LUXMAN SQ505X




 ぴるるくんは言う。「笛吹きカエル、ガネーシャ像、アプズラー、アフリカの木布、菅原道真公、ふくろうのすみかでもあるその屋根裏には、やわいスピーカーが似合う。雰囲気のない地味さが勝手に雰囲気をもたらすから。君の部屋でリアルさは夢から遠ざけてしまうよ。ここは伽藍堂だから。それとヨーロッパッのアンプは雰囲気が濃厚だけどそのぶん生き物たちの声はまみれてしまう。朱にまじわれば紅くなる。」

 ぴるるくんは森のせいたいけいの中では消費者だから、げんしせいを大事にするんだ。
 僕は頭を使ったからぶどう糖100(PURE GluCose)を食べた。

 今日は修羅の巷に行った。

 「後で救いますよ。必ず後で救いますよ。救済の踏み倒しはしませんよ。アリゴ、今からでもイエスの尻を舐めれば誰でも入れます保証。苦しんでも来世ではハーレムがお待ちしていますよ。
 おい。ノアの洪水起こすような前言撤回ヤロー、もう誰も信用してねーよ。カス! 聖霊を人の魂にブチ混んで『ああ! 主は生きておられますーぅ』と人間を操作言わせて喜んでな。悪魔と神の差なんか大してねーよ。良かったなクリスチャン。神のロボットで。魂いじられて悦に浸ってな。」

 修羅道とは、争い事の好きな者が、阿修羅の手下となって日々争いに明け暮れているという、わりと楽しそうな世界。だが隣の子の弁当のほうがおいしそうに見えるように、案外自分たちの世界の楽しさをわかってない。ぴるるくんは言った。
 「カルラ炎で焼いてしまおう。あの人らが共倒れするのを待ってるとよけいに公害になる。でもいいアンプはノイズも雰囲気になるんだ。」

 そう言ってぴるるくんは、リスのように細かな速い動作で窓へいき、アプズラーに松ぼっくりをあげて、去って行った。










発売時期 1971年
価格 ¥69,500
定格出力 30W+30W
出力回路 Bi-poler TR
消費電力 130W
重量 10Kg


 肝心の音についてにゃんだけどね、整備がされてなくて、L80みたいによい音は出なかった。いい方を残そうと思って一緒に買ったので、SQ505Xのほうはすぐに置物に。音の傾向は同じで、70年代の喫茶店、あの頃の青春、オレンジロード、さすがの猿飛、ガンモ、、。