ROTEL DOMUS Model 175



スペインの名器 ROTELDOMUS Model 175
ROTEL DOMUS model175

スペインの名器
W25.0×H48.2×D24.1cm、9Kg
端子 2ピンのターミナル
「ローテルドーマス」というのは今はなきスペインのメーカー。
Model175 というのは1975年頃に1本27,000円で発売されたもののようだ。



  自分が誕生する以前の年代もの。あちらこちらで時代を生き、人手に渡り渡され家に来たのだと思うと凄みがある。。とてもマイルドな音。それでいてスペインらしくて明るい。
 エントリークラスのスピーカーを店頭で試聴しても、これぞと思えるものは少ない。NHTのSB2は高域が細くとんがっていた。CelestionのF15?は解像感は充溢してるがぼわぼわしてる。Audioproのなんたらは意外におおらかで天井高いが解像度がいまひとつ。どれもそれなりにいいけど決め手に欠ける。Rotel Domusも同様にその他大勢に埋没しているかもしれない。朴訥で倹約的すぎるから。
 しかしこれは音は普通だけどDSPをかけてるみたいな錯覚を起こす不思議な代物で、耳の後方からも音に包まれます。どういう原理だ?。ヴォーカルは空間的に歌ってる。空気の上に浮いてる。それはまるで上半身の肖像画において、人物の腕だけを額(がく)の外に描き、その人が今にも額を取り外して動き出すかのような効果を持たせる「だまし絵の技法」。空間には特殊の統覚が織りなされ管弦楽はどこからともなくで、今まで聞いたことない。DSPみたいといっても音像の形に違和感があるとか位相が崩れているというわけではございませんよ。よく電子音なんかでも、フクロウの声が頭の後ろから聞こえてきたりする効果があるけどそれみたいな鳴り方なのだ。脳内のうねり音(『アルファシータ』という機械で体験)はLRの周波数のズレで生じさせることができるけど、似たような原理だろうか。ある周波数だけ逆相にしてるのかな。浮き出るヴォーカル、なぜかあるリアスピーカー。どんな理論に基づけば立体錯視を音に応用できるのか?



関係ないけどオーディオフィジック


tukipien reminiscences