密着度もよくない。気にしない人ならいい。こんな辺境のホームページを読むような人は遊び以外で買わない方がいい。
h.ear on 2 WH-H800 オンイヤー型。Bluetooth 4.1。5色用意されている。ソニーのホームページ等の画像で見ると高品位な感じがするけど、じかに見るとおもちゃに見えてしまった。しかしSONYの色の感覚は日本人らしくて良い。日本語にはたくさんの色名がある。「水色」が存在するのは日本語だけらしい。音とは関係の無いその感覚を最大限に活用されている企業の方針にブラボー。
h.ear on 2 WH-H900N Bluetooth LDAC+ノイズキャンセリング機能搭載。チタンコートドーム振動板採用。WF-1000XM2とほぼ同一の音かと思ったら多少違っていた。あらゆる要素が平均的に僅かずつWF-1000XM2よりグレードダウンした感じ。SONYは価格帯別にそういう作り方が出来るんだろうか。WF-1000XM2の音が作れるんだからそれも可能かもしれない。audio-technicaの場合 ATH-A900Xは ATH-A1000Xを平均的にグレードダウン音ではなく、中高域に持ち味があったりするけれど。でも音が不足している入門ヘッドホンの中、WH-H900Nになると不足のない音で鳴ってる。ハイエンドの音色は出ないけどジャンルも選ばないし使いやすいとは思う。
MDR-1000X Bluetooth LDAC+ノイズキャンセリング機能搭載。アルミニウムコートLCP振動板。BOSE QuietComfort35が「もっちり」だとしたらSONY WF-1000XM2は「しっとり」。そしてワイドレンジだけどあらゆる要素がバランスよく出てくる。ノイズキャンセリング機能がBOSEより上を行っており、装着性もBOSE並みによく、解像度も高くウェルバランスで聞き心地がよいので、価格コムで一番売れているヘッドホンになった(お気に入り登録者が1500人超。BOSEのQuiet Comfort 35は900人)。Bluetoothの機能面ではジェスチャーで前後のトラックの頭出し出来たりする。野暮ったくないデザインと操作性。
WH-1000XM2
MDR-1000Xの新型。MDR-1000Xはエノコログサのような雑草のような部分もあり、緑は緑だからよいのだけど、それを刈られて身長の低い柔らかいシロツメクサで敷き詰められている具合に変化した。SONYのMDR-1000XとWH-1000XM2はAmazonの評価が最高に高くて「SONYを見直した」とか「最強のワイヤレスNCヘッドホン」の地位を確立したと書かれてる。価格コムでもSONY WH-1000XM2は現在1000人以上もお気に入り登録者がいる(黒が735人 ベージュが315人)。PanasonicのRP-HD600N / RP-HD500Bは、往年のPanasonicの音になったと言われているけれど、SONY WH-1000XM2も往年のSONYの音。ナローレンジでしっとり系。ソフテヌートペダルを踏んでいるかのように優しくしっとりと包み込まれる。でも各音素がバランスが良く出てくる。Handley指揮の『LONDON交響曲』EMI(淡い音の録音)でも、旋律を奏でる弦の音がちゃんと霞の中から浮き立ってくる。Panasonic RP-HD10のようにワイドレンジで透徹とした音質傾向じゃないのに分解能が高くて埋没成分がない。ハービーハンコックの『Be Still』も骨格だけじゃなくて中間の音が出ている。WH-H900Nでも不足のない音で鳴るけど同時比較して見えてきたのは、ヴォーカルの声の艶やオーケストラの楽音の細部の分離と細かな音の聞こえやすさなど。気韻生動する生命感が伴ってくる。音色で言ったらホワイト。雪よりは微粒子で、溶けにくく、ミクロな乳白色の粉。それが堆積し、イヤーカップがヨーグルトチーズケーキに見えてくる。直に手にするとWH-H900Nよりお金がかかってる。ブラックのモデルには古き良きSONYを感じる。ヒンジの部分がHi8のビデオカメラやVHSデッキやTAPEみたいなデザイン。そのデザインを継承してほしかった。
WH-1000XM3 レビューはリンク参照。
WH-1000XM4
40mmのアルミニウムコートLCP振動板を採用。MDR-1A (40mm)、MDR-1ABT (40mm)、MDR-Z7 (70mm)といっしょ。

第四世代。コロナ禍リモートの中で発売。WH-1000XM2&XM3は音楽向けで WH-1000XM4はリモート向けと言われていて、肩の力が抜ける感がある。別の方向に進化した型に思える。XM2&XM3は、Panasonic RP-HD610Nに比べて講演CDの声がほわついていたけど、XM4は喋り声がいいと思う。ヴォーカルは現行のXM5が良くて、瑞々しく浮いてくる。かといってXM4は無味乾燥ではなく、純粋さは向上していて、ポエルマン『ゴシック組曲』はオルガンが艶やかでより不気味。クラシックの管弦楽系はXM2&XM3が理想的でハモり具合が良く、ジャズは初代XM1がこのシリーズの中では良かったです。室内楽はXM4&XM5が綺麗・美音。ポップスはどれでもゆるくハモる方向性。価格コムのレビューを読むと、前作のWH-1000XM3と音質面で変化が乏しいとのこと(そうかな?)。デザインもXM3を継承。実使用でのNCの性能の良さなどはあるみたい。
WH-1000XMシリーズは、WH-H800やH900を持っている人は感動するはずなので存在価値あります。また、20万のMDR-Z1Rをヘッドホンアンプで駆動した音より たおやかさでは勝っており、このシリーズは個人的に神機だと思っています。Bluetooth接続のパワーアンプ内蔵のメリットが活きている。ケーブル短縮化、接点少ない、アンプは振動板ユニット専用設計できる。ユニット共通なのに世代ごとにここまで変わってゆくのか。推敲の賜物だと思います。
WH-1000XM5

WalkmanのNマークを合わせるとすぐBluetooth接続される。家電量販店に置いてあるから簡単に試聴できるけど、あえて書く。CLANNADのNewgrangeを再生して比較。SONY WH-1000XM5はWH-1000XM3より低音の輪郭がしっかりしている。豊かな弾力に、中域を阻害しない分解能。WH-1000XM2のNewgrangeは最低域が出てなくて、低域はしっかりしていない。XM3は最低域までよく出ているけれど、ぼやけている。ヴォーカルの艶めかしさもXM5のほうが上で、浮き立つ。WH-1000XM4と同じくProkofievのピアノ協奏曲でもピアノが冷ややかで鮮明に浮かぶ傾向。自分のエージングし尽くしたXM2より肉付きが少なく流暢でスムーズ。Finziの前奏曲はりんごのような甘美さが伴う。XM4との音の差は小さいと言われているけど、「大きい」と言うと馬鹿扱いされるからだと思います。神社やお寺の拝殿に行ってパワーを感じても、そういうことを言わないのが普通の人。そもそも振動板も口径も変わってるます。XM4までがアルミニウムコートLCP振動板ユニット。XM5は30mmのカーボンファイバーコンポジット素材を使用した専用設計ドライバーユニット。とはいえXM5は逸脱した音ではなくて、シリーズに共通する白湯(さゆ)のような温かみに包まれる。30mmになり肩の力の抜け落ちる感は増したと思う(小口径のメリット)。コーティングがないから内部損失が大きいと思う。
STAX SR-202 ドライブとの一体型設計でアンプもイヤースピーカーもSTAX専用。アフターサービスもアキュフェーズのように一貫している。SR-202はドライバーユニットSRM-212とシステム組んでSRS-2020になる。このシステムは3〜4万で買える。一般のモデルはヘッドホンアンプの水準が低ければ性能を発揮しにくいがSRS-2020は標準的な再現力を引き出せる。でもSTAXの名誉を損なうような音質…とまではいかなくても硬いサウンドだったかな。イヤースピーカーにもまだ存在感がある。
SR-303 303になれば、コンデンサー型の蛇足のないふんわり感が気持ちいい。
SR-404 イヤースピーカーという意味が理解できるモデル。ヘッドホンはその場から完全に消えていた。存在感がなくなってる。ヘッドホンはオーディオシステムに比べてただ頭にかけるのが鬱陶しいだけなのだと思える。
SRS-2050A SR-202 + SRM-252A。広がり感はコンデンサー型ならではの解放感で、ぼわつくとかこもるとかいう概念とは無縁。SRS2020のときはあまり魅力を感じなかったけど、SRS2050Aになると精細一辺倒の冷たいサウンドながらも少し面白みが出てきたと思う。
SR-007 異次元の音。スピーカーではうまく聞き取れない超微音まで、生きた感覚と共に描かれる。色の乗りの少なさはニュアンスの多彩さをあらわしているみたい。かつトーンには温かみがあり気持ちよすぎて時間を忘れる。解像度と音楽性が高い次元でジンテーゼされている。SRM-007tとのコンビは、超再生音。
TDK TH-EC300 面白いマシュマロめいた弾力性がある。感触が良い。サウンドホールによりカナルなのに解放感がある。リバースサウンド方式によりホールトーンも良く出る。エルガーのチェロ協奏曲のチェロの響きがきれいだった。反面、分解能は低くマーラーの『一千人の交響曲』は意味不明。
TH-EB900 ARとかMAがあったころのTDKの音。当時ラジカセで録音していたとおりに CHAGE & ASKAの『RED HILL』がふくよかで、部分的に欠落するところのない充実したサウンドで聴ける。maxellは繊細なのかもしれないが音の吸着が薄くザラついていた。SONYはふくよかなのかもしれないけどもったりしていた。僕はAXIAを一番よく使ったけど TDKは厚みのある音の高級モデルが多く、ちょっとしたブランドだった。TH-EB900は国産らしい造形で変な音を出さない。はじめからバランス感覚がいい。ヴォーカルのサ行はつんざくことなく調えられている。少しゴワついた階調性ではあるも、かわらずに力強さのある音が聴けて嬉しかった。そういえばDENONもカセットテープを生産していたっけな。DENONはアンプで名器を創って今でこそあんなに厚みのある音になっているけど、あの頃のカセットテープはスカスカの音だった。
TH-ECBA100BBK アドバンスドのわりに声とか自然。マシュマロが潰れたような柔さがない。音調は温柔な傾向。
Ultimate Ears UE100 廉価盤にも名機があってデザインもケーブルの色も良くて高校生に向いてる。好感触な筐体と音。かむーとにゃんにゃんにゃんにゃにゃーんというトーンをしている。マーラーの『一千人の交響曲』もホールトーンが痩せてはいるけど声は整っている。多摩電子工業の『竹の響き』や三川の『木の響き』や『鋼の響き』のように楽音に厚みはないが機械的にならない程度のほどよい分離感がある。中学生や高校生がよく聴くジャンルに対応するものとしては価格的にも音色的にも理想型。ゼンハイザーのMX471がダイナミック型の開放的なイヤホンの名機だとすると、カナル型のUE100はしっとりしていて優しい音の名機。ちはやぶったところのないまとまりのよさ。
UE200 UE100とそんなには変わらない。少し解像度が高いのかな?全体的には解像度は低い方。このイヤフォンの良さは楽音のバランスや音色にある。ヴォーカルがすっこまないし電子音の高域はつんざかない。ナイーブな耳でも大丈夫。
UE900 スイープ信号を再生してみたら、最最最低域の音が聴こえた。普通はかまぼこのように、中域に向けて徐々に音圧が上がってゆくけれど。公称値が嘘じゃない。もちもちした音はそんなところから来ているのかな。
ULTRASONE HFI-2000G ドイツのメーカー。1991年に世界初の前方定位型ヘッドホンHFI-100を発表してからスタジオ用途のHFI-200、4導管型のHFI-3Dと発売し、高い評価を受けてきた。音源は本来前方にあるもの、ヘッドホンでは現実的ではない音響となる。ウルトラゾーネは脳内定位のしない工夫を施されていて、バイノーラル録音でない普通のCDでも3Dな音像定位をする。その音響は面白く、音楽学的な気勢で自然に広がる感覚。でもキャッチコピーの"前方定位"となるとうーむ、うむ、むむむ。イメージすればなんとかなる。音のニュアンスには少し論理的な硬さが感じられたけど、全体的には爽やかでさらりと唄う。
PRO2500 PRO2500のほうは低域寄り。一番みっちりとした低音が出る。高域はPRO750に比べると埋没気味ではあるが、音階を感じる音。ずんずんと密集した音がくる。トーンはスウィーツ。
PRO750 PRO750も低音でるが高域もでる。PRO2500では得られない開放感がある。それ以外は ほぼ音色も解像度も同じ。デザインがかっこいい。
URBANEARS BAGIS 価格相応の解像度とSN感だが、気持ちが明るく開けるような陽性な音。URBANEARSは北欧スウェーデン・ストックホルムのブランド。南欧のCarot Oneとはまた違った良さがある。
Victor
















Victor
















Victor
















Victor
HP-DX1 DX3に比べれば元気だけどやはり優しい音。
HP-DX3 現代的な明るいデザインとは違ってマイルドな音。引きこもりがちなほどだ。とても優しく厭味もない。
HA-FXD70 ダイレクトトップマウント構造のイヤホン。外耳道に振動板ユニットが来る。カナル型イヤホンの中で最も開放的な鳴り方をする。解像度は(粗密波の分量は)一番少ないぐらい。ソースを選ぶ。骨格は綺麗に整ってるけど肉がない。交響曲はDレンジと解像度不足で一気につまらなくなるけどアンドロイドのボカロは理想的。
HA-FXD80 HA-FXD70に比べて一段と肉がない感じだけどサ行などつんざくところがなくさわやか。感覚の鋭敏なアスペルガーの友達が、1番好きなイヤホンがこのトップマウント構造のイヤホンだった。その人はストラヴィンスキーの『春の祭典』も聴くけれど、このダイレクト感や異次元の生々しさが心に馴染むのかな。空気などは読めなくてもよいので。
N_W SOLIDEGE FD7
HA-FD7
ダイレクトトップマウント構造のイヤホンの2016年新型。鼓膜の手前が音源になる。ソースを選ぶけど生々しい。冨田勲編曲のドビュッシー『雨の庭』は生々しいを通り超えて「あっち系」。人類が体感したことのない世界なのかもしれない。交響曲はDレンジ不足で一気に爽やかさが後退するなどのデメリットも依然としてあるけど、これはこれで1本持っておいてもいいぐらいのイヤホン。
HA-FXT90 『君に届け』のかぜはやくんみたいなさわやかな音。
HA-M5X 『君に届け』のさわこみたいに混乱した音。
HA-FX99X 深い重低音再生を実現する「XTREME TORNADO DUCT(エクストリームトルネードダクト)採用。スイープ信号(20Hz〜20kHz)を再生すると、最低域がバイクをふかした時の音みたい。気筒を通過してきた低音と、ダクトを通過してきた低音とで共通項があるのか。最最低域はMDR-XB950BTほどではないがイヤホンなりに振動してる感覚。加齢で超低域方面も聞こえにくくなる。振動で聴く感覚になる。全体的な音質はほわっとした感じ。アルミ切削ハウジングで高級感がある。
HA-FXZ100 3WAYのイヤホン。外観や広告からクラシックに不向きな印象を持ちがちだがそのとおりクラシックには不向き?。でもFXZ200より開放的な感覚はある。ウーファーのマウンティングベースのアルミの音色かな(FXZ200は真鍮製)。サブウーファー搭載で最低域のエネルギーがウーファーユニットに逃げるため、それによるメリットを享受している。高域は、楽曲がクレッシェンドすると品がなくなるけれど、3つのユニットがばらつきなくまとまっていて密度はある。その他のジャンルだと名機すぎてよくこんな細かな造りのイヤホンを設計したなと脱帽。僕はその仕事をしたくありません。Victorの渾身のスピーカーと同様にプロトタイプも数十機種と陳列されてそう。
HA-FXZ200 3WAYのイヤホン。外観や広告からクラシックには不向きな印象を持ちがちだがこれは充実した再現をする。分解能が高く、楽音のふくよかさがある。気のせいかな、FXZ100とは印象がかなり異なる。音量上げても、ちはやぶった音を出さないし、音色に品がある。HA-FXZ100とはパーツの一部の素材が違うのとケーブルが違うだけ。銀コートケーブルにもデメリットはあるのだけど完全にメリットで覆われてる。また、2WAYのイヤホンのHA-FXT200は中高域&中低域のドライバーのため中域に密度が濃いが、こちらは高域がすごく伸びている。低域方面の邪魔者がない経路でくるため、開放感がすごい。
HA-FX500 ウッドコーンの振動板を採用したカナル型イヤホン。音は現代的で『木の響き』にもいろいろとあるのかFX500はピンと張ってる傾向の響きになっている。寺社で使う拍子みたいな。解像を詰めていった印象で楽器というよりはスタジオサウンドとして洗練されている。日本製品だから真面目だ。温度差に敏感。極寒の外で聴くとギラギラした音しか出ない。ヒーターで温めるとウッドコーンらしさが出てくる。そんな生き物みたいなところがある。
HA-FX700 ウッドコーンの振動板。HA-FX500の上位モデル。このまゐるど感覚にハマったら抜け出せないからなのか、2007年の発売から5年経つのにAmazonに新品の在庫が入荷されるとすぐ売り切れる。バランスは若干悪く、不得手な楽音が多く、管弦楽の再生でボリュームあげるとはじける音が耳につくのは大きな欠点だけど、それを補うぐらいの音色の良さがある。HA-FX850〜HA-FX02にはない色艶がある。なんと言ったらいいのか、こんな優しい甘い平滑した音。溶け合っている。アダージョ向け。自分は試聴しただけだけどずっと使っている人の聴覚が理解できると思った。
HA-FX750 ウッドコーンの振動板:第三世代。HA-FX700のモデルチェンジ型に相当するのかな、おなじウッドコーン振動板でもここまで変るかという感覚。上位モデルのHA-FX850より音の量は落ちるが従来に無い卓越したバランスは共通で必要な音がすべて節度よく出てくる。しかしHA-FX700のようなしっとりした、なよよかな音色は消えてる。
HA-FX850 かなりマトモナー再現をしている。つんざくところがない。あらゆる音の要素が逸脱せずに出てくるモニター的な再現となりかなりの推敲と洗練が伺える。でも第二世代のHA-FX700のようなたおやかで感じやすいトーンは出ない。
WOOD 03 inner
(HA-FW03)
木の振動板で(人間の聴感レベルからみたら)個体差はあるかもしれないけどHA-FW02より陽性な響きをしていた。性能的にはHA-FW02と比べて分解能に違いはあって音の種類の多い交響楽などはHA-FW02の方が伴奏がより多く伴う故により多くの感動を生み出しそうだけど、音の量は大きくは違わないゆえ音色で決めると好みの問題になりそう。HA-FW02が真面目な音とするとHA-FW03は面白い少し違和感のある再現で、イヴァンフィッシャー指揮のバルトーク『ルーマニア民族舞曲』Sash dance (Grammophon) は、ヴァイオリンが古典楽器のヴァイオリン(名称がわからない)みたいに聴こえた。ただ、元の正しい音を知らない限り「そういうもん」だと思い込む。弦楽四重奏みたいなルーマニア舞曲だなと思ったあとそれをHA-FW02で聴いてみたら普通のヴァイオリンだった。他の曲も陽性で面白いのがあった。HA-FW03はアレグロとか向きで、オーケストラがクレッシェンドしてきた時のちはやぶらない感じは元々の素性によるもの。HA-FW02はアダージョ向けなのでちはやぶる。
WOOD 02 inner
(HA-FW02)
アダージョ向け。しっとりとしていて比較的陰性でノレない音だけど真面目に再現される。20Hz〜20Khzのスイープ信号を再生してみたら意外に平坦に伸びていてモニターライクにも思えた。いかにも日本製品というのかな。HA-FW02は木の振動板で、Park AudioのDCU-F121Wと同じようにパルプに比べたらつまらない音になるかもしれない (パルプコーンの方が内部損失が大きくて活き活きと晴れやかな音がする URL。cf. 価格コムで発見したケプラーとパルプの比較の口コミURL。イヤホンはすごく振動板が小さいし湿度が高いのでパルプではだめなのかな。木は保存状態が良ければ100年でも200年でも使えるけれどパルプはヘタリが出ると振動板には使えないし)。でも要所要所をつく音がする。ボカロの『ココロ』の鏡音リンの声が鮮烈な電子音に紛れずしっかりと聴こえるなどバランスが良く、万能な方向性にチューニングされている。
HP-NCX78 ビクターのノイズキャンセリングイヤホン。解像は非常に薄い。でもソニーのMDR-NC2のように白米のような味わいがある優しい音がする。
HA-SD70BT N_W SOLIDEGE SD70BT。K2テクノロジーを搭載。BluetoothでAAC, aptX, SBCで接続しても波形処理を行ってハイレゾ相当の解像度に復元する。Victorのヘッドホンは厚みがあってヒューマンな音で、Amazonの評価が非常に高い(51人のうち61%が星5つ、33%が星4つ。4.6の評価)。こいつとPanasonicのRP-HD500Bとどちらが高音質だろう。ともに窮屈さがない。Panasonicは高域の再現力が半端ない。HA-SD70BTはBluetooth&ハイレゾ対応だからか、HA-RZ710 / HA-RZ910のように余裕のある優しさではなく、出し切る方向性で、少々淡色でCool傾向になる。Amazonでは先進的な出不精の人が「あくまでBluetoothとして」とことわりをつけて評価している。それを踏まえずにHA-SZ2000やHP-DX700クラスのヘッドホンを持っている人がレビューに後押しされて買うと「買う必要性がなかった」と思うと思う。僕はビックカメラで試聴をしておいてよかった。
HP-RX700 入門型のヘッドフォンながら解像度はそこそこでバランスがいい。余裕がある。クラシック再生でも不足感がない。サイズからくる恩恵か、空気感があり、加湿器の蒸気のように人工的ではあるが、ハイエンドオーディオ機に見られるヒューミッド感が味わえる。ビクター製のピュアオーディオに見られる甘いトーンが健在で、しっとりとした優しさが敷衍している。ゲームの電子音も強調感がない。これが3980円で大人気になってる。これを買ったら完璧を求めて木のヘッドホンのほうに乗り換えたくなる。そんなトリックすら感じる名器。
HP-RZ710 余裕のあるやさしさ。しっとりと歌い上げる。多少薄い音だが各音像や中間の音が埋没しておらず、偏っておらず、交響曲再生でも不足感を感じない。筐体は値段相応。
HP-RZ910 余裕のあるやさしさ。そのうえRZ710では少し感じた窮屈さを感じさせない歌い上げ。ハウジングとイヤパッドが安くて耳に密着しないため、多少薄い音になる傾向。
HP-DX700 Which do you like bright sound or deep sound? Oh deep sound! HP-DX700 is neutral sound, not deep sound. sorry..
HP-DX1000 ヘッドホンでもスピーカーのようにユニットをダイレクトマウントして木質の響きを響かせると、まさにここまで良い音になると思った。まさにチューニングによる賜物かもしれないけど。音もスケールの大きさと奥行き感が圧倒的で、HP-DX700とともに一番音像のふとやかさを感じる。「スケールの豊かな音」という語彙はビクターのまさにためにある。これをまさに聴いた後だとAKGのQ702がおもちゃに思えるし音の量が少ないと感じる。ベイヤーダイナミックのT70は人間味を感じる音だけどビクターはまさに本質的に豊かな音像によって、機械的な音から飛躍している。音量あげても高域がつんざかないし、すべての音がまさにバランスいい。障害物なく出てくる。DENON AH-D7100EMは音の感触よいが、ごてごてしたところがあり、低音にブースト感がある。それが個性的で面白くもあるが。
HP-DX700と比較すると音像がはっきりとしていて分離感がある。音像の密度や量感はHP-DX700と変わらないけど、より階調滑らかで精度の高い音で、ケーブル以外に中身の何がまさに違うのか…ストレスフリーな開放感がある。カタログには表記されないまさに職人技があるんだろうな。これ聴いた後だとHP-DX700が妥協した音になってしまう。
ZERO AUDIO CARBO MEZZO ZH-DX220-CM "カーボンとアルミニウムによる2重制振構造の複合強化ボディ「コンポジットハウジング」を採用したカナル型ヘッドホン"。MEZZOとBASSOとTENOREというモデルがある。青緑の澄んだ空が目に浮かんでくる。静かな音。ノリは良くない。草食系の音(いや草食系も家の中では肉食系かもしれないのでなんとも言えない。いや、そんなことはどうでもよかった)。
ZH-BX500 筐体に爪が当たるときゅるきゅる言う。ZH-BX300でも同じ。きゅるきゅるきゅるきゅる。ドライバーはBA型。普通にBA型らしい音質。D型を狙っているようだがCREATIVEやSONYほどD型っぽくない。
城下工業 SW-HP10 CECにOEMを作ってるメーカー。三川商事、多摩電子工業、城下工業。日本語表記のメーカーが何気にいい。SW-HP10(HP-53)はCDショップなどの店舗にも置いてあり丈夫に作られてる模様。ハウジングは少々の曲げや落下にも耐えうる弾力性の高いナイロン樹脂製。プラグも太く断線も少ないと思う。神経質な構造ではなく部品点数も少なそうでたしかに業務用としても信頼性が高いと思う。音質に力を入れているわりにやる気のないデザインで、雑に使える(それを想定しているのだろう)。布団で寢ながら使えるし、なかなかここまで安心して使えるモデルはない。密閉型。ハウジングは耳を覆う大きさではないため 装着感はふんわりしたところはないけど 耳に乗せてきつくない。BOSEのon-earと似た感じ。その強度は必要にして十分な絶妙のバランスを追求されてる。簡単に気楽につけはずしできる。もう少しユニットが前にあって前方から傾斜していたらよかったかな、と思うが、そうすると布団で寝ながら使える形状ではなくなってしまう(そこまで計算されての平ぺったさなのだ…としたらどうちよう)。周波数帯域はかまぼこ型で聴きやすく 音色には品がある。グローバル企業の多くのヘッドホンのようにスペックが稼がれた音をしていない。聴感的なバランスの良さを感じる。階調豊かで液体的トーンが出せるヘッドポン。楽音が自由闊達に生き生きしている。中低域〜中高域の諧調が特に濃ゆく甘い。高域の冴える現代の音であり、昔のヘッドホンのように太い音ではないが、軟らかさや音楽性がある。布団の柔軟さというより軟体動物の軟らかさ。酸素のような空気感。交響楽の時にはイヤパッドのレザーの響きが乗ってた(そこまで確信犯だったらどうちよう)。感度が103dB/mWと高いのでポータブル機でも使える。ケーブルはTR-HP03は1.6m。SW-HP10は2.5m。1m+延長コードでもよかった。どうせステレオプラグがφ3.5mmの時点で接点が増えるので。ケーブルは必要最長限がいい。
多摩電子工業









多摩電子工業
S1200 S1213Kは開放的な響きをするが、こちらは内向きなサウンド。アルミハウジング採用で電子音が明るく響く。ヘッドホンよりは解像度が低いがカナル型の中では最高峰。オーケストラのバランスが良い。
S1206 低音セッティングの非常に音の良いイヤホン。三川の「木の響き」等と同じOEMだと思う。高域は少なめになるけど音が分厚い。竹のハウジングで多少こざっぱりした響き。
S1207 フラットな音。竹製のハウジングが感触良い。S1206のような名器性はなし。
S1210 S1210HR(高域重視), S1210MR(中域重視), S1210LR(低域重視)。多摩電子工業のオリジナルの製品なのか多摩電子工業が各社のOEMなのかよく知らないがS1210は多摩電子工業のフラッグシップ。そのとおりすごく音が精緻だった。同系統のS1200を正常進化させた音。つややかな感じだけどオーテク一般みたいに硬くない。オーテクのSONICFUELシリーズ(ATH-CHX7, ATH-CHX7)やSOUL by Ludacrisのイヤホン(MINIやSL49)のように陽性で明るい音が聴ける。ボカロに使われてる電子音も生気に満ちている。なおかつ管弦楽も混濁したり埋没したりしていない(SONICFUELシリーズやSOUL by Ludacrisのイヤホンは管弦楽が死んでる){オーテクは硬い音の方のモデル(ATH-CKS99やATH-CKS77S)は暗い死んでる躍動感のないボカロになるが管弦楽は毛羽立つ要素がなく落ち着いている。SONICFUELシリーズに比べて解像密度の差を感じる}。多摩電子工業のS1210はアルミ削りだしハウジングともありパリの憂愁な音は出ないがチューニングが良くほとんどすべての要素を兼ね備えている。比較すると鋼の響きの方がジューシーでナイーヴな音が出るが、こちらの方がストレートな音で透徹としている。
S1213K 同じカナル型でも開放型のような開放感がある。fレンジは狭いがしっとりしていて音楽を気持ちよく聴かせている。解像度も普通レベルだが音楽再生で欲求不満にはならない熟達の再現力がある。一方、DVDやBlu-rayなどの映像でセリフを聞くとこもってる。上のS1210HR(高域セッティング)では少ししかこもってない。S1210HRは低域方面の諧調性が物足りなかった。このレンジ感がカナルイヤホンの限界か。擬似的な音声に聞こえる。でもS1213KもS1210も、数千円で買えるイヤホンの中では傑出している。多摩電子工業のイヤホンは、もう新作が出なくなって久しいが、S1200、S1206、S1210と名器が多かった。ぜひ高校生に。
三川イヤホン 木の響き 昔のヘッドホンの音がする。高域は伸びず、ゆるやかな太い音。QUAD 34のように抑圧的なところがない。中域が滑らかに生きている。低域重視セッティングで、高音に鋭角がないのがよい。また、低域の密度感も非常によい。多摩電子工業のS1206もたぶん同じ工場のOEM。ヴォーカルが引っ込みがちなところとか、弦が濃厚にうねるところとか、アコースティックの楽音の痩せないところとか。似ている。
鋼の響き イヤホンは高域セッティングか中域セッティングか低域セッティングかのうちどれかで成り立つ。レンジを広げれば密度が落ちる。「木の響き」や「鋼の響き」はカナル型の持ち味を活かされており、ある帯域に於いてはヘッドホンでは決して味わえない密度感がある。そしてこの音は愉快である。深井戸から沸き上る低域の咆哮と空飛ぶコハクチョウの互いの応答のまにまにイジドール・デュキャッスのポエジーの体液的な濃さも敷衍させうる濃密で且つころころした活動は、触感が金属にて丸め込まれており、高域がちはやぶらない平滑化で肉はゴムのようなってあたかも社会学者が取り沙汰にしたがるカフカの朝起きたら自分が昆虫で起き上がれず8本の足でじたばたするやうな愉快さであった。
響 M-003 ヤフオク!で手に入る。落札相場は送料込みで3000円程度。ケーブル着脱仕様。振動板面積がΦ6mmで貧弱だと思ったら、公表通り木の響きや鋼の響きより高級なドライバーを採用しているようで、音圧レベルが低いだけであった。低音はイヤチップの加減で量が変わるが、確実に分解能力は高い。中域〜高域には品格があり、カナル型に思えないほどに開放的なサウンド。DVDやテレビは各々の登場人物の声がより明晰に識別できる。音質は良いけど自分の場合、テコの原理で歩くと耳から外れてくる。耳の穴が奥にある人なら良いと思う。









HEADPHONE AMP Review.
BAROMETER / Musicality / BBS / Congeniality / ver.x.xx

メーカー 型番 寸評
audio-technica











audio-technica
AT-HA2 AT-HA20 / HA25Dに比較するとAT-HA2の方は解像度は落ちるけどシンプルで馨しい音が出る。カスミの味わいがする。カスミを喰って生きている。
AT-HA25D ARCAMのプリメインアンプA65Plusのヘッドホン出力と比較しても音質は変わらないか、DAC搭載分は若干ピュアな音になってるのかなと言ったところ。平均的な音。最近たくさんDAC搭載小型ヘッドホンアンプが登場してるけどaudio-technicaは最も教科書的な音になると思う。サウンドカードの出力はそれなりの音。ONKYOのWAVIOには高音質のモデルがあるけど大方は光 or USB出力を活用した方が無難なのでPC用途には安上がりで良いと思う。AT-HA20 / HA25Dはスケルトンになっててデザインも秀逸。電源付けっぱなしになっていてもあとで気づく(ちなみにワットチェッカーで測ると2W)。土岐アウトレットファクトリーのBOSEのブースでもaudio-technicaのAT-HA20 / HA25Dがデフォルトで使われていた。BOSE OEももっちりとした音で鳴っていた。ライバル機にはたくさん魅力的なものもあるが、突撃するほどでもない方へ。
AT-HA26D DAC搭載のヘッドホンアンプ。これがあればヘッドホンの能力の9割5分は引き出せてしまう。
AT-HA60 ヘッドホンアンプ。長いことカタログの現行で存在していたAT-HA50の新型。Murauchi電気のヘッドホンコーナーで試聴していたらどのモデルも音がいいことに気がついた。それで棚をどかしてみたらいつものオーディオテクニカが使われていた。これってこんな音が出たの、、と思って調べてみたらHA60にモデルチェンジしていたのだった(でも最近EDENで聴いたら、音が硬いなぁこのアンプって思った。聴覚が衰えたのかな。CDPからのRCAケーブルを延長しすぎてるのかな)。解像度は高く、柔軟性は低い。
AT-HA65 24bit 96kHzまでのDAC搭載ヘッドホンアンプ。AT-HA50→AT-HA60→AT-HA65と薄型小型化している。AT-HA50→AT-HA60ではずいぶんと音が変わったけど、今回はHA60の基調を受け継いでいて、とてもつややかで淀みのないしっかりした音になっている。まさに日本製品。コストの制約のある中でまず投資するのがこの解像の滑らかさや分解能の部分になるのだと思う。その反面無機質な音ではある。何に我慢できるかだと思う。今となってはAT-HA50の音は捨てがたい。
AT-HA2002 40th anniversary model。ヘッドホンアンプ。ATH-A100で聴いた。このヘッドホンアンプは異次元で、全域に渡って細部のガタガタ感がない。A100に優しさはもとより、情緒が加わった。やはりテクニカなので硬調な音ではあるが、輪郭がまぁるいのは初めて味わった感觸だった。限定モデルATH-2002とのコンビネーションも聴いてみたかった。評論家の三浦さんがCOTYで「ハイエンドのスピーカーよりも音がいい」と絶賛していて、菅野さんは「もしそれが本当だったら大変なことになるよ?」と突っ込みを入れていたのを思い出した。
FOSTEX PH-50 ヘッドホンアンプ。テクニカのAT-HA50やこのPH-50は大型電気店でよくみかける(棚の裏など)(2003年の記事)。少々物足りなさはあるけど素朴な音。
FURUTECH ADL GT40 古河電気工業のケーブルを懐かしくにおわせるFURUTECH。ADLはそのFURUTECの新ブランド。USB-DAC付ヘッドフォンアンプ。オルトフォンのHd-Q7がダイナミックな音とするとフルテックは丁寧な音だった。ポータブル型のADL CRUISEとは若干性格を異にし、GT40には軟体動物系の感触が濃厚にありにゅるにゅるしてる。そう。まさに丁寧な音なのである。またフォノアンプ内蔵していてUSBでPCに送ってデジタル録音できる。RCA出力はボリューム連動でプリアンプとしても使える。この音ならプリアンプ枯渇の時代が到来したときの保険にできる。
ADL Esprit GT40より若やいだ音になっていた。軟体動物系の感触はたぶんGT40の持ち味。ADL Espritは進化している。頭が冴えそうな音。
ADL X1 ADL Cruiseの音とはかなり違うと思う。それはi-Podのデジタル入力で聴いたからかな。ADL CRUISEより1ランク上の製品になるようだ。バッテリーを小型化して持ち運びやすくした。DACは最大192kHZ/24bitまでのサンプリングレートに対応。形とデザインはADL CRUISEの方が個性的だけどADL X1も質感のよい仕上げになっている。
KingRex HQ-1 もらってきたカタログを見るだけで涎が。。おっといけない。このHQ-1をたとえるなら厳しい練習に耐えて生き抜いてる中学の部活の男子みたいに健全でかっこよく爽やか。デザインも音も。--- Class A MOSFET ヘッドホンプリアンプ。電源供給ユニットの筐体が独立。スイッチング電源ではなくリニア電源、日本ケミコンのキャパシタ8個、電源レギュレーターはLMS1585。プリアンプは東芝の低ノイズトランジスタで信号を増幅し、内部抵抗の低いことで知られる日立MOSFET 2SK214で電流信号の出力を行う。フィルターコンデンサーは低インピーダンスで有名なPanasonicのアルミ製FMクラスを用いて、信号入力の経路にはWIMAキャパシタを配して音密度を増強し、信号の出力側でもVishayのキャパシタでディテールに磨きをかけています。パーツ一つ一つが厳選されていて価格は10万円程度になるが、暖かい音色でコクのある音質だった。派手さのない音で一つのモードに集約する。ずっと至福のうちに聴いていられる高級機。
LUXMAN P-700u バランス接続に対応したヘッドホンアンプ。モノラル構成のODNFアンプを4ch分搭載。バランスケーブルをジョイントできるヘッドホンに限るけど、並列ではないブリッジドライブで鳴らすことができる。LECUA搭載。プリメインアンプに搭載されているブロックコンデンサを投入。3段ダーリントンのパワーアンプ。シングルプッシュプルだけどPc=150Wの大型パワートランジスタ。etc. もっと小さな部品はないものかと試聴をしたけどこれでないと駄目なようだ。底面の板厚は3mm、そこに直接取り付けられている。パーツはすべて日本製。重量は13kgにのぼる。このヘッドホンアンプは特にバランス接続した際の音質が擢んでてる。アンバランス接続の場合はP-1uやP-200と大差ない。DA-100でもいい。参考:Congeniality。前面パネルで感度の切り替えができる。感度を減らすと表情が増す。P-700uを聴いてヘッドホン・オーディオの愉悦は新品20万からかなと思った。AUDEZ'Eの20万のヘッドホンをORB Jade casaで鳴らしても至福だった。STAXでもそう。大量生産の機械の音ではなくなってくる。
musica hpa60 ミニチュア真空管を搭載していて柔らかめの音になっている。パソコンの音源でも鼓膜が痛くならない。個性的な音で機種の違いが比較的わかりやすい。色調はあっさり。空間感は広くない。音の質感で聴かせてる。筐体はアルミ削りだしでその仕上げが素晴らしくて触感がいい。さらさらしてる。ずっと触っていたくなる。ボリュームノブ等も気持ちいい。これぞ日本製品という感じの品質。日本版GOLDMUNDといってもいいぐらい。鉄製とアルミ製の音色の違いは社長のブログに書いてあった。
hpa100 定価が89800円なのに中身がスカスカでGOLDMANがPioneerのドライブを採用して高額でDDPを販売していると訴えてるインターネットのサイトにこのhpa100も載っけられていたが、89800円なら著作権料で充分だと思われる。設計者(musicaの社長)は父親がCSEの社長で自身もCSEで電源の製作に携わっていた。そのノウハウがあって一般的には大型化する電源部を小型化させることに成功している。海外では特に小型の製品が売れるので小型化には苦心されているそうだ。また、部品は日本製。部品も常に進化している。同じぐらいの性能でもスマホに搭載できるサイズになるよう部品メーカーも常日頃技術改良しているのである。オーディオは大きくて重くて中身ぎっしりであるほど良いというのは、アンプの出力は大きいほど高音質であるというのと同類の迷信である。現実はパラドクシカルな事がある。アンプの出力は小さいほど、また余計な回路が無いほど、素子の距離が離れているほど高音質である。
ortofon Hd-Q7 価格の割にすごい楽しめる音を出す。メリハリ感があるしそれが品のある音だしハイフィデリティーの愉悦もある。優秀な製品。
we755001 No.66 ヤフオクで見つけた自作品。商品説明を読んでいるだけでも楽しめる。「ハンダには、1950年代USA KESTER社製黒缶を使用。音の良い大変人気のあるハンダ及びブランドです。有名なマランツの真空管アンプにもKESTERが使われていました。」だとかシーラカンス的なことが書かれてる。ただしヘッドホンアンプの製作は現在休止中。








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