PIONEER S-UK3-LR





Pioneer S-UK3 ¥60,000(2台1組、1993年8月発売)

イギリスでオーディオ評論家として執筆していたジョン・バンフォード氏が、Pioneer High Fidelity LTD.に入社し、開発を行ったUKシリーズのスピーカーシステム。
信号経路を出来る限り短く、シンプルに保つという考えをもとに設計がされています。

低域には、コーン紙に北欧産針葉樹を厳選し、繊維が太く強靭なパルプを採用した14cmコーン型ウーファーを搭載しています。
このユニットは、高域のピークの発生を抑え滑らかな高域減衰特性を得る事で、ネットワークを使わずにダイレクトに接続されています。

高域には2.5cmソフトドーム型トゥイーターを搭載しています。
ソフトドーム形状には高い剛性が得られるカテナリーカーブを採用しています。

[オーディオの足跡より]





位相反転式ブックシェルフ型
クロスオーバー周波数:5000Hz
再生周波数帯域:40〜35000Hz
出力音圧レベル:88db
207×370×284mm、6.8kg









S-UK3は不思議な音がする。
ボーカルの声は遠い。でもふわっと表に出てくる。
ビデオゲーム(死語)に使うと電子音はソフトなタッチで明瞭。
ドラクエのレベルアップの音が芸術的にハモる。それが毎回不思議だった。

Pioneer S-UK3LR_Hora di mars.wav





上位にS-UK5というモデルがあった。カタログを見て思い出した。
Victor SX-V1の存在感がありすぎたのか、埋没している。
SX-V1シリーズはよくヤフオクでも出品されているけど、S-UK5はその1/3程度。








ツイーター側のネットワークにはコンデンサーは使われている。
しばらく鳴らしていると、音が生まれ変わってくる。
コンデンサーを取り替えるともっといいのかな?






低音はフルレンジ接続
(ネットワーク・レス)
ウーファーがフルレンジの場合、生々しさがある反面、
中高音まで出ているので雑味が出るらしい。JBL4312と同じ。










S-UK3
f特性の画像
スイープ信号を再生(赤のライン)

通常の音量で測定
(Aカーブでボリューム9時頃)

かなりナローレンジ
そのぶん可聴帯域が濃い

20kHzでスパッと切れている
コンデンサーを使われているしソフトドームの埃の付着が原因かな
別に10kHzまで出ていれば個人的には満足
汚い高音だったらないほうがいい

クロスオーバー付近(5000Hz)ではわずかにピークが出ている
「ウーファーダイレクトドライブ用に設計されたユニット」採用で
カタログではフラットに表示されているけど、そこまで完全ではない
自然の素材なので経年変化かもしれない








こちらはS-N902LRの周波数特性






S-UK3はかなり売れたのかヤフオクでよく出品されている(S-UK4は見ない)。
昔のSPらしく、ひとまわり大きい2WAYになるけど、送料は140サイズぐらい。
Pioneerは1996年のS-07が理想だけど、S-UK3も音楽の味わいは共通。
解像度とぼやけ具合を無視すればS-UK3でいけてしまうでしょう。経年劣化さえなければ。
ウーファーのみ取り外して杉の板で自作SPを作ってしまってもよい。
ソフトドーム・ツイーターは捨ててもいい。もうさすがに使いたくない。濁ってる。
ちなみに天然の木材を使う際は繊維を長くとったほうが音がよいみたい。
(長方形の木材は、長手側に並行に木目があるようにする)
テレビで手作りオルゴール師のおじいさんが言っていた。




これほどの名器は…