PLAYER / AMP / SPEAKER / HEADPHONE / CABLE / etc.




BAROMETER /FIELD /TONE /DATA /BBS / ver.x.xx

メーカー 型番 寸評
aad
Q30i
aad = American Acoustic Development. 穏やかであったかい上質な雰囲気。ぬくぬくと猫のように寝そべって聴ける。低域は太くも明確な音階をきざむ。低音マニアが喜びそうな音。
AIRBOW
GHOST2.1
逸品館で試聴させてもらったAIRBOWのスピーカー。奥行きもあり豊かさもあり心地よい。温度感もやや暖か目で全面的に中庸。聞こえない音、心を聞くというけど、たしかに含みが多く、音楽がより深く味わえそう。
ACUSTIK-LAB
Stella Harmony
1999年ごろ発売。boleroより官能的な甘美さのある音。ハイエンドの最新スピーカーと比べると鼻づまりにきごえるけど暖かくハーモニックなヴェールで、室内楽はほどよい湿度で楽しめる。分離しないで解け合う。でも楽音は(よく聴けば)ハーモニーに埋没せずにちゃんと描かれている。バイオセルロース+カーボン繊維の逆ドーム・ツイーターは日本製(Foster)。パルス性ノイズを抑える目的で設計されている。ダブルボイスコイルの16cmウーファーはスタガー駆動で調整されている。低域はずんと迫力あり弦楽はソナスに張り合う伸びやかさ。聴覚を研究し尽くした鳴り方で舌鼓を打つような甘美な調べの横溢がある(とか言いたくなる)。なんでもかんでも眼前に導き出すような明晰さではなく取捨選択されている。なるべく良いものだけを漉して生み出す生成音。雰囲気はあるが中身もあって、音楽家も納得するスピーカーだと思う。2010年現在も音の古さを感じない。長期的に大切にされると思う。後記:ヤフオクにてツイーターから音が出ない出品物を見た。エージングとか過大入力には注意。
ACUSTIK-LAB
Stella Melody
ステラオーパス ステラメロディー ステラハーモニー... その音は…! (・└◇┘・)ちゅんちゅんちゅんちゅん
ACUSTIK-LAB
Stella Opus
トールボーイ型:38kg。Bolero Grandの新型。逆ドームのトゥイーターとスタガー駆動されるダブルボイスコイル構造のウーファー。基本的な構成と音調は2WAYのStella Melody / Stella Harmonyと同じだが、トールボーイのOpusはダブルウーファーになってハイエンドに一歩踏み込んだ解像度を得ている。これより上位のStella Eleganceはマンガーユニットを搭載しているが、さすがにStella Opus以下は搭載できなかったらしく、フォスター製のバイオセルロース振動板を搭載。それでも完全に近いほどパルス性ノイズを抑えている。ステラシリーズは傾向的には思春期に晒される千波万波の猛気には対応できないかもしれないが、まだ何も知らない子供時分には愛される。子猫物語のサウンドトラックが優しい音を出している。猫がこのスピーカーの前で寝ている。
AERIAL
Model 7B
DALI MENUET TOWERのような輪郭の溶け合いがあるうえ、大型のトールボーイとだけあって音が手に取れる。そして全域にわたり温かい音だった。フルアキュフェーズで鳴らされていたから、この毛布のような温かさはAERIALのマトリクスに備わる魅力。
ALBEDO
Aptica mk2
テーパ型のスピーカー。テーパー型といってもわからないのでURL先の画像で確認してください。この形状により低音を引き出す設計らしいけど、コンピューター解析でしか作れない代物らしい (Youtube)。スレンダーな2WAYトールボーイ。2WAYらしい強調感のなさ、そして小口径だけどTightな力感と描写力のある低音。特にこの低音が、自分はオーディオの常識に囚われているからこそ、不思議なマジカルな低音に聴こえた。常識に囚われていないオーディオマニアではない一般人にとっては「ぜんぜん不思議でもなんでもない現象」だと思われると思われるが。なので、常識に囚われていることを逆手にとって楽しんでしまえるスピーカーでした(これこそがオーディオマニアの特権・・・!!)。自作ではできないのかな、、3Dプリンターで真似して作ってみたいけど本当に失敗しそう。やめとこう。
その他、ツイーターの周囲に小さな穴の開いた金属板が付属している。中には吸音素材が入っているらしい。高音はボディ表面を回折現象で這っていき、それがボディ外部に飛んでった時に汚れとなって聞こえるらしいが、這ってきた高域成分をそこで吸収しているようだ。LS5/3Aはツイーター周りにフェルトを貼ってあるが、その時代の人は聴覚で発見したのだろうか。理論かな。録画:オーディオフェスタ
ALBEDO
ACCLARA
低音がいい。コーヒーのようにコクのある低音。無機質じゃない。一般的なウーファーは徐々に立ち上がって音が出てくる感じだけど、小口径にして、押しても動かないぐらいタイトな振動板のユニットにより20Hz~の低域を出す。録画:オーディオフェスタ
ALR Jordan
EntryS
このスピーカーは飽きがなかなかこない魅力がある。ジャズはガツーンとこないし、クラシックではもっとふくよかさが欲しくなるけど、小口径のメリットで天空に羽ばたける。シンプルで雑味のない音。「リア用に開発されたが全体のエネルギーバランスに重点を置くこととして設計されていた。できあがった音には『多少の偶然が作用したことも認めている』」とのこと。ステレオサウンドのベストバイ選考でも評価が高く、とても振動が自然なスピーカー。手のひらサイズで急峻な応答にも反応できる。低域は無くてほとんど倍音成分だけみたいな鳴り方だけど、全体の抜けのよさに貢献していてあっけらかんとしていている。音漏れを気にする環境にとってはむしろ都合がよいバランス。いろんなアンプで鳴らしてみたけどSansuiのAU-α907で鳴らした時がたまらなかった。弦楽アンサンブルは美しい。イタリア コンタリーニ宮でのヴィヴァルディ「和声と創意への試み」は、異常なほど清澄な響き。メタルコーンの特質である壮麗なサウンドが、ルーム全体に広がってゆく。サンスイのアンプとメタルコーンの相性のよさ。でも、基本的な音が魅力的で、求めようとさえしなければこれで満足しきってしまう。
ALR Jordan
NOTE 5i
上位機種なりの品位がある。うねりというか水飴のような粘り強さがある。かき混ぜ切って気泡になってるふわんとした質感。その爽やかな粘りが下位モデルに無いNOTE独特のものだと思った。面向きの明るいエコーの奥にそういったエレメントや低音の渋い深みがある。
ALTEC
9862
歪みが出ていないかわりに量感もないのが今のスピーカーだけど、アルテック・ランシングはぼわぼわも含めてグルービーに放出される。色気もへったくれもない音だけどその音がいい。ぼやけた帯域があろうがそういうことを忘れさせる厚みと熱気がある。雨粒のように平ぺったいものが飛んでくる(超高速カメラで撮影された雨粒の実物ぶつぶつは平ぺったかった。|||i|i ザー ではないんだよ! 「だから?」と言われてもこわりますけど)。9862はCelloのEncore & Duet 350mkⅡで鳴らされてるのを聴いた。アルテックのこのスピーカーがこんなに鳴ってることはなかったようだ。低音はビンビン。なにものにも抑圧されてない、生き生きしている音だった。アルテック・ランシングには温故知新の教えがある。好きな人がいたら飛んでいくぐらいじゃないといけないと思った。
AMPHION
Argon7L
北欧の静清さが特徴的なトールボーイ。Audioproと同一の方向性。SPECのD級アンプ(デジタルのDではない)RSA-F1で再生されると、余計な回路の省略努力による生き生き感覚がよく出てくる。AMPHION(アンフィオン)というメーカーは日本にもあるけど別らしい。スペック株式会社が輸入している北欧フィンランドのAMPHION。このメーカーはスピーカーを「家電」として考えられている。スピーカーは理想を求めれば際限ないが、合理的な感覚で金のかかる部分を抑えてこの音を出せるようにしている。外見的にも普通だし、マニア的にはつまらないかもしれない。でもこのステレオフォニカルな見晴らしのいいサウンドステージは旅行気分満載。オーロラでも見えてきそうなぐらいです。
Angstrom
Obbligato IIs
Angstrom Acoustic laboratories。丸山無線で取り扱わているスピーカーメーカー。Soliloquyの社長が交通事故で営業が困難になったのでこのAngstromに引き継がれる。これもローテル商事が良いように作らせているのか、実質が乗っていて、Canada製ともあり果実が集約する音。Soliloquyに詳しく書いたけど音がSPの左右に派手に拡散してない。ちゃんとLRでスピーカーが音を出していて抜けた味がしない。SoliloquyはどちらかというとJazz寄りの再現力だったのにたいし、ObbligatoⅡにはソースは関係なかった。ジャズはダイレクトに、クラシックは遠近の雰囲気を醸す。トーンにはあたたかみがあった。オンマイクとオフマイクの録音形式の違いがよく出てくる。ウーファーはツインで細身の2WAYだけど浮き出る音にはならず、ほっかりとしていた。淡い暖色の雰囲気で、その通りの外観になってるのもいい。ウーファーの色をベージュのトーンに合わせられている。
Angstrom
Obbligato IIf
このトールボーイはアンプが非力だと最悪なようだ。よほど設計が巧くないと低音は相殺されてしまい高音も伸びない。ObbligatoもSoliloquyと同じく2WAYがやはりコストパフォーマンスがよかった。Obbligato IIfはアンプが高くつく。RB-1090でないと鳴らなかった。でもSoliloquyの6.2TOWERとは違い、ちゃんと鳴っていた。いい音ではあった。
ANTHONY GALLO
Micro satellite MS1
卵型のSP。今風の愛らしい玩具。趣味の在り方に絶對などないので信仰もほどほどに、楽しむことのできるサウンド。シャープで切れ味がよく、ピンポイントに決まる。SN感もよい。ただ滑らかさはYAMAHAのNS-pf7の比にならない。やや人工的な音かな。
Apogee
Ribbon Monitor 1
10cmリボン型のツイーターと強力な磁気回路を搭載したウーファーの2WAYモニター。衛星からキャッチされる微細な信号すら逃さないのはリボン型ならでは。低音は軍事産業系らしくどっかーんという音も出せる。でもリボンモニターというだけあってバランス重視の低音。全体的におとなしい音です。Apogeeとは、もっとも遠いところ、高いところという意味。アルミニウム箔を音源にして世界で最初にフルレンジリボン型を完成させた。アルミニウムほわほわな魔法の雰囲気が本来のApogeeだろうか。傅さんによるとその歴代のモデルは、フワーっとくる美音らしい。リジッドに格納されてるRM1の場合はやはりモニター基調が先行。これにはトーンというものがなくて解像性はHOYAのよう。メガネかけてない人ってぜったい本当はそんなには視力よくないはずだけど初めてメガネをかけてみて (・)∀(・)見える―― っていう音。
ATC
SCM-12sl
厚みあり、肉あり、奥行きありの雄大なプレイバックをする。ATCは特に低域の深度へのアプローチが有名なところだけど、僕は楽器がよく伸びるのが心地よかった。時間の前後で繋がっている。現代音楽などで音響として弾かれたピアノは、ぼ――~んとホールに行き渡るのが心地よい。ATCはDAMPERペダルの長引き感がよく出ている。シューベルトの弦楽四重奏の14番に感動した。この音楽に。判断力のある音だから新しく聴く音楽のよさがその場でわかった。ありがたう。あつかまにも試聴室で至福な時間を過ごしていたのでした。
AUDEL
Sonika mk2
木質感がすごい。Youtube。キャビネットはがちがちにしないと位相の乱れで曇ったりするけど、それを好転させている小型2WAY。でも、いつしか昆虫となり木に穴を開けて住み着いている我々は、Sonikaの音を食って生きるしかない,,
AUDEL
Magika mk2
Sonikaよりもかなりすっきりとした傾向。Magika mk2.mp4
AUDEL
U-Basic 5/8
U-Basik 6/3

録画・・・三角形のバスレフの穴が歌を歌っているみたい。箱鳴り感の温もりはなくて、心地良いリアリティがある。バスレフの穴からだいぶと背圧を逃がしている。でもバスレフのぼーぼー感はなく。この三角形にミソがありそう。イタリアのスピーカー。
Audio Physic
Brilon2
大型のスピーカーに比べると聞こえない楽器もあるけどBrilonの特殊の音離れのよさがあってリスニングポイントまでぽ―んと伝わる。プロの演奏みたい。プロの弾く楽器の音は後部席まで届く。また音色がくにょっていて特有のなにかがある。「ぴゅいんぴゅいーん~(゚゚∀゚゚)~」と訴えてくる。意識をもったスピーカーだと思う。
Audiopro
AVANTEK
スウェーデンのブランド。スマートで厳格な感じがする音。SACD・DVD-Aに対応させたモデルにBRAVOというシリーズがある。こちらは帯域が広がり音触は優しくなったようだ。ちなみに北欧など寒い地域ではウーファーに紙は使われないらしい。水気を含み凍ったときに割れてしまうから。
Audiopro
AVANTO FS-20
3ウェイ4スピーカーのトールボーイ。ブラックレザー&ウォールナットの仕上げで定価\210000。サイズの割には低域を感じないけどJBLのように実在性に富んだ音像を再現する。ヨーロピアンのおしとやかさがあり尖ったところがなく聴きやすい。ジャズやポップスなど肩の力が抜ける音。細身の曲線的なキャビネットで平面的な張り出し感がなく音像が円くなる。ホームシアター向けのスピーカーでウーファーは横についている。低域は遅れて届いてもよいという設計。ヴォーカルは優しく且つリアルで申し分ない。ただ...クラシック再生になると途端にスカキンに。北欧の家具調のキャビネットでユニット配列も美しいけれど音楽再生は一筋縄ではいかないのだな。クラシックの楽音は難しい。交響曲再生に限って言うとB&Wの683の方が良い。
AUDiO SPACE
ML-3
LS3/5Aの現代版。Jazzにも適正性がありデッドでムーディーな音を出す。ウーファーはどぅんどぅん振動して響く。全域において解像が濃くて伸びやか。オーストラリア?か韓国のメーカー。カインラボラトリーズは品質が良いと思う。
AUTHENTIC
Music Gallery
すごい芸術的なおもちゃ。額絵から音が出る。一見使えなさそうだけれどある種のフィーチャーがある。NXT方式の平面型スピーカーで、ダイナミックレンジが集約されているからだろうか、遠くまでよく届く。センターとかリアSPに相応しい。奥行きは2cmなのでさすがにメインとしては厳しい。DSPかけてちょうどよい奥行き感。又は優しい電子音に。後面は振動板むき出し。キャビネットがほぼ無いのでかなり軽量。壁掛けが非常に楽。適当なサイズの壁掛け用スタンドを選び、スピーカーとスタンドをボンドでくっつける。ネジで強固に固定しなくても落ちる心配はない。
別売りの専用アンプ(A-101FP)はなかなか聴き易い音。ALRジョーダンのEntryS鳴らすとふんわりとしたタッチになった。ヘッドホン出力端子が搭載されている。PCオーディオに最適。
Avantgarde
UNO
真ん中のツイーターからシンバルが、上の大型ホーンからはトランペットふかれてる。それぞれに割り当てられているかのように。
Avantgarde
UNO XD Fino Edition
「オーディオ銘機賞 2020」および「オーディオアクセサリー銘機賞」受賞作品。先日、演歌を歌われていた。スクレーパーで剥がされたような、すごい音離れのよさだった。Youtube
AVALON
Precision Monitor 4
アヴァロンとはその名を野生児ヴィクトル(1799年にアヴェロンの森で発見された12歳の少年)の話に委ねられている。アヴェロンの森で木から幹へと渉るその躍動的な動きが猿のようであった、人間離れしたレスポンスのよさに、神秘的なアヴェロンの森から授けられたものとして、AVALONを創業した。…というのは嘘だけど、この音はパースペクティブ感があって造形のとおりの音を出す。ヴィクトルはその後6年にわたり教育を受けたが結局言葉は習得されなかったらしい。…そう言うと幾何的な音みたいだけど人間味がある音。オーディオフェスタがコロナで中止が決定してしまったけどまた会いたいなぁ。
B&O
BeoLab 6000
音には特にコクや個性は感じないがスピーカーの存在の感じなさは最高峰である。音離れしてるのではなく、スピーカーのほうが消滅しているようだ。指向性が広いからか音に厚みはないが、フォーカスは常にほどよくきまり、移動しても音の揺れ動きや遷移が目立たずに済む。
B&O
BeoLab 3
これはちょっとほしいかも。B&Oのフロアは異空間を楽しむためにいつも立ち寄る程度なんだけど、この小さな機械のペットみたいなスピーカーからは広い宇宙を感じた。B&Oはどれも部屋に音が満ちる。どこにいてもそこにいるって感じの存在感。Beolab3は淡泊にならず、とても愛着のある音。とりわけウーファーの躍動感が好きだ。ゴム性の柔軟さが心地よかった。しかもよく沈む。
B&O
BeoLab 5
曖昧な要素のない自然なサウンドは小音量でも遠くまで届く。KENWOODのオムニもこんな風に360°に放射される形状だった。そのおかげもあるかもしれないけれど10mぐらい先からこの音を感知し、ここからきてたのか!と思ったときは感動的だった。
B&W
685、684
クラシックの再生になると急に音が窮屈になるのはハイエンドでも同じだけれど、B&Wはクセがないのがいい感じ。フルオーケストラでも音楽に意味内容が伴っている。685でも充分に。トールボーイの684では低域に厚みが出て中高域が少し隠れる。
B&W
CDM1SE
B&Wはすごくバランスがいい。音色のバランスもいい。分析的でかつ音楽的。空気あるしスマートだし、澄んでいて尖ってるし芳しい雰囲気もある。他律的だからか、アンプによっては殺風景に映ることはある。
B&W
CDM7NT
2WAYのCDM1NTよりも低域などに躍動感を感じる。これはこれで完結した音なのでCDM9NTに比べて希薄だという表現にはならない。PM-17SAver.2で鳴らされていたCDM7NTが忘れられない。CDM9NTよりも軽やかなのかアンプにあってるのか、ある種の気品を保ちつちつつ、浮遊していた。音離れのしかたがオーロラに見えた。
B&W
CDM9NT
ベストバイモデル。CDM9NTはNautilus804に比較しても値段ほどは違いが感じられない。ユニットの多さがカバーしているのかな。次の703に比較するとヴォーカルなどくっきりと前に出てきてアピール能力がある。ピンポイントな聴き方ができる。CDMシリーズはNautilusと同様に前に出てくる。
B&W
706S3

ストレス溜めたくない人はこれにしておけばいい。DENONのPMA-900HNEで鳴らされてて最先端のスムーズ感を体感した。
B&W
705
700シリーズ。2003年発売。位置的にCDMシリーズの発展型だと思ったけれど、音の傾向は随分と変わった。700シリーズは上から見ると台形で、天板は直に見るとかっこよかった。このラウンドフォルムのように、全域が滑らかに繋がっている。普遍性とは咀嚼された知識量によるものか、高域のとんがりすらなくなっている。やや分析的な傾向は残るけど、705は703よりも軽快に鳴らせて、Nautilusより優しくも思える。
B&W
705S2
2017年発売。コンティニュム・コーンというシルバーなウーファーになった。ケプラーにかわる新素材。最新のマランツで聴くと歪みやノイズを排除されていて、安心できる音。音色もハッカ飴のようにすっきり。ケプラー由来の重さが聴こえてこない。無難でクセがなくてオーケストラも聞きやすい。ケプラーは自作スピーカーだと重くて愚鈍な音で結局パルプになってしまうんだけどね。B&Wの入門機の弱点としてはスペンドールの擦弦楽器の擦る時のミクロの凹凸は出ないのは若干つまらない。マイルドに平滑化されてる塩梅。定評があり何を再生しても素晴らしいけど音楽にたいする欲求が深いときは不満が出るかもしれない。でもコンティニュム・コーンの音は、、たまらない。
B&W
704
ユニット内部に銅シースとアルミニウムディスクを装着することで、ボイスコイルの前後の駆動力を対称にする「バランスドライブ」搭載。これにより、極めて歪みの少なく、曖昧さのない低音が得られ、ディティールの再現性が飛躍的に向上し、ミッド・ウーファでは最低域と中音域が重畳した場合、中音域の変調が大幅に改善される。また、センターポールに銅シースを被せ、ボイスコイルのインダクタンスをキャンセルし、ボイスコイルの位置によるインダクタンスの変化を大幅に減少させた。エンクロージャは天板とフロントバッフルをカーブした1枚板で構成。これはエンクロージャのサプライヤー「ルードビグセン」の技術。B&Wはこの家具メーカーを買収して生産の合理性を図ったようだ。写真でパッと見た感じではどうも素っ気ないデザインに思えてしまったけれど現物見ると結構進化してるなぁという印象。音はCDM7NTには軽いノリのよさがあったけれど、704はそうでもない。700シリーズは全体的な雰囲気がよくて、素粒子の再現性が高まり角を抑えられた感じの骨格ともうまく打ち解け合っている。
B&W
703
フルオーケストラへの適正が高まった。尖ったところがなく全体的な鳴り方をする。比較するとCDM9NTのほうが前に訴えてくるけど、それはNautilus805とSignature805の違いと似ている。703は空気感がありわたあめのようだが、楽音の存在感は薄いわけではなくそれなりに諷意されている。
B&W
702S2

2017年の製品。marantzの新しいアンプPM-12OSEのデモで使われていた。3WAY5ユニットのトールボーイ。低域ユニットが3つ搭載。この低域があっさりめで、余計な音を出さない。手嶌葵のヴォーカルは中域ユニットのContinuumコーンが受け持っていて、その声に付帯音を感じない.mp4。また、ウーファーが複数になると、2WAYのトールボーイに比べてどこか強調感を感じたりするけど、すっきりしてる(強調感はなきにしもあらず。本当にそいうのを敬遠するなら705S2がいい)。7xxシリーズはどこかしら音に雑味があるラインアップだと思っていたけど、普通にきれいに鳴ってる。アンプの性能もあるかもしれない。
B&W
CM1
2006年発売。CMシリーズは600シリーズより雑味がない。ボーカルやジャズはJBLやDALIに比べると物足りなさを感じるもしっとり控え目な音ながらクラシックもそのままの再現性でいける。意外と多くのスピーカーはクラシックの再生になると急に悪くなる。それゆえクラシックファンに限っては陳列棚の通り一辺の試聴でスピーカーを買うと失敗する事が多いけどB&Wはそういうことがない。なにか新しいスピーカーを買おうとした時、オーディオマニアの多くはB&Wではメジャーすぎてつまらないと思うのだけど、逆に言うと今の地位を築けたのは多くの人の期待を裏切らなかったからである。最寄りのビックカメラにB&Wが並び始めて十年が経過する。だいたいいつもメインで鳴らされてる。
B&W
CM5
B&Wはどんどん角が抜けて聴きやすくなってきた。同サイズのKEF IQに比較すると解像に訴えるものがなく、以前のシリーズのようにクラブミュージックなどがトランスペアレントにいき渡るような軽妙さは減ったけど、よりヒューミッドになり、個性は確実にハルモニアに向かっている。Nautilus 805Sに比べれば音は薄いけど、600シリーズより品のある音色。階調スムージー。円熟したクラシックファンでも使える。
B&W
606
686, 685S2より更に明るく滑らかになってる。音の量は同じくらいでも、解像が整ってきていて最先端な音。このシリーズからケプラーコーンが「コンティニュアム・コーン」という素材に変更。パルプコーンの音離れのよさに匹敵するうえ、パルプコーンにはある毛羽立ち感がない。欠点のない音。ヴォーカルは目の前で立体的に歌う。クラシックは人工的な印象はあるけど全般的に心地よい音。現代人っぽく広く浅く爽やかな音楽性。
B&W
Matrix 802S3
杉ちゃんによれば、「KEFは、なかなかクセを持ったSPでして、バッチシAmpと合えば物凄く艶っぽい音が出ますが、合わなければパッパラパーのドンシャリ調の音になります。その点NautilusシリーズはどのAmpを繋いでも、明るいめの音で、カラッとした音が気に入ってられる方には安心して勧められるSPであります。当方がリファレンスとしているMatrixシリーズは、どちらかと言うとKEFに近く、Ampがベストマッチするとそれはそれは、エッ!これがMatrix?と言うくらい端正な音が出ます。」とのこと。マトリクスはオーディオフェスタで聴いたことがある。「ケブラーコーンは軽さと強度が最高に優れていて宇宙工学に使われているものである」とか解説されていた。ATCやKEFなどと共にかすかな記憶だけど、あのサウンドは結構明るかった。ドライな基調ではなく湿度を含んだ秋の明るさだった。ノーチより柔肌的なようだ。B&WとAURAの不思議な関係
B&W
Nautilus 805
Nautilusは感情を表出する。通過させる。N805は2WAYでもさすがに密度が高く、CDM1NTの前30cmぐらいのところに見え隠れする偏位感などない。倍音成分まで自然に伸びている感じがする。反応が素直な分アンプを選ぶ傾向はある。マランツはさすがにいい。PM-17SAでは物足りないけど、SM-17SA加えると低域の表情までわかりやすくドライブできていた。
B&W
Nautilus 805S
705とは音の量感的には大差ないけど705のほうは元気で押し出しがよく、その分ハーモニーには厳しさが残る。でもこのN805Sは足に挟まった罠が取れた感じ。旧N805に比べると、CDM1NT→705の変化のように高域のキンキンさが減った。Matrix時代に比べるとブリティッシュ感は消えているけど何を鳴らしてもバランスがよく音が雰囲気に溶け込んでる。
B&W
Nautilus 804
シェーンベルクやアルバン・ベルク等を連想する表現主義的描出。楽音をピンポイントに描写できる804であるがゆえ、デジタルアンプや国産のセパレートをあてがえば音が造化されて手に取れる。反対に音楽的に楽しみたい場合、ハーモニーの溶け合うAURAやCREEKにするとハーモニーがちゃんと出る。WAZOO XLとかConcentraの高級機になると天国のよう。骨格は完全に抜けてしまう。
B&W
Nautilus 803
N804はくっきりと直線的でジャズが明快に決まる。ヴォーカルもよく謳う。N803の場合はクラシックに音合わせされていて空気感のほうがすごい。ほわっ。
B&W
Signature 805
Signature805はNautilus805ほど若々しくはないが円熟した鳴り方をする。N805のように拡散したりハーシュな成分を出さないところにS805の苦労が読み取れる。モノクロのように淡々としていて神妙なトーン。高解像で肌触りがよい。それでいて遠くまでよく届く音。微小レベルまで完全に浸透していて、ハーモナイゼーションされている。数学的に調和のとれたものが和音なら、諧和とはさらにそれが均質に融解したものだと心得ているよう。
B&W 805D
B&W 803D
B&W 804D
B&W 800D


「ダイヤモンドツイーター搭載」というキーワードで画像検索すると上位36件中33件がB&Wのスピーカーだった…。しかしダイヤモンド・ツイーターの歴史は古く、自分の知るところではパイオニアのS-5000Twinなどに採用されていた。ダイヤモンドはベリリウムと並び高剛性(高ヤング率)で比重の軽い理想的な素材。ダイアモンドやベリリウムの音を聴くと、コスト面から妥協して採用されているチタン合金やアルミ合金の音が聴けなくなる。チタンやアルミは重くて、減衰性能が低いという特性から、特定の帯域で共振しやすいらしく、微小音もたぶん出にくい。一方、ダイヤモンドというと超硬材で、イメージ的には硬そうな音、ベリリウムは製造時に気化して?人体に入ると猛毒なのでその音色はデジタル臭そう、という感じだけど、実際の音はその正反対。空気感豊かでさわやかで健康的に鳴る。
B&W
PM1
B&W45周年記念。おそらく50周年ですごいのを用意するのか普及価格帯の小型2WAY機で話題をもたせてる。と思ったら切実に、世界的な景気低迷の流れも影響してアフォーダブルなコンセプトにしていったらしい。参考『SS Interview』。Diamondトゥイーターを採用するのではなく、カーボンブレーストゥイーターでアルミドームで進化。エンジニアのスティーブン・ピアーズ氏ほかはアルミ振動板の素直な音調は気に入っているらしい。アルミの共振周波数上のデメリットがあるが、カーボンファイバーで振動板のエッジを補強することにより解消した。その技術はオリジナル・ノーチラスに採用されているが、カーボンの加工技術の進化に伴いPM1に採用することができたとのこと。低域のケプラーコーンには新たなセンターキャップ採用。大振幅動作時にわずかに風切り音が発生することがあったらしい。フェスタでAccuphaseのシステムで鳴らされていたのを聴いたら、リンギングが抑制され滑らかな応答が得られたからか、ラフマニノフの交響楽で重厚なうねりの中からヴィオラとか各楽音がピョッぴょっと隆起してきた。それが見えるのである。<●>_<●>
beyma
SM115N
beyma 15G40

38cmウーファーユニット。ATICSによると「ベイマはスペイン・バレンシアを本拠地に置く プロスピーカーのトップメーカーです。1970年より高度な技術を持ったエンジニア達により クオリティーの高い確かな音を研究し、スピーカーを開発してきました。」[URL] とのこと。秋葉原のコイズミ無線様にて比較試聴をさせていただきました。まずSM115Nはペアで4万円弱の38cmウーファーユニットだけどこれで十分によい音がした。意外に聞き取りやすいけどあっさりではなく、地べたに置いて店員さんが足で包んで聞かせていただいた感じでは濃厚に思えた。ペアで6万円強の15G40は見た目からしてしっかりしていた。フィクスド・エッジの造形も15G40は高級な感じ。振動板表面の◎の凹凸(なんて言うのか教えて)があってそれも美しい。15G40を生で見てしまうと欲しくなってしまう…。音質はその凹凸で分割振動が抑えられているのもあってか、SM115Nに僅かにあった雑味成分(もやっとした物体)が感じられなかった。その低音の海の底に落ちてゆきたい。15G40は重さが10kgを超えるため断念したけど…。SM115Nと比べてどれくらい違うかというと、そう大きくは変わらないけど、もし10.4kg/台という重量に抵抗感がないのなら迷わず15G40に行ってた(我が家は築100年の木造二階建てで南海トラフが怖いのです)。FaitalPRO(ファイタル)の15PR400-8とも比較をしたのでそちらもご覧になってください。ベイマもファイタルもPAで使うことを想定して、大型のウーファーは耐久性の高いフィクスドエッジを採用している(好みだけどゴムみたいな濃厚な音は出ない。硬いので周波数帯域は高くなる)。そのエッジにカッターナイフで穴を開けて、裏側からセーム革をのりで貼れば、かなり音調は変わってくると思う。その後SM115Nを購入しました。やはりよかった。made in Spain。華やかな男性という譬喩になる。コルゲージョン処理されたウーファーのような鈍い音は出てこない。最低域の音色はやはり濃厚(自分のモーダル間現象ではね)。
購入しました。壁面に埋め込み。隣の部屋がスピーカーボックス(背圧の影響が限りなくゼロ)。
BOENICKE AUDIO
W5 SE Version
KisoアコースティックのHB-N1のような小型のスピーカー。オーディオフェスタで小一時間聴いてきた。CH Precisionのアンプでドライブされていた。肩の力が抜ける開放感。多数のユニットを搭載したサウンドばかりを聴いていると、この開放感はなんだ、と思う。2WAYの良さがわかる。木のスピーカーだけど、設計者は基本的にはVivid audioと同じく無共振を理想としているようだ。木板の組み合わせではなく、切削でボディーが造形されている。W5(80万円)、W5 SE Version(110万円)W5 SE+(130万円)の3機種がラインナップされているけどW5 Se+が一番売れているらしい。3機種とも外観は同じなので上位モデルは営業が売りにくいスピーカーだけど、予想を覆しているようだ。動画:オーディオフェスタ2020
BOSE
Companion2 III
もっちりした音質で心地よい。PC用スピーカー。
BOSE
101MM
施設とかフランチャイズの喫茶店などでBOSEが吊り下がっていたらたいてい101・111系。111CLなど。埋め込み型もある。もっと音質にこだわって大型のスピーカーとか設置したらいいのにな、と思ってたけど、BOSEは耐久性が高くて小型でも管弦楽も違和感なくそれなりに綺麗に鳴ってるからいいのかな。Wave Radioも合理的な設計で、パイプオルガンの技術を応用していて低域まで伸びている。音響心理学を応用し、BOSEのウピーカーは、若干無機質だけどエルゴノミクスに基づいたキーボードや低反発枕のように感じのよい音になってる。ちなみにこのBOSEの原音再生技術は国家機密でヤバいらしい。参考
BOSE
161
フルレンジ2発搭載。解像度は2WAYの201Vより少し弱いけどフルレンジの特質として帯域的な繋がりがよく 且つ広角二発とあってクラシックの雰囲気良好。機械的な音でなく馴染みやすく聴きやすい。
BOSE
201Ⅳ
BOSEも年代によって音が違い、80年代までのスピーカーはもう少しまろやかだったかな。この201IV(214)は旧き良き201AVM(213)の音とフレッシュな201V(215)の音との中間の良さがある。まったりともしているし、あっさりともしている。
BOSE
201V
PLS1610で鳴らすと良い音だった。ツイーター+ウーファーなので161のフルレンジ2発に較べると帯域的な繋がり感は薄いけどレンジと解像度は高く、ポップス系なら161より良いと思う。
BOSE
301V
全体的に豊かさのない音だけど、歪みがない分不満もない音。最近よくある音の傾向を、さらに最近よくある音にしたような音の傾向。自然科学は進化したけど詩的要素は衰退している。マジレスな音しか出なくなってる。ルームアコースティックで高域を回折させても、直接音のクリアさ・分解能をなお保っている。ふつうは骨格がぼやける。そのスピーカー自身がDSPのROTEL Domusとは正反対。ROTEL Domusは不思議な音だった。
Cabasse
skiff 301ex/4
Cabasse: キャバスのトールボーイ。ヤフオクでワンオーナーが12700円で落札されていた。無名のトールボーイや大型のスピーカーは、ゴミのような値段になってしまう。
定価が同じなら小型のスピーカーかトールボーイかどちらの方が高音質か。小型のほうがかけられているコストの密度が高いけど、大型のほうがキャビネット内のダンピング効果があって大きく有利。でもトールボーイはテコの原理で上の方ほど振動しやすいのが小さく不利。結句、使ってみないとわからない。大型で失敗すると精神的ダメージ大きい。猿の実験で一度まずいスイカを食べた猿は二度とスイカを食べなくなる。一度トールボーイで失敗した人はヤフオクでは二度と買わなくなる。
Cabasse
JAVA
「世界的にも定評あるTC23同軸ドライバーを継承。3ウェイ構成のトールボーイスピーカー」。ブラック光沢仕上げ。ウーファーは紙っぽい材質。Cabasse=キャバス;キャバッセ、カバス。ASUSと同じで、なんて呼ぶか知らないけど、オンキョーが輸入していた仏蘭西のスピーカーブランド。オンキョーのオーディオ事業部が売却されたからか、ヤフオクで一時出回っていた。このスピーカーはオーディオ店のavacでジャズを一曲聴いただけだけど、おフランスらしいいい音だと思った。フルートのようにしっとり。キャバスの上位モデルに搭載されているTC23同軸ドライバーは、淡々としていて正確な鳴り口。澄んでいてフォーカスが良い。JAVAはダブルウーファー搭載のトールボーイ型。個人的な好みでは2WAYで半額のMINORCAでも良いかも。JAVAはQUAD 21LやDALI ZENSOR7のようなトールボーイ名器の低音ではない印象。でも描写力があり弾みやすい低音。白いウーファーの印象の通りシルキーな音色は好き。小音量には向いていないかもしれない。足りていない感覚がある。大音量を出したくなる。ペア32万円という値段なりにしっかりした音だったので、長期的に使ってみて良さがわかるかもしれない。比較すると、この次に試聴させていただいたUnisonic AHT-F250はJAVAよりつまらなくなる印象だった。Unisonicのスピーカーは音楽性が高くマイベストバイだけど、若干Javaのが魅力度が上かな。Barometer
CANTON
ERGO690
CANTON ERGO 690
Cantonはドイツの老舗のブランド。カンターレ+トーンでカントン。昔からドイツの王道のターナスサウンドを地で行くメーカーのようだ。「ターナスサウンド」は高域と低域を減衰させずに解放感を生み出したもの。ヨーロピアンサウンドのスピーカーはイギリスやフランスの高音がやわらかいものが日本に多いけど、CANTONも列記としたヨーロピアンサウンド。日本とドイツはオーディオ的にどこか似ているから、あまり輸入されてこなかったのだと思う(勝手な推測)。ERGO690はメタルコーン搭載で鳴りが浅いけど、広大なレンジの再現にはメタルゆえに負けておらず、現代に受け継がれたターナスサウンドが楽しめる。どちらかというと音量を上げたい。詳細はリンク先にて。
Castle
Trent II
キャッスルはもともとはキャビネットメーカーのようだ。箱はかなりよい。音は独特。明るい基調だけどぼやぼやしてる。拡散している。でも民族的な個性があると思う。
Ceramic Art Speaker
Vital
CAS=Ceramic Art Speaker。聖新陶芸=愛知県瀬戸市の陶器メーカー。陶器職人である社長が趣味で始めた。CASの知名度はまだ低いけど相当いい。釉薬を塗っていない陶器は水を吸収する。素材を顕微鏡で見るとスポンジ状で、音の吸収度も高く共振の発生を低く抑える。陶器ゆえに成型の自由度が高く、独特の形状のスピーカー群。曲線を多用した構造は共振や定在波の発生を抑え、正確な信号を伝える。音の回折現象も低く、音像定位が正確で、各楽器の位置関係が理想的に再現できる とのこと。それゆえか入門モデルのVitalはバックロードホーンなのにすごくあっけらかんとした奇麗な音を出していた。瀬戸物の職人さんたちが一台一台造り上げている。一部のモデルは名古屋駅近くのEDENのオーディオフロアの片隅に置いてある。
Ceramic Art Speaker
Model-1208
Optimista
オーディオフェスタ2013で聴いてきた。Optimistaはバイオリンやギターみたいな形。今まで同社はフルレンジのスピーカーを手掛けていたけど、今回のOptimistaは2WAYでリボン型のツイーターを搭載している。リボン型の高域は非常に澄んだ音が持ち味だが木製の格納庫では音の吸収度が追いついてないようだ。でも陶器はリボン型に理想的で、たしかにこれぞリボン型の本来の裸の音・・という高音が出る。低域はメタルコーンだが、メタルコーンの強い振動にも適応できるリジッド感もまた陶器のキャビネットならではで、メタルコーンってこんなにメタルっぽくない音が出るんだという音が出る。木製のキャビネットでは強い振動エネルギーの逃げ場が不足してメタルっぽさが出るのだろうか。2WAYとなりさらなる精細感を醸してた。ネットワーク回路はハイパスフィルターとローパスフィルターのみ。多少周波数帯域にばらつきがあるのか、独特のえぐみとか個性は感じられた。過大な再生音量や真空管アンプのせいかもしれないが。それでも十分に違和感は薄いがクロスさせるのに苦労をする設計なのである。そんなことよりこの裸の素性がいい。ECLIPSEのTD510IIIにするかOptimistaにするかってぐらいに生々しい。下記のECLIPSEの方は完全に夾雑物がない感じで音が宙に浮いてるけどOptimistaの場合は音に厚みと精妙さがある。JBLの4312EのウーファーはSP端子から直結。フルレンジ駆動。あの低音が好きな人は、種類の違う音ではあるけどOptimistaの音も好きになれると思う。音質とはfレンジの伸びやフラットさなどの周波数特性のみで決まるものではない。いかに損なわれずに細かな振動まで大量に出ているのかも重要[URL]。Optimistaは雑味はあるけどかなり純度の高い音だった。じゃじゃ馬のごとくに振動板から音が前へと出ていて最高に鳴りっぷりがよい。仕上げは4種類ある(漆黒窯変釉、青藤窯変釉、淡黄結晶釉、白鼠結晶釉)。
COMBAK
BRAVOCH
フィンランドのスピーカー。容積8㍑という愛らしい小ささのコアキシャル型2ウェイ。フィンランドといえば北欧でオーロラが見えてシベリウスの音楽のように荘厳で秋霜烈日に迫ってきそうだけど親密に打ち解けてくる。焚き火のように暖かいものを感じる。マイルドでもなく厳しくもなく、ただ本来の音が性質という概念なしにすんなりとくるので、言葉で表すのが難しい。とても自然回帰した気分。声の帯域をコアとして全体感があり強調感なく独りでに伸びる低域や先走ったところのない高域がとてもいい。自然のバランスを崩さない。普通は生の演奏に比べれば幕が降りている風に思うものだけどそれを思わない馴染みのよさや虚飾のなさがある。高くて買えないけど、さりげに気に入っていた。
Dayton Audio
DC380-8
38cmウーファー。8Ω。38cmというサイズなのに珍しくゴムエッジ採用。コルゲージョン処理された振動板。音の具合はアメリカン。厚みがあり濁り感がなく音階が明瞭で、音色がふわっとしておらず鳴りが鈍く華やかではない傾向。Jazz向け。映画も良い。クラシックはちょっと物足りなかった。
DALI
Royal Menuet Ⅱ
弦楽がやさしい。ヴェールを剥ぎ取りたくなるほどに。表で融解している。丸くメタモルフォーゼした波形。このサイズで安心してクラシック再生するなら家具調のDALIのRoyalシリーズがいちばんかも。低域も決して無理をしていないのでこじんまりとした楽しみ方ができる。ZensorやLektorなどの新しいラインとは全く異質な温柔な音。
DALI
Royal Scepter
DALI
Royal Tower
トールボーイ型だけどかなり小柄だ。平凡なフォルムだけど、キャビネットにはつやがあって写真でみるより断然美しい。音はAYREのV-5やMcIntoshのMA402だとゆるゆるで低域はぼわぼわに感じた。音の溶け合いこそがDALIのフィーチャーだろうが、ちょっと曖昧すぎるきらいがあったかな。ARCAMの場合ちょっと解像感のない音になるけどクリアで細身でバランスはよかった。MUSICAL FIDELITYでもいいだろう。明暗をはっきりさせたい場合はDENONになるだろう。音の硬いアキュフェーズは最高だった。スキッと爽やかな響き方をさせる。細身だが厚みを伴っている。──ではなく━━であった。琴線にジーンジーンと響いてきた。
DALI
ZENSOR3
必要部分とともに不要部分を大幅にカットされた都合のいい音。快感を伴う。ホログラフィックな音を目指しているらしい。DENONのプリメインアンプとの相性が抜群によい。
DALI
ZENSOR7
低音がQUAD 12Lのように澄んでいる。トールボーイの低音はわりかし鬱陶しい事が多いけどそれがない。低音が空間を作り上げるような印象。古楽を聴くと、ダンディーな音色。僕はお仔ちゃまですが、ブラックコーヒーが飲みたくなりますよ。
DALI
LEKTOR
ZENSORと共通の音。デンマーク調のホログラフィック。アルミダイキャスト製のFASONと廉価モデルのLEKTORなどは中国で生産。
DALI
LEKTOR 6
トールボーイでも音離れがすばらしい。深みはないが、わかりやすく、ピュアな音。波動拳のように、薄い丸い皮膜がスピーカーの前に浮いてる。LEKTOR6 < IKON6MkII < MENTOR6と、序列のとおりに諧調の緻密さが増すけど、LEKTOR6でも事足りてる。
DALI
OPTICON2
カナダの山脈と湖の風景。skylakeが見えてくる。クリスタルガイザーのように澄んでる。世界が広がる。ビックカメラとかにも置いてあるけど、ラインケーブルの長さとかラインセレクター、スピーカーセレクター、店舗の騒音などの影響で実力は聴けないと思う。メーカー主催のイベントではそれよりもう少し良い音になる。
DALI
HERICON 400
先進的な仕上がりでSACDの空気感;プランクスケールを出せる。マイクの振動板の癖が伝わるほどの再現力があった。ウーファーとミッドレンジは、パルプと木材を混合にした素材をつかっている。デノンのPMA-SA11でのドライブは静観無機質ではあるも、あっけらかんで、力が抜け落ちるような愉楽が伴う。
DALI
HERICON 800 mk2
DALIはサルバトール・ダリとは違うようだ。Danish Audiophile Loudspeaker Industriesの略。デンマークの都市ナアエーヤ(Norager)の工場で作られている。『アクトレイザー』の大地みたいな場所にある。グロッシーな高級塗装は協力会社にやってもらうが、キャビネットは丹念に自社生産をするため、巨大な家具メーカーのような加工設備が整う。ダリのスピーカーはセッティングを内ぶりにしないこと。真正面に向けたセッティングを想定されてる。DALIの多くのスピーカーは高域の音圧を上げられているようだ。ソフトドーム+リボン型のハイブリッドトゥイーター形式を採用しているのは、ソフトドームの音を補う目的以外に、自分一人ではなく家族や友人と共に聴く場面を重視してのことらしい。〔参考:ステレオサウンドNo.181 ダリ訪問記〕。
HELICONは余計なものを落としきった音がする。さっぱりとホログラフィックな音でステレオ視的。空間が広いというよりは面積が広い。その点ZENSORとかLEKTORと変わらないがさすがにヘルマフロディトスのように男性的な骨格と女性的な肉が魅惑的に同居している。また、DALIのスピーカーはインピーダンスを周波数上でのピークとディップを抑えて平均化することによりアンプフレンドリーに作られているらしい。試聴時はDENONのAVR-A100で鳴らされていた。
DALI
Euphonia MS4
HERICON400、上位MS5とともに、平面波しか出ないリボンにソフトドームを近接させて、リニアダイレクティヴィティとポイントソース化を図っている。DALIのハイエンド'ユーフォニア'は快い音;ユーフォニーの意。このスピーカーはその名を冠しているとおり、小編成であっても各々の楽音はハーモニーとして解体される。ホモフォニーにおいては前後強弱部まで有機的に遠近し、メルトした輪郭は原型を失うことなく整っている。ある種のユニティーがある。アキュフェーズのセパレートでも充分に溶け合う。固有色がなく、グレーの諧調にイエローやレッドなどのエレメントが見当たらない。
DALI
EPICON 2
EPICON 6
EPICON 8

オーディオフェスタなどのメーカー主催の試聴イベントではDALIは大体DENONで鳴らされている。輪郭が円い。鬱陶しいところのない今風の音。太くて甘い感覚がする。そこで marantz PM-11S3 で鳴らすとDENONのマヨネーズ感が減ってクリープ感が出てくる。今井美樹の歌声が再生されると、溶けはじまる。低音はさっぱりとして、一転して優雅な響きがする。DALI ROYAL TOWERもAccuphaseとの相性がうっとりだったし、DALIは日本製のアンプと相性がいい。
画像はEPICON2で、EPICON6 & EPICON8はトールボーイ型。最低域の楽器がぼわつかず収束するチューニング。それが良いとかいうわけではなく、そういう音。ティアドロップ型のスピーカーの特徴。EPIKORE11でも同じ印象の収束具合。低音の背圧やボックス内の定在波をどうするかは、キャビネット型のスピーカーの宿業。理想はユニットを壁の貫通穴に埋め込んで隣の部屋に背圧を逃がすことだけど、家の壁に貫通穴を開けられる人なんてそんなにいない。キャビネットの形状とかバスレフを楽器風に活かすなど、キャビネット型スピーカーは工業芸術だから個性が出て楽しいと思う。
DALI
EPIKORE 11
手嶌葵・・・オーディオフェスタの動画。ゲド戦記のVOCAL。静けさに満ちる。ストラヴィンスキーの春の祭典などダイナミックレンジの必要な曲も、鳴らしてるClasseのDELTA MONOの駆動力もあってか破綻ない再現力だった。40周年記念モデル。コメント控える。
DENON
SC-E757
SC-E757
デノンがSC-E535から3年間ヨーロピアンスピーカー開発の現地修行を経て完成させたスピーカー。ヨーロピアンというほど甘美な音がするわけではないけど、しっとりと清楚な鳴り方で、楽な聴き方ができる。日本人目線の(゚д゚)よーろっぱ!SC-E535よりかなりサイズダウンしているので単純に解像度が後退した。低音の奥深さや声の太さとかはなくなった。大音量を出しても面白みがあるわけではないけど小音量でも音痩せがしない。
DENON
SC-N39
ヨーロッパで人気の小型2WAY。微妙なチューニングを継続し、現行はSC-M41(2020年)。Amazonの売れ行きランキング上位でレビューの評価が高いので型落ち品のNo39を購入。美音ではない。音楽室の音。
DENON
SC-T7L
細身のトールボーイ。JBLのTZ1を連想するがT7Lの音質はもっと細く、存在感のないサウンドだ。でもこの存在感のなさはなかなかスムーズで、ムーディなAVスピーカーよりも飽きがこなさそう。ウーファーDSW-7Lもスクエアな形状。セッティングにおいても斜めを心がけると、自然にふっくらとする(炊き込みご飯)。
DENON
SC-777SA-M
スーパーオーディオCDの帯域に合わせた3WAY4スピーカーの大型ブックシェルフ(片ch 10.2kg)。ハイレゾと聞くと中域が薄くて高域が洗練された近未来的サウンドを想像するけど、SC-777SA-Mの発売された当時このふんわりなサウンドはめずらしかった。精悍な特質はなく、石鹸の泡のように消える。リビングルームに溶け込みそうな穏やかなBGM調。品がよく、暑苦しいと感じることも少なそうだ。高域は200kHzまで再生可能のリボン型スーパーツイーター&ソフトドームツイーター、低域はダブルウーファーという構成なので、バイアンプ駆動すると有効。
DENON
SC-R88Z
愛知県豊田市北西部の『亀ゴージュ』という喫茶店で会話を遮らない絶妙な音量で音楽が鳴らされていた。今なら定価50万円以上するだろうスピーカー。振動板以外振動させない造りで重量32kg。32cm 3WAY。あっさりとしているのに豊かな音。アンプも良質なのだと思うけどハーシュな成分がなく気持ちが良い音だった。バブル初期の遺産。
DIAPASON
Karis III

イタリアのスピーカー。Asteraよりパワフル感がない反面スムーズで声がよく通る。ハイカット用のコイルとコンデンサーが使われていない。まさにそんな音。PIONEERがネットワーク・レス・テクノロジーでダイレクト接続でヨーロピアンの音を出していたのと同じ手法。ウーファーは高音が出てくるとうるさくて聴けなくなるけど、この小さな口径でも高音が出ないよう設計してある。USHER S-520と同じXPP?素材。EARのClass AプリメインM1にて再生された音は明るく自然で小音量に向いている。
DIAPASON
Astera

Yoshino Tradingのブースにて聴いてきた。イタリアのスピーカー。明るくてよく唄う音。動画:パラヴィッチーニ氏の真空管アンプEAR912にてTEACのオープンリール再生レコード再生
DIATONE
DS-200ZX
三菱のダイア。純国産なサウンド。トゥイーターはDS-200ZのH.D.アロイから上級機に採用されていたB4C(ピュアボロン)になった。
DIATONE
DS-600Z
原音に色づけをしない設計がメインで、簡単には融解せず弾力も感じられない。ダイナミックレンジはこちらに向かって二次元的だ。大きい部分から小さい部分まで山を描いているような聴こえ方。鳴らすアンプに造形の確かさがないと終盤の追い込みは苦しいか。
DIATONE
DS-900EX
DS-800Zが次世代型になってモデルチェンジしたもの。このデザインで発売されたとき、あと半年待てばこれにしたのに…とショックを受けていた。完全にゴールドな明るい色になったアラミッド・クロス・コーンの30cmウーファーとミッドレンジと金色のツイーターのパネルが、ブラックに塗装されて新鮮感ある前面キャビネットに溶け合っている。側面は茶色で丸みを帯びさせずに角ばった四角形は前衛的にも思えた。後方のキャビネットは響かせる新構造だったし、地震が怖かった僕は20KGという軽さにも惹かれていた。音はたいしたことなかった。凡庸だった。でも、やはりこれが一番ほちかった。
DIATONE
DS-800ZX
DS-900から800番に戻った。偶数の倍音に合わせたかったのかな。このモデルからB4C(ピュアボロン)ドームになった。最後のモデル。
DIATONE
DS-1000ZA
DIATONEは木訥な印象があったけどDS-1000ZAもマークレビンソンで鳴らせばそれなりに甘美な音で鳴る。アンプの音楽性がボケに思えるほど素描が正直すぎるつながりのよさ。ある意味空気が読めてない。DIATONEの音楽性は「わびさび」を出せる繊細さのほうになるかな。だからROTELとかAccuphaseなどでは、正直な心に聡明さが備わる気がする。ボロンは目薬にしてもよいほど人体に無害。幼鳥のように。
DIATONE
DS-1000ZX
1000番にもなればDIATONEのモノづくりの力入り具合が違う。DIATONEらしい純文学具合をより本格的に堪能できるモデル。上から下までの繋がりのよさは多くの人に言われているとおりで、なるほど繋がってる。音楽としては地味で面白みはない。でもこんな凡庸な音なのに海外モデルがズラリと並ぶステサンのベストバイでは4位ぐらいだった。この価格帯では珍しく、音量を上げてもクリップしないらしい。ユニットだけは負けない日本のモノづくりのすごさ。DIATONEの職人気質がそのまま具現化したような音。アンプに対してはシビアなところがあるので考えて組み合わせないといけない。考えずに済むに管球アンプになるかもしれない。耳に優しい。東京SOUNDのValve100などとてもよかった。トランジスタアンプではアンティックのSansuiとかが合う。
DIATONE
DS-2000
初代2000番。最近のSPは響かせるほうが多いけれど、これは堅固な造りの王道をゆくスピーカーです。エンクロージュアをとにかくガチガチに固めるのは、共振を抑えて微小レベルの再現性の向上を図るため。Classicのエアー感もユニットからちゃんと出ます。TECHNOさんの言うには「DS-2000はBW802で聞く音楽を部分的に超える部分もあります。弦など。(劣っている部分も有り)」とのこと。詳しくはオーディオ好きくらぶを参考。DIATONEの中では一番普通のスタンダードな音質です。素直な音で、YBAのセカンドブランドのアンプで鳴らされていたときはこのスピーカーがこんなに品の良いふんわりな音が出るのかと思うほどアンプに順応していた。
DIATONE
DS-2000ZA
ダイアトーンが欲しかった。中でもこれは理想的なデザインをしている。外国製品のデザインはうわついた感じがして気に喰わなかった高校当時は純日本的なDIATONEに惹かれてた。この形がいいの。幅38cm、高さ68cm。コスト削減のため前身のDS-2000Zのように上面の角が丸まってはいないけど、リアルウッドのキャビネットの塗装は美しく、あでやかな艶があり色も深くなっている。実際見るともっと暗くて深い。でも音はつまらない印象しか残ってない。DS-1000ZA以上のタイトな低域、ヴォーカル帯域にもやわらかさとか華やかさがなくて、こんなもんだったの。。と残念だった。…のは高校当時の感性で、DS-2000系は「訴えるものはないが、蝋燭の炎がゆらゆらと揺れるような」感覚だと表現している人もいましたよ。暗い中にもオーディオには深いものがある。
DIATONE
DS-10000 Klavier
DS-1000と同じ年の同じ構成の製品だけど0が一桁多いだけありピアノ調の外観のごとく艶っぽい音が出てくる。分離感はあるがかための音。冷淡なトーン。ジェフローランドのコヒレンスでは軽やかに鳴っていた。
DIATONE
DS-A5
美しいが湿度めいた成分がある。キーンキーンとしたヴァイオリンの波音が痛くなく響くのはウーファーと同じアラミッド振動板コーン形のツイーターと、響きを頭打ちさせないよう巧みにコントロールされたメイプルトップ・エンクロジュアーによるものか。DS-Aシリーズは比較的明るい響き。B4Cのツイーターではないので割れる心配はない。Yahoo Auctionでも人気がある。
DIATONE
DS-A3
NHKと共同開発したスタジオモニター2S-3003(たまにテレビに映る)の技術を受け継ぎ民生用に設計されたモデル。COTY受賞。DS-A3は平凡な音だけど自宅でじっくり使ってみれば何か趣を見出すかもしれないような渋い音。喜多方の酒造工場ではこのDIATONEのDS-A3で麹にモーツアルトを聴かせていた【日記】。「モーツァルト」を聴かせるのであればこんなに高価なスピーカーを〔しかも壁掛け〕用意しなくとも別にBOSE 101でもRAMSAでも良いはず。実験してみて効果に幅が出たのだろうか。最もヨーロピアンな美音からは遠いけど、人間の音楽性よりも植物の音楽性には近いのかもしれない。また、「音響」で良いのであればヴァイオリンの長調を聴かせておけば良いけど「モーツァルト」に効果※があるということは音楽のテンポや旋律も植物や麹には必要だということになる。モーツァルトのフラクタルな加減が自然なので、好ましい作用をもたらすのだろうか。水の結晶もロック音楽を聴かせたものは形が荒いけどクラシックは美しいようだ。その結晶の形に解釈を加えると疑似科学になるのかもしれないが。(※バクスター効果は科学としては依然として証明できない現象である。良い波動って言っても電子音みたく数学的に整っていれば良いというものでもないし、たしかにDS-A3は木製楽器と同様に植物的に自然な音であると思うけれど、ほとんど主観的な観測になるとは思う。でも「波動」という単純な科学で充分に言い得ているのかどうかは置いておいて、そういう作用・効果が「ある」か「ない」かだったら、「ある」と思う。観葉植物を飼ってたときも、要らなくなったら枯れたし。霊性感応なんて毎日だし。人間同士なら「以心伝心」もあるし。←電車内で実験すればわかる。相手には迷惑だけど(笑)
DIATONE
DS-203
記憶が確かならCOTYモデル。先行型のDS-205と同じく共鳴バッフルのフロア型2WAY。内容積を活かした造りをしている。DS-203はフロアスタンディングのトールボーイ。ワイドレンジで2WAYとは思えない確かさがある。マグネットはフェライト?なので減磁はあまりしない。ウーファーのエッジはDS-205は皮だったけどDS-203は普通のやつ。
DIATONE
DS-205

DIATONE DS-205 (定価500000円 スタンド別)
発売当初1996年オーディオフェスタでAccuphaseで鳴らされているのを聴いた。30年経過。岡崎市の電波堂で聴いた。アンプはAccuphaseの最新のC-2300 & A-80。Accuphaseの音が良くなっているのか今日のDS-205の方が音がよい。Accuphaseのアンプはヴォイシング(コンデンサーを取っ替え引っ替えして耳で選定するなど)の成果もあってか年々心地よい音に変わっている。今の時代ならDIATONEのスピーカーは生き残れたと思う。DIATONEの音がまさか良かったなんて往年のファンにとってはパラダイムシフトでしょう。Sansui AU-07 Anniversary ModelとかPioneerのM-90とかC.O.T.Y受賞のビクターのAX-900で鳴らされていればまだしも、当時の多くのアンプには少しきっつい成分があったように思う。だからあの頃は鼻づまりのヨーロピアンが売れたわけです (←嫌いじゃない)。DS-205(定価500,000円)は B&W Nautilus 802 D4(定価4,620,000円)の次に聴かせていただいたのだけど、甲乙つけられない音質だった。DS-205はウーファー側だけが?アルニコマグネットなので、低域方面が若干バランス的に出てきてない具合だった。それはバイワイヤリング対応なのでウーファー側のボリュームを上げれば良いこと。スピーカーは生き物だから人間的に対応しましょう。一緒に電波堂に来た友達の女性2人はDS-205のほうが音がいいと言っていた。オーディオ素人なので素直にそう言っていた。響きの自然さが気に入ったのかな。B&W Nautilus 802D4に負けている点は分解能。でもほぼ同じです。DS-205は小口径2ウェイだけど特に遜色ない。エリック・クラプトンのライブ録音を聴かせていただいたけど拍手の分離感や爽やかさに気が高揚する。B4Cドームの性能。DIATONE は時代を先取りしすぎていたのだと思う。
DS-205は間近でよく見ると緻密に造られていた。ウーファーの縁のあたり、30年も経過するのに艶の美しい天板、木工の丸み具合やキャビネットの美しさ、振動板の成形。古臭いデザインと言われていたけど木造家屋で使えばモダンなデザイン。写真ではなく実物。平面ではなく立体で生きていた時代の才能。DS-800よりDS-1000、DS-1000よりDS-2000のほうが見ていてうっとりする。DS-205はその更に上をいく得も言われぬ造形。当時の日本のものづくりの結晶。DIATONEのスピーカーほどなんともいえない造形の美しいデザインはない。わびさびの域。
DIATONE
DS-4NB70
オーディオフェスタのデモで聴いた。佐藤岳先生の解説がおもしろかった。一年経つのでうろ覚えだが、せっかくなのでメモ。ツイーターはウーファーのキャビネットと分離したほうが(空中に浮いているほうが)跳ね返りの作用がなくていいのだけど、そうすると理想はちょんまげ型ということになる。でも●&●社のパクリだと言われるとのことで、ちょんまげは内蔵して外部からは見えなくされている。バスレフポートにもおもしろい仕組みがあって、筒の真ん中に針のような細い棒が立っている。これによりバスレフポートのバスレフ臭さ(ボーボーした音色)が和らぐとのこと。DIATONEが昔発見したようで、これも隠された奥義として外からは見えないようにされている。音は不思議だなぁと思う。小学生の理科の実験にて、透明なコップの水にヒーターの棒を挿すと、温められた部分にめらめらが見えた。飴を溶かす実験でもね。電位差もそんな具合なんだろうか…(もし可視化できたのなら)。解説によると音は壁面に貼り付くようだ(回折現象?)。バスレフの棒はめらめらを誘導しているから、ボーボー音が減るのだろうか…。自分には意味不明だが、せっかくいいこと聞いたので、自作SPやバスレフ方式のスピーカーで改造してみたい。その他。内部配線材は英CHORD製。メートルあたり8000円!?。英CHORDとあえてメーカー名を出すことによって、安く仕入れることができるらしい (宣伝代?友割?)。2020年はドビュッシーの花火を聞いた。振動板素材「NCV-R」が力強いピアノソロと組み合わさると宇宙の花火だった [Youtube:使われている機材:ファンダメンタル LA10 version II&MA10、SFORZATO DSP-Vela&Circinus]。あとルームチューンでSUZUKIヴァイオリンが使われていた (動画ヤフオクで8000円だったらしい)。
DYNAUDIO
XEO5
アンプ内蔵のスピーカーは、ユニットに合わせてアンプを設計できる事は大きなメリットだけど、スピーカーケーブルを短縮した分オーディオケーブルが長くなるのはデメリット。DYNAUDIO XEOは専用のトランスミッターでスピーカーまで無線でデジタルの信号を送り、内蔵のアンプはデジタルアンプで変換。オーディオケーブル、スピーカーケーブル、RCA端子、スピーカー端子を介在しないスピーカー。今までにあり得なかったような音が聴ける。2011年頃のモデル。XEO3は2WAY。
DYNAUDIO
XEO2
聴いたことない種の音がする。XeoトランスミッターからXeoスピーカー本体へデジタル信号が送信されて本体内臓のデジタルアンプによって増幅される。最後までほぼ損失がないのか、異例の開放感。デジタルアンプは量子レベルの微細な音が真空管に比べて損失しやすいのが欠点だけど、ヘッドフォンのような生々しくダイレクトな音がスピーカーから出てくる。ContourやConfidenceなどとは違った音。XEO2は2015年発売で、XEO 2世代目。XEO2とXEO4は2WAY。XEO6はトールボーイ。
DYNAUDIO
SPECIAL25
乾燥した粒子感がある。ミクロ部を描き分ける先進的な志向で。しかしつやつやピカピカの音ではない。訴えるようなところなく、ホワホワと鳴っている。MIRADSRA-M20という管球パワーアンプでならされていたときにはホットな息吹が感じられた。JEFF ROWLANDのCONCENTRAⅡではこのアンプの適度な融解感に助けられ、わりと女性的な魅惑が感じられた。あまり多くを求めず、海辺で寝そべっていたい音。
DYNAUDIO
Confidence60
SSGP2019受賞作。デンマークの実力。日本のメーカーもデンマークにユニット発注かけていたりする。Confidenceはディナウディオらしい自然なぬくもり感に包まれる。オーディオっぽい音じゃないところがいい。動画
DYNAUDIO
EVOKE 50

EVOKEは新しいツイーター採用。新設計のもので、絹を振動板に採用されている。絹自体は非常に音が良いようだけど絹で振動板を作ると多数の穴ができてしまう。穴から音が抜け出すため音の振動が相殺され思惑とは逆に機械的な音になる。今回新設計の振動板はディナウディオ独自のコーティング?で絹の音色の良さと穴埋めを両立したもの?。よそ事考えながらデモのお話を聴いているものだから最も面白い話に遭遇したときに記憶を辿ることになってしまう。内容が損失してる。新しいEVOKEというスピーカーの音は、解像度はConfidenceより劣るものの、とても心地がいい。デモではSIMAUDIOの700i v2というインテグレーテッドアンプで鳴らされていた[動画]。SIMAUDIOは硬調でロックな音のするアンプだけど、ほどよく融和する。あたたかみがある。モンサンミッシェルの付近に所在地のあるATOLLのアンプもフランスと融和した感触。以前の音よりも個人的に好き。KEFは計算づくで作られたふんわり調で完全性の高いしっとりだけれど、DYNAUDIOは自然的結果のふんわり。ふわふわわたあめを食べて草原を飛んでいるかのよう。
オーディオショーで使われるスピーカーケーブルは、たいていNORDOST(ノードスト)。MOGAMIとかCanareなんて使われてるの見たことがない。まぁなんとでも言える世界だけど借りられるならノードスト使いますよね。画像のケーブルはHEIMDALL2という2.5mペアで定価39万円のもの。
ディナウディオは音が良いので昔は掲示板が盛り上がっていて日本人に人気だったけど、最近はデモでも人がまばら。音は良くなっているのに。日本の製品が海外で人気が出ていることを考えると、円安ユーロ高が原因だと思う。EVOKE50の定価は現在\920000。EVOKE10は\290000。EVOKE30は670000円。若干上がってる。
ECLIPSE
(Fujitsu Ten)
TD508Ⅱ
バッフル面からの回析のない卵形のスピーカー。ユニットも過渡歪みなどの夾雑物がすべて排除されることを理想とされていて肩の荷が降りる。そこには余計なものが一切ない。ある観点では究極点。極相的スピーカー。TD508は8cmのユニットなのでTD510より卵の形が一回りも二回りも小さく、価格も抑えられているが、トランジェント特性が素直でわりあいジューシーな音が出る。
ECLIPSE
(Fujitsu Ten)
TD508Ⅲ
内部容積アップ。インパルス応答、再生音圧、再生帯域を改善。解像度に変わりはないが、ロボットが意識をもちはじめたかのようだ。
ECLIPSE
(Fujitsu Ten)
TD510
雨粒の形は平ぺったい。音の波形もまた平ぺったい。タイムドメインのフルレンジ・スピーカーは音の発生から消滅までが時間軸に忠実だから音源から離れても波の形状が崩れてない。付帯音も抑制されていて、回折する音もこの小さな形状には乗りにくく、カラーレーションが素っ気ないほどに少ない。バッフルの反射に無縁で、素直なインパルス応答そのままの波形で伝ってくる音が音像を結ぶため、気持ち悪いほどのリアリティがある。スピーカーが存在していない。小さいから目に入らなかったわけではない。ECLIPSEの意味は天文食。音源が消えることを諷意している。
ECLIPSE
(Fujitsu Ten)
TD712z
TD712zは身長があり銀河鉄道999に出てくる宇宙人のような存在感がある。でも意外にシルキーでマイルドな性向を持ち合せていた。人間に馴染もうとしている。
ECLIPSE
(Fujitsu Ten)
TD510Ⅱ
ECLIPSEの型番は車のメーカーと同じく、7番を最高級、5番をミドルレンジ、3番を入門機、そこに振動板の口径の10cmや8cmを足して名付けてる。TD510Ⅱはミドルの10cmモデルのセカンドエディション。Ⅱにモデルチェンジして相当音が良くなった気がする。初代機は卵のような筐体から音像は浮き出てるものの、若干無機質な音色だった。7年経って進化していた。ミュトス・人間味が加わった音になっていた。
EDIFIRE
R1000TCN
パソコン用スピーカー。これはケブラーコーンとでも言いたいのか黄色いウーファーである。R1900TⅡの渦巻いたウーファーの仕上げや、R1000TCの木材っぽい外装など概して嘘臭いが、店頭で音量を出してみたところどれもなかなかのサウンドだった。しかし環境問題とか考えると使う気にはなれなかった。こういうのは現代の生産能力を体感するためにあるんだろう。¥3000だった。
ELAC
BS 203.2
ハイスピード低歪みでキレ味のよさはスピードスケートのようで高速のブラストが走る。ELACの音は空気を透明にするので植物にも優しそう。ELACの廉価モデルは上級機に比べても値段を感じさせないところがいい。他モデルとの比較は、杉ちゃんによれば「BS203.2は310JETをウッドケースに入れたSPで、310JETと比べると音速に違いが有りそうです。少し専門的な話になりますが、エンクロジャーの材質によって音速が違うのです。つまり音離れが良いのがアルミを主体とする金属系、反対にウッド系は音離れは良くないが質感が楽しめます。」とのこと。他には「CL330.2JETは310に比べて低域のボリューム感は多いですがブラッドハフラーのツイーターとの整合が極僅かですが追従していないように思えます。」とのこと。野球のバッティングでも球が速いほどわずかなタイミングのズレで芯から外れる。ELACは時間性の芸術かな。中高音が生々しく、クリアに出るスピーカー
ELAC
BS182
しんみり系でよかった。エラックは薄いけど聴きやすい。180LINEはDENONのプリメインで安く組み合わせられる印象だった。LUXMANのL-505uでも ちはやぶらない。DENONのPMA-1500SEだとみずみジューシー。
ELAC
BS312
車みたいな外装でsmartなアルミニウムのキャビネット。触れるとなにげに振動をしている。その振動には理論がありそうだが動物とは共生できそうにない。人間界に新たな世界を求めての音の響きになる。
ELAC
CL 310.2 JET
数学的に均整のとれた周波が全方面にしゃーんと広がり爽やか。振動板のくぼみによる周波数特性の乱れ(キャビティ効果)がないだけのことはある。解像としてはEntryS同様骨格の部分しか出してこないけど、夏に鬱陶しくないスピーカー。ハイスピードで勝手にやってくれる。低域方面も下に向かって倍音的に伸びる。低域を「感じさせる」。現実的には存在してないけど推測でわからせる鳴り方。
ESOTERIC
MG-10
内部損失と音速の交点が右上に位置するマグネシウム採用の先進的なスピーカー。VictorのSX-M3と比較すると、さすがに価格差が倍もあるだけあってMG-10のほうがランクが上。でもあたたかい音なのか俊敏な音なのかとか、余韻は長いのか短いのかとか、空気や量子がふくよかに封入されているのか器楽が前進に飛び出す系統の音なのかとか、よくわからない音。TANNOYの伝統とESOTERICの先進性が多重音声のように同居している。いかにもよくあるわかりやすい外観をしてるけど中からは不思議な音が出る。
estelon
Model YB
エストニアのスピーカー。動画:オーディオフェスタ2020にて完実電気が借りてデモをしていた。ソースはAnne-Sophie Mutter / John Williams (4) ‎– Across The Starsのレコード。
estelon
AURA
オーディオフェスタ2024にてBurmester036などで鳴らされていた。その造形のとおりの音像。音色は洒落ていて涼しくバルト三国を感じる。丘陵に十字架が稲荷神社の鳥居のごとく刺されまくっているエストニアかラトヴィアのお墓とかLUNA SEAを想起させる音。動画があるからそんな主観的な物言いをしてしまう(歳を取るとね、脳が楽をしようとするの。危機感を持つと脳が各方面活動しだして記憶も伴うようだけど)。
estelon
Forza
鋳造キャビネットで作られている未来的フォルムのスピーカー。1,380万円。逆ドームのダイヤモンドトゥイーター搭載。オーディオフェスタで聴いてきた。動画:使用されているアンプはスイスのオーディオブランド Soulution(ソウリューション)Series 7
Faital PRO
15PR400-8
FaitalPRO(ファイタル・プロ)の38cmウーファーユニット。ペアで7万円ほど(新品)。もっとも特筆すべき点は、重量が3.6kg/台という軽さ。beyma(ベイマ)の同価格帯38cmウーファー[15G40]の3分の1の重量。所有物が多すぎて市役所の人に「2階に荷物が多すぎますね」と指摘された自分の家としてはうれしい。ファイタルの一部のモデルが軽量なのはファイタルが意図的に軽量化を図っているかららしい。PAユースの設営の大変さも考慮されているのかな。そっけないデザインではあるがマグネットやフレームなどの質感は上々。音質はすっきり系。フルレンジとしてそのまま鳴らしてもよいぐらいに高域方面も伸びている。秋葉原のコイズミ無線様にユニット単体で比較試聴させていただいた感じではベイマのSM115N&15G40の方が低域の音は濃いように思えたけど店員さんは「個人的にはファイタルの方が濃厚な印象ですけどね」と言っていた。たしかに店頭のBOXに入れてある38cmのベイマは、乾いた音でストレスフリーなさっぱり感だった。この15PR400-8はフィクスドエッジなので音離れのよい軽い音になるのかもしれない。ファイタルのゴムエッジの16cmぐらいのウーファー(6PR110-8?)は濃厚な音がした。店員さんが仕様を調べたところ、ベイマもファイタルもエッジは38cmになるとすべてフィクスド・エッジになるみたいだ(強度や振動板重量との兼ね合いか)。自宅で小~中音量で使うのならエッジをセーム革や和紙や不織布にすると更によくなる気がする。悪くなるかもしれないので勧めません。
FOCAL-JMlab
Chorus
悩みなく耳に届くサウンド。心が軽くなる。ゼンハイザーを連想するスムーズさ加減。ドンジュアンのように小気味いい。なにより湿潤気候が暮らしやすくていい。
FOCAL-JMlab
Cobalt S
JMLabはフランスのメーカーでフォーカル社を母体とする。フランス語に合わせられてか鼻音はほがらか。やわらかいトーン。あと、とてもかろやかな音。相対的に、細音部;量子感に情報が多く感じられる。解像度が粗いのか微粒子感があってサラサラしているが湿度がある。
FOCAL-JMlab
Chorus 806V
以前のChorusでは泣いているような音の弦楽とか雨の日のようなジャズとか鼻が詰まっているようなヴォーカルが聴けたけど、新しいChorusにはそれがない。パワフルでレスポンスがよくなり今の音になった。エアー感はあると思う。
FOCAL-JMlab
Aria 926
とはいえ泣いているような音の弦楽とか雨の日のようなジャズを感じないこともない。明るい雨もある。[動画]:オーディオフェスタ2018。LUXMAN M-900uで鳴らされてるAria926
FOCAL-JMlab
Micro Utopia Be
MicroUtopa(2001年)のモデルチェンジしたもの。Micro Utopia Beは贅肉のないアキュレートさが基調で割り切った音。フォーカス具合がてきめんで、真ん中に立つとヴォーカルがスピーカーから幽体離脱しているかのような立体感。遠くに離れても近くに寄ってきているみたい。ツイーターのプレートにBerylliumと書いてある。ベリリウムはチタンに比べ3倍の剛性と伝播速度をもつ。ダイヤモンドに並んで製造コストのかかる理想素材。昔からある。このクラスになると国境を越えている。FOCAL Micro Utopia Beに比べるとB&W Signature805(アルミドーム?)は比較的ふくよかで、805D(ダイヤモンドツイーター)はさわやかおとなしい系。Utopia Beは理数系でかっちりとくる。歪み0な音。その音はお腹の中までも落ち着かせてくれる。
FOCAL-JMlab
Scala Utopia Evo
オーディオ系のイベントのLUXMANのブースで使われていた。ハイエンドのシステムの音は個性がなくて各々の違いが見抜けない傾向。技術が収斂すると同じ1つの地点に到達する。音楽再生も忠実再生も、どちらも兼ね備えてる。
FOSTEX
FT200D
純マグネシウムリッジドームツイーター。滑らかな音がする。ソフトドームはざらつきを感じることが多いけど、ハードドームはそんなことはない。ファストン用端子は金メッキ、裏側の筐体もきれいな仕上がり。さすがの丁寧さ。
FOSTEX
GX100
ダイナミックレンジも解像度も充分。10cmHR形状アルミ合金のウーファーには手を当てると振動がびりびりしている。パワフルで湿度がある。同サイズではELACのBS182に比肩して聴きやすい。
FOSTEX
G1300
リッジドーム型純マグネシウムツィーター。ショートボイスコイル13cmHRウーハー。亜鉛ダイキャストフレーム。淡麗な音だけど素直なので聴きやすい。フォステクスのカタログを見ると自作する必要性がなくなってしまう感じだ。ネットワーク系も高品位そうだし、ユニット単独で買うよりGX100やG1300を買った方がお得感があるし。もし自作するなら長岡鉄男のスワンとか、一般的な長方形のBOXなら杉材を使うなどしか、勝つ方法はない。
FRANCO SERBLIN
Accordo
ソナスの創業者フランコ・セルブリンが新たに創ったスピーカー。独創的な形状。美の方向性がSonus FaberのGUARNERI Revolutionと通底しているがGUARNERI Revolutionより透明な音になる。H2O。(組み合わせに使用していたDaniel Hertzのアンプの特質かもしれない)。GUARNERI Revolutionのミサはしっとりとしていた。Accordoは定価123万円(専用スタンド込み)の2WAYだが音の量感は少なめ。そのかわり天井の壁が取り払われたみたいに天に突き抜けてる。光が差し込む。SACRED MVSIC専用ってぐらいに透明。これで教会の音楽以外は聴く必要はない。というのは大げさで坂本龍一もよかったです。動画:FrancoSerblinAccordo.mp4
FRANCO SERBLIN
Ktema
芸術作品。斜め前から聴くとバッフルの曲面を感じ取れる。ユニットの音が自由自在に踊っているのを素直に放射してる。低域の出し方が独特だが、教会の音樂ならフランコ・セルブリンに比肩するものがないってぐらいにすべてが透明。天上にまで突き抜けてる。十字架の先から光が見えてくる。
FYNE AUDIO
F300
F300は小型ブックシェルフで定価39000円(ペア)、F301はやや大きめで定価53000円。F300シリーズはイギリスのオーディオ誌のベストバイ選考で上位にランクしている。とくにトールボーイが軒並み評価が高くF302は発売から3年経過するけど2020年度5位で、フロアスタンディング部門でF304は1位だった(2位はWharfedale Evo4.4、3位はDALI Oberon5、4位はFYNE AUDIO F303、・・・10位にもFYNE AUDIO F501)。F300は一聴して明るくて陽性な音色。こんな価格設定だけど抑圧感がない朗々とした鳴り心地。ブックシェルフだとライバル機が多く埋もれてるけどいい音である。
FYNE AUDIO
F1-12
ファインオーディオのハイエンドのモデルは同軸型を採用(IsoFlare™ ポイントソース・ドライバー設計)。トールボーイが得意なのもTANNOY由来かもしれない。F1-12はオーディオフェスタで聴いた。聞き始めはややタイトな表情に思えたけど聴いてると馴染んでくる。動画:Accuphaseのブースにて。
FYNE AUDIO
VINTAGE FIFTEEN

Accuphaseのブースでは最近ファインオーディオのスピーカーが使われている。Accuphaseの音がどんどん温柔になってきていて、クールになってきたLUXMANとは対極的。LUXMANのブースではFocal-JM labが使われる。このVINTAGE FIFTEENはどうみてもTANNOYなんだけど、TANNOYの技術者が独立して立ち上げたメーカーだと聞いて納得。動画・・・この空気感あふれる低音の打楽器。
GOLDMUND
Micro Metis
まさにこれでドラクエを聴きたい。
GOLDMUND
Prologos

Micrometisとは方向性が異なり晴れやかなゴールドムンドになる。でも値段が450万円だったなんて。45万円の誤表記かと思った。スイスなので物価が日本の2倍。ゴールドムンドのスピーカーだとゴールドムンドのアンプの良さがわかる。
LOGIFULL
LSE-700BLK
自作バックロードホーン・スピーカー。小さなユニットを音源として楽器のごとく闊達に鳴る。木質の付帯音はすごく多いが個人的にはそれは好き。好きなら許せる。すこぶる鳴りっぷりがよい。窮屈さがない。楽しい、元気。嫌いな人はあんまりいない音。
HARBETH
HL-Compact7 ESⅡ
前世紀までのブリティッシュスピーカーの性情を大まかにわけると
・情に厚いが、イズムに頑固な音。 -HARBETH、TANNOY
・明晰だが、色コクの薄い音。 -B&W、LINN
・心優しいが、ぱっとしない音。 -Rogers、KEF、spendor
HL Compact7 ES2は往年のブリティッシュトーンを温存しつつ、真実味のある楽音で音楽を具象してくる。遠近まではっきりと説明しているという意味では現代的。
HARBETH
HL-Compact7 ESⅢ
ES2よりES3のほうが生命的か。ES3より初代のHL Compact7のほうが素朴だと思うけど、ES3は現代的な説明力を向上させながらもトーン全体に満ちる独特の熟酥味がおいしくて天国の食卓みたい。外装は形はただの箱みたいに思えるけど素材感がすごく良い。ヴァイオリンは作成後に150年経過しないと名器か否かは解らないらしいけど(人体みたいに複雑な理由があるのか)、このスピーカーは年々響きが柔らかくなりそうな味のある木質をしてる。きっと15~6年後も名機と呼ばれてるにちがいない。
HARBETH
Monitor 30.1
ウーファーはその振動が見えるようなぴちぴちした振動、分解能。
infinity
ALPHA 20
エンボス基調のトーン。奥行きはなく表面的に描いているが定位感良好。Alpha40は音圧的な厚みにおいてはすばらしい。ファミレスのおいしさのような音。
infinity
Kappa 9.2i
COUNTER POINTのプリアンプSA-5000とKRELLのパワーアンプのKSA-100Sで鳴らされていた。まず、低音域が淀みない。ドゥ~ンドゥ~ンといった陽気な低音で、その音が安いサブウ~ファーのようなくすんだ色をしていない。30cmのIMGコーンのダブルウーファー搭載で4WAYのユニットはオーソドックスに縦に配置されている。身長1.5m, 54kgとなるトールボーイで、直に見ると圧倒される。自分より身長が若干低いかといった具合。そこで、上下のリスニングポイントをどう決めるかといった思考を巡らせることになるが、どこでもそれなりに馴染むのがよかった。高域は繊細で独走をしておらず、各ユニット間にがたつきがない。全体的には90年代の音がする。先進的な張り出し感はないものの軽やかな音をだしていた。定価500000円のコストパフォーマンスの優れた古き良き製品。送料は要相談。置けるものなら置きたい。弟機にKappa 8.2i(定価380000円:W415×H1200×D300mm 35.5kg)、Kappa 7.2i(定価270000円:24.7kg)がある。
JBL
S101
1986年発売。ランサー101の復刻モデル、ウーファーは2214H(30cm)&ドライバーは2416Hで4425と同じのようだ。今のJBLからは想像もつかないフイルムカメラ的な味わい。落ち着くビンテージサウンド。中身がいいのか、解像度とか分解能は甘いけど造反のない音。あえて作られてない。
JBL
Century Gold
50周年記念モデル。Century Goldともあってゴールドの外観。木の色と合ってる。4312や4338のようなジャズのぱお―ん感はないけど、雰囲気やさしい。クラシックもいける。きらびやかというより温柔でゆるくした傾向だけど、耳を近づけてみるとシンバルなどけっこう繊細に分解されていたりする。
JBL
4307
親密な解像と音色のスピーカー。音像はジューシーで平面的に張り出す。廉価なのにJBLらしくしっかりした密度と実在感。ポップス主体の中高生には理想。
JBL
4312D
JBLの入門モデルは手抜きではないにせよ粗っぽいのが多かった。音もよかり悪しかりで。でも4312D&4318は万民に勧めても大丈夫な問題なさがある。4428に比べるとボケはあるけど荒さがなく、輪郭が常に滑らか。これが4312なのか?と疑った。弦楽などの繊細な波形でも隣り合わせの音素が拡散してない。もともとの粘りがどのジャンルでも活きている。4312SXでは弦楽はおもしろくないなぁと思っていたけどこれはかなりおもしろがって聴ける。たしかにJBLだ。みっちりと弾く。
JBL
4312E
リアリティ健在。スピーカー正面の面積が広いため平面的な張り出し感が圧倒的。音量を上げればいまどき珍しいライブで元気な音がする。クラシック再生は鬱陶しくもあるがショスタコーヴィチや新世界でグルービーな盛り上がりを見せる。低域の量と質はJBLが一番。弟モデルの4307でもよく鳴っている。その他のメーカーでこの低域を探すとTANNOYのDefinition DC10Tクラスになってしまう。軽く良く出るものならあるけど深く震わすものはあまりない。
JBL
4312G
バッハはぼやけるながらも実体感豊かで心地良い。音の量的な厚みはMONITOR AUDIOのGOLD200G5より遥かに上。前作よりフルーティーさが増している。音の量感と分解能は変わってないけど価格上昇と引き換えに音色の良さが加わってる。都会的なきれいな音ではないけど、若い男性的な音。音がどんどん若返ってゆく。
JBL
4318
4312Dより伸びやか。4312SXのクラシックは雑味のある明るさだけど4318ではいける。もはや、TANNOYはクラシック、JBLはジャズという枠組みは広がり, 互いの領域に足を踏み入れている感じだ。でも血のたぎるJBLサウンドは健在でFILCO Majestouchの黒軸のように濃厚。
JBL
4319
4312Eより整う感あり品位も増す。
JBL
4338
低域が安定しており体をバイブさせる量がある。
JBL
4425MkⅡ
McIntoshとの最強のコンビネーションで聴いた。あの音は感覚の全てを魅了した。生きている音が感覚を満たす。高精彩とか高S/Nという直截的に起こされた感覚よりもなんらかの外的現象と唯識的観念が有機的に反応しあって渦を巻いた感覚は、心象の深くまで染み渡る。反芻されるので忘れにくいのかもしれないが、忘れられないなぁ。その二年後に4312Mk2を買うに至ったが、4425とはここまで違ったのか、と思った。また、4428とも傾向が違う。
JBL
4428
4318よりあっさりしたけどさらに伸びやかでダイナミック。レスポンスがとても自然。CECのAMP3300で鳴らされていた4428は爽やかに感じた。軽くドライブできていた。4425MkⅡに比べて明るくスピード感がある。DENONのPMA-SA11のときは低域が奥にずんずんと沈んだ。ここまでくれば安心だろう。
JBL
S143
JBLのハイエンドとしての音。JBLが三階席の吟醸やトロンボーンのほわわ~んとした響きを一番出せる感じだ。S143は4428より陰性で落ち着いている。低域は楽しさというより貫禄めいたものがある。でもとろけるようなヴォーカルもきけた。マークレビンソンのNo334でドライブされていた。濃密さをそのままにストレスフリーで颯爽としていた。S143-MTは大理石の天板で外観はちょっと不自然だった。スタンドは¥30000/台。20KGもあるのに安く抑えられている。
JBL
L100 Classic MkII

果実感がすごくよかった。ヴォーカル曲。S143に聴けたような大人の渋みは消えたけど、よりジューシーになってる。今のトレンド。
JBL
4343
スピーカーの面積がひろく部屋の響き任せではなくに展開する空気感、ルームアコースティック必要ないのかこのスピーカーはと思わせるほどの音面積。音で描かれた壁画のよう。微粒子で具像される奥行き感、かげぼうしのような指揮者、大型低音楽器のダイナミックなベース。
JBL
4349


JBLのハイエンドを鳴らされるイベントではMcIntoshかMark Levinsonがデフォだけど、富山県の高岡のオーディオショップにて、EsotericのGrandioso K1x & C1xで鳴らされているのを聴かせていただいた。クラシックが厚みがありうっとりとする。Grandiosoで鳴らしたJBLは一度体感してみる価値あるなりよ。4349は特にクラシックが良いとのこと。JBLのクラシックは今もリッチで濃密。
JBL
4367
4429は3WAYだけど上位モデルの4367はドライバーの進化で2WAY化を果たしている。ユニット数は少ないほうが機械的には良い。理想。ずっとイベントに通ってると、そういうのがわかってきた。
JBL
S2600
「安定した音像と広い音場感の再現を特徴とする上級DD55000エベレストの設計思想を継承し、新開発ホーンの搭載により、格段に広いリスニングエリアを実現している。」両者ともCOTY受賞機。ホーンの角度のとおりのリスニングエリアが獲得され、定位面積が広い。眼前に絵画のようなパースペクティブの広がり。この巨大な2WAYフロアは場所を取るけど場所は選ばない。外観は極限までチープで批判対象。そのかわり火山が爆発するようなエランヴィタール。S2600は30cmウーファー。翌年に出たS3100は38cmという巨大なコーンを巧みにまとめあげている。S2600も’94年COTYを受賞していたがこれだったら初めからS3100を出して欲しかったと菅野さんは言っていた。
JBL
S3100
JBL
Project K2 S5800
圧倒的迫力・スケールあるけど決して機械的な痛い音を出さない。JBLのとろけるレアの肉のナイーブ感は、巧みに捨象してコントロールされたところに基づいている。S3100の印象が強すぎてJBLというブランドはそういったRAMSAとかBOSEっぽい外観のフロアバージョンだと東京に出るまでずっと思っていたけど本来はこんな階調豊かな音と外観の美しいスタンダードを生み出しているブランドだったのでした。音はナイーヴだけど衝撃だった。
JBL
Project K2 S9800
クラシックを濃密に再生できていた。ただ親密な再生ではなく、生演奏としての鳴り方で。ヴァイオリンがそこで鳴っていた。存在感があった。SONYのヘッドホン名機のMDR-CD3000の音をスピーカーから味わっている感じだ。いやそんな喩えはしたくない比べたくない。とりあえずJBLのジャズのホットな音が、クラシックでも聴けたというのには感銘を受けた。このあとにピエガのC3LTDを聴かせていただいたけど、随分と温度が落ちた。10℃ぐらい落ちた。ピエガはSPのずっと後方まで伸びるし空間からしてストレスフリーだけど、音楽は熱くなかった。存在感のある音は透明で伸びやかな音よりも難しいらしい。JBLはリスナーの音楽的洞察力を助けるタイプではなく音楽の動的な力をそのままに伝えようとする、数少ないメーカーのひとつ。
JBL
DD67000
堂々としていて、愉快な音。4367のデモを聴いた時、スタジオ的だけど厚みがあって音楽が楽しめるなぁと思っていたけどDD67000はその遥か上をいった。その愉快さにより脳みそがくるくるぱーになるほど。Youtube
JENSEN
IMPERIAL G610C
JensenのユニットがG610という箱に入った年代もの。相当往年っぽさがある。最近のスピーカーは洗練された音で、余分な要素は一切出さず、蒸留された綺麗さがある。余計な波音がなく夜空が透明で星がよく見える。森厳な静寂さを想わせる。それとは対照的にこのスピーカーは雄大な再現をする。この箱から音の風が流れてくる。悠々な時間が流れてる。いつの間にか田舎に旅しているような、自然科学に逆らわない音だった。
KENWOOD
CM-1
9800円(税別)のフルレンジ。5本セット(¥25000)でも発売されていた。KENWOODらしい若いトーンも感じられて、ネットワークのシンプルなフルレンジらしく馴染みのいいサウンド。価格相応に解像は曇ってはいるけど聴感的に心地よい。リアとセンターならなんの遜色もなく使える。CM-5より一回り小さく軽く、怠惰な部屋でも気の向いたところに簡単に置ける。
KENWOOD
LS-X9
トールボーイのスピーカー。SANSUI AU-α307RXで鳴らされていた。よくある馴染みのある良い音。ヒューミッド感はなくサラサラ系。ダブルウーファーだけど低音の量はない。自然に減衰させている。
KENWOOD
LS-1001
B&WのCDM1SEと比べたけど劣った感じはしなかった。トーンは一律に優しいヨーロピアンサウンド。いつも同じ優しさで鳴る。KENWOODと聞くと力強い音が出そうだ。デノンと同様名前で損していると思う。
KENWOOD
LS-9070-ML
4万だけどケンウッドの音には内容が感じられる。しかし[画像] こうして中身を見てみると、えらくシンプルなものだなぁと思う。ここからあのアキュレートな低音が出る。細長いトールボーイで低域のユニットが小型なので立ち上がりと減衰が早い。
KENWOOD
LS-K701
コストと戦っているスピーカー。安い音ではない。LS-9070はアキュレートで、こちらは柔らかい傾向。アコースティックが聴ける。今一番コストパフォーマンスの高いスピーカーかもしれないと思った。
KENWOOD
S-270
絹のようにキメの細かい音。PioneerのS-07のようにタッチが優しく霧に包まれている。カチカチに固められた音ではない。高域はかなりソフトだが霧の中から細かい音もよく出てくる。低音もほどよい。ニアフィールドで聴いても遠くから聴いても品がよくふんわりとしている。位相特性や時間軸が整っているためか崩れない。自然な定位感を保つ守備範囲が広い。全域的に溶け合っていて小音量再生時にも凹凸がない。Made in Japan。これでデッキ類の音が良ければこのスピーカーはもっと評価を受けていた事だろう。デッキ類もBOSE並には良いけど。やはり名前で損している。我が輩もケンウッドがこんな名機を造っていたとは知らなかった。この品のよい音を曇っていると言うのならアンプをmusicaに変えるか2種類のスピーカーを使ったほうがよい。このスピーカーを批判する気にはなれない。JVC-KENWOODになってからは映像部門に特化してしまったけど音響部門には過去の名機の復刻版が並んでるといいなと思う。本当に良いものは歴史が評価してくれると思う。開発費はかからないけど製造費が高いのかな。需要がないと。良い音のアンプはガレージメーカーの方が作りやすいようだが(しがらみなく小出力アンプとか作れる故に)、スピーカーはガレージメーカーでは納得いくの造るのが難しいのか、アンプに比べて頭数が圧倒的に少ない。Ceramic Art Speakerとか、イギリスBBCのLS3/5Aの復刻版とか、オリジナルの設計ではないがLOGIFULLのLSE-700BLKとか。自分の知識ではそれくらいしか出てこない。
KENWOOD
LS-K1000
KENWOODは地味に名器が多い。KENWOOD自身、あまり店舗には置いてもらえないと思っているようで、理想とするほど高価なスピーカーは作れないようだ。そのためか定価10万円以内の置きやすいサイズのスピーカーがとても優秀。このスピーカーはLS-K1に隠れているし、K Seriesでセット販売されるのが普通なのであまり話題にはならないと思うけど、QUAD 11L2のようにセンシティブでウェルバランスな鳴り方をする。良いスピーカーだと思った。
KEF
Q300
ピュアな解像。乾いてもいないし不要部分もなく必要部分までカットされていることもない。
KEF
Q350
高音、中音との繋がり滑らか。電子音など弾みある。色彩感はなくて落ち着いている。
KEF
Q550
低音、量があるけど風のよう。パッシブラジエーター2基搭載のトールボーイの密閉型。
KEF
iQ30
愉快な音のメタルコーン。カナル型イヤホンに馴染んだあとに聞いた開放型イヤホンみたいな爽やかな音でした。
KEF
XQ-one
歪みがなくて透明。フォーカスがくっきりしている。硬調の楽音にゴム系の軟質感。艶やかでよく伸びる。オルゴールのように純粋にきらめく現代音。
KEF
XQ10
ドラクエやるならKEF XQ10。口がスライムみたいだから。全体的にはひとつめこぞうにも似てる。KEFのUni-Qシリーズの中で一番意匠が良く、滑らかな造形をしてる。花のように中心部から拡がるのでニアフィールドの時に美しく、広いルームでもよりハルモニアの波形になる。花火とは違うのでどの角度から見ても円形とはならないが、半円には近い。
KEF
R100
同軸型のユニットで一輪の朝顔の花のような自然界の形をしている。複数のユニットの離れた音源を単音源に綜合するために脳力を使う必要がないためか楽な音。Q300に比べると雑味がなく諧調もよく整っていて更に肩の力が抜ける。量感も充分で、もうこれで良いのではないかと思えてくる。とにかく楽をしたい人向け。
KEF
Reference Model 3
Reference Model 4
優しくしっとりとしていて、全く主張のない、古き良き時代の、鬱病レアリズムな私が聴いても辛い気持ちにならない音質をしておりました。オーディオフェスタ1996の思い出。今からすると考えられないKEFの音。
KEF
Reference Model 203
誰が聴いても綺麗に感じるだろう趣味のよさがある。このクラスになると寂しさのない明るさになる。陽性に輝く。Moonの開発で得られたノウハウが投入されていて未来に向かう音がする。今世紀になりKEFは先進系の音になった。古き良き時代と未来的ユーフォニーをまたぐスピーカー。
KEF
R3 Meta

KEFのデモではインディゴ・グロス・スペシャル仕様のR3 METAが使われていた。光沢感があり、スマホグレードの塗装。XPERIA 1のような美しいパープル。ホコリが憎らしくなりそうな美しいスピーカーだった。

R3はネットワーク系がシンプル? R11は、よりしっとり感覚増す
手前がR3 Meta, 左のトールボーイがR7 Meta, 奥の茶色のがR11 Meta、右の葵いのがBlade。
R3のドライバー ユニットは{Uni-Q Driver Array(HF: 25 mm vented aluminium dome with MAT + MF: 125 mm aluminium cone)}+{Bass Unit: LF: 165 mm hybrid aluminium cone}という3ウェイ構成。ブックシェルフ型。
これらのスピーカーを聴いて、KEFとB&Wはまったく方向性が違うんだなと思いました。よく同列に考えられるけれど。入門機のLS50 Metaは花の広がりのような同軸型の自然な美質は味わえるけれど、若干解像が薄くて困っちゃう。だけどRシリーズになると「しっとり感」が違っている。使ったことないけど資生堂のような?。いろんなジャンルの音楽を聴かせていただいたけど、どれを再生しても破綻なく、温故知新的な穏やかさで、眠たくなるような音でした。R3の動画・・・まさにこの音。このしっとり感。
KEF
R7 Meta
R11 Meta
2WAY同軸+ウーファーという構成のRシリーズ。ウーファーが2基になるとR5 Meta / R7 Metaとなり、4基となるとR11 Metaとなる。この上位にRシリーズと同じ構成のThe Referenceシリーズが存在するが、今回は聴いてない。
トールボーイのR7になると、ブックシェルフのR3のしっとり感はそのままに、輪郭がよくわかる具合の変化をもたらす。R3、R5、R7、R11 4機種とも同じく3WAYで、ネットワーク系の複雑さが同じなので、ピュア感は同じになる。R11 Metaはウーファー4基で身長が1296mmと高くなるけど、愚鈍なところは感じない。そういう心配をよそに、プランクスケールの空気に包まれて気持ちよくなる。共振がうまくコントロールされてる。
KEF
LS60 Wireless
最近の人はNetflixとかアマゾンミュージックなどで観たり聴いたりする。もうほとんど円盤は使わない。このスピーカーはその人らをターゲットにしていて、テレビや映画に合わせて作られているようだ。でももちろん音楽再生も美しい。Uni-Qの口径が10cmで、かなり小さいからか音像が濁っているように感じるけれど、同軸型のメリットなのかハモって聴こえる。逆手に取っている。トールボーイで低音は気持ちよく出る。無線接続でアンプ内蔵型スピーカー。Bluetooth対応のアンプ内蔵型ヘッドホンとの共通項がある。ケーブルの弊害がないし、接点を減らせるし、アンプからユニットまで最短で結べるし、アンプをユニットに合わせて専用設計できる。小口径のメリットは歪みのなさ。このスピーカーはたぶんかなり長時間聴ける。上記のR3~R11 Metaは母性的な音だけど解像度と輪郭はしっかりとしている。LS60 Wirelessは母性的な音だけど骨が抜かれてる。とにかくハモる。日本のAVアンプのイメージでいくと、AV(ホームシアター系)の音は上下リニアに伸びていて分解能抜群でゲームの足音がよくわかり音色は機械みたいなんだけど、英国のKEFはまったく反対方向だったので、僕はこれから「AV的な音」という言語表現は避けないといけないと思った。見つけたら修正しないと。
KEF
Blade One Meta
Blade Two Meta

Blade One Metaの身長は1590mm(57.2kg)、Blade Two Metaは1461mm(35.5kg)。どっちを聴いてきたか写真でわからず。たぶんOne Metaのほうだと思うけど。まぁよい。Bladeは横にウーファーがついている。そこに耳を接近させるとそれはそれは聴きやすい低音。それが印象深かった。大音量だとプロミネンスが際立ってしまうと思うけどこんなしんみりした低音を聞いた事がない。自分の38cmウーファー壁埋め込み型の隣の部屋がSpeakerボックスの背圧0の低域に比べると、たとえハイエンドでもSpeakerキャビネットにウーファーが取り付けられている時点で背圧の影響があり、たとえDALIのEPICON8のようなティアドロップ型でも「そういう鳴り方」をするだけで、完全な開放感はない。少し音量あげるとソナスファべールのリリウムでもFYNE AUDIO F1-12Sでもドンついてしまう。なので低音限定ではオーディオフェスタのハイエンドに勝ったつもりで僕は若干安心していた。ただ以前使ったDIATONE DS-1000ZAは密閉なのに背圧の影響を感じなかった。内部容積が大きいけれど最低域にかけてフェードされていたのだろうか、ユニットの性能だろうか。今思うとDIATONEはすごかった。マジコもそれを感じさせなかった。背圧の影響がどのようなものかは、動画を見れば目に見える。[Youtube]。Bladeはどういう仕組でそれを解除されているかわからないけど、スムーズな低域が聴けて心が震えた。低音ばっかり書いたけど、KEF Bladeは人間みたいな音がした。[動画]
Klipsch
RF-82
パイオニアのS-A77TBと並んで同価格帯で一番鳴りが明快なトールボーイだった。クリプシュは非常にわかりやすい軽い音。くすんだ成分がない。曖昧なものは一切出さない。ビチッバチッと梁がよく、カラッとアメリカンなサウンドになってる(現代音)。明瞭な音が支配的だけど、子供的な明瞭さではなく渋くしてある。濁点にしてある感もあり。音楽的な深さを求めたのかな。柔らかい丸い楽器音などは、一瞬の時間差をおいて分離するところがある。文字の濁点゙の幅分のズレを胚胎している。ブラックでダンディーな雰囲気のスピーカー。
Klipsch
Reference R-51M
・TRACTRIX HORN TECHNOLOGY… Klipsch独自の技術であるTractrix(トラクトリクス)ホーンはReference シリーズの全てのツイーターに搭載されており、高音をリスナーへ的確に届けると同時に、人工的なリバーブや壁に反射することによるフィルタリングを低減します。
・LINEAR TRAVEL SUSPENSION TWEETER(WITH KAPTON SUSPENSION)… Klipsch独自のLTSアルミニウムツイーターは、繊細な音の歪みを最小限に抑えます。サスペンションには極めて軽量かつ強度の高い性質を持つカプトンRを使用しており、能率を高め解像度や細部の音を向上させます。LTSツイーターはKlipschブランドのスピーカーの特徴であると同時に、klipschのスピーカーが世界に誇るスピーカーである所以でもあります。
・SPUN COPPER IMG WOOFERS… 軽量さと高い硬度を兼ね備えたIMGウーファーは、力強い低音を再生します。また、歪みを最小限に抑え、可能な限りディープでクリーンな低音を届けます。
以上メーカーサイトより。2020年発売モデル。DENONのSPEKTOR並に安いラインナップ。ビックカメラにてDENONのPMA-SX1で鳴らされていた。上記の3つの点に書かれているとおりの音質になる。一番のレビューがそのカタログ情報と言ってもいいくらい。BGM系しか聴いてないけど、雑味がなく耳にすんなりと馴染む。あとはどれほど深みのある音が出てくるか。真空管アンプでも鳴らしてみたい。ワンサイズ大きいモデルにR-61M Ⅱというものがある。
LINN
NINKA
アンプから流される音を受動的に描くことができる先進的なセンシティブなスピーカー。NINKAのすごいところはこの先進性を完全に知性によって制御しているところ。詳しいことは知らないがなんらかのパラメーター測定と調整で、奥にあるべき音は沈黙しており前に出てくるべき音だけがふんわりと浮き出てくる。伴奏はあくまで伴奏で、ヴォーカルが歌い出したときに初めて音楽が始まる。リスナーから見た三次元的な表面はスピーカーを重力として波打つ湖のよう。
LINN
KOMRI
都会的感性で温帯湿潤とせず管理主義によりスプロール化現象せず、物資的に落ち着いている。しかしつまらないはずだけど、つまらなくならない音だった。エナジーたぎっている。でも熱くならない。サンサーンスのオルガンが流れてた。畏敬のある演奏に感じた。
LINN
Klimax 350 Passive
あっさーりしていてすーっと馴染む。濃厚さは皆無。白色の草原の風景が広がる。昔ながらのLINNの音を更に細かな目で濾された。究極のあっさり。もう人間関係に疲れ果てて、家帰るとなにもしたくない、でもオーディオは再生しなくては、、はぁはぁ、、。という人でも大丈夫なスピーカー。アンプ内蔵のモデルもあり(KLIMAX EXAKT 350)、それはアンプの選択とかに悩みたくない人でも大丈夫な配慮。マジレスするなら、仕事に疲れてお金があるなら、全身マッサージを受けたり神社仏閣でご祈祷を毎週受けるほうがいいけどね。
Magico
Mini
オーディオは神秘。マジコのミッドレンジの中には宇宙があります。ずっと眺めていてもいいよ。宇宙は見ているだけではなくならないから。
Magico
M2
価格:18,920,000円(税込) ~ 17,200,000円(税抜)(2本1組)。無共振を求めたボディ。新しいカーボン・モノコックエンクロージャーが採用。"機械加工または押し出されたアルミニウム部品と比較して全体の重量を50%削減しながら60倍の強度を実現できます。また、内容積を犠牲にすることなく外形寸法を30%小さくできます。"とのこと。あと振動板も"MAGICOは、グラフェンを振動板素材に用いた世界初のメーカーです。グラフェンは、透明な膜のように極薄の素材で六角形の分子構造を持つシングルレイヤー素材で強度は鋼鉄の100倍を誇ります。『M2』に搭載されている、新しく設計された6インチミッドレンジドライバーと7インチベースドライバーの振動板はどちらも、Multi-Wall Carbon XG Nanographeneを使用して製造されています。"とのこと。音がポワンとUFOみたいに地面から離れる。音色に味付けがなくブラックコーヒーみたいにブラックな感じ。低音は完全に描写力傾向。尾を引かない。ただ背圧の影響はあるので壁面に貫通穴に埋め込んだウーファーユニットの低音よりはズンドコ感ある。それが物理の原則。ただDIATONE DS-1000Zと同じくらい、密閉なのに自然なのが不思議。録画:MAGICO_M1.mp4Youtube
Magico
A3
価格:2,585,000円(税込) ~ 2,350,000円(税抜)(2本1組)。ツイーターは新設計の28mm ベリリウム振動板。ミッドとウーファーは振動板表面にナノグラフェン(XG Nanographene)を使用した超硬マルチウォールカーボンファイバー織布。抜けきるけど低音は控え目。背圧の影響が極力少なくなるような設定。旨味はなくてもよいけど歪みがきらいな人向け。このスピーカーはマジコの入門モデルだけどSONY SS-HA1が同じくストレスたまらなくて良い。SS-HW1も。音は薄いけど。店頭でマジコの音に惚れる人はそういないと思うけど、SONYのSS-HA1と同じで、使っていて良さがわかってくるメーカーだと思う。ストレス関係で。試聴環境:新生Technicsのプレーヤー(SL-G700M2)&アンプ(SU-G700M2)でバッハ。
MATIN LOGAN
Ascent i
エレクトロスタティック型。振動板の表面積が広く解像度は高いけど、静電型の振動膜はフイルム系の素材であまり個々の楽器の分離はよいとは言えなかった。魅力となるのは上から下まで振動膜が張られててすごく広がるところ。あとサイレントな外観には似つかないパステルカラーな甘美さがある。印象派の絵のようなサウンドスケープ。モネのようなドットしてる。後ろにも放散され壁に反応しエアーに満たされる。ふわんとしてておもしろいスピーカー。傅先生のお気に入りのメーカーだけど使いこなしが難しく、一推ししてるのに変な音で使われてるとorzになる。
McIntosh
XRT1K、XR200
XRT2Kは6基のウーファー+64基のミッドレンジ+40基のツイーター。
XRT1Kは2基のウーファー+44基のミッドレンジ+28基のツイーター。
XR200は3基のウーファー+12基のミッドレンジ+7基のツイーター。
桁外れのユニット搭載数になってるけど、これは高出力なMcIntoshのパワーアンプのピークを分散させるため。また、遠くまでリニアに音を飛ばすため。McIntoshが求めているのは生のライブ感らしい。Macintoshがライブ感を求めるのはインディアンの血が流れているからだと思う。
MONITOR AUDIO
BRONZE B2
音離れがよくて軽い。ユニットからぽわんと離れていく。歪み感がなく楽な音だ。パッと明るくクリーンなサウンド。ミントの香りがする。
MONITOR AUDIO
Silver Studio 1
SilverStudioの音は湿度が高いというより親水性が高いのだろう。親水性がもし低ければ明瞭になる。女性ヴォーカルはハスキーでもグラマラスでもなく、ステレオフォニカルになまめかしい。中高域に鼻づまりな音はあるが音離れのよさで色気になっている。ユニットの10cm前で歌っていた。明瞭感はベクトル上で融解し、魔法使いに放たれた波動の形をしている。DALIの音離れというものを感じさせずに溶けるのと違い、未来的な融解感がSilverStudioの素性だろう。奥行き感はなく解像は表面的に浮き上がる。MonitorAudio SilverStudio6について
MONITOR AUDIO
Silver Studio 6
MONITOR AUDIO
Silver RS1
シルクな膜に包まれたピュア感。ヴォーカルの残響感もよく湛えられてる。いつかのメリークリスマスを聴いた。
MONITOR AUDIO
Silver RS6
サーカディアンリズムのしっかりした、ONOFFのある音。ぼやけてない。一世代前までは個性と灰汁の強いモデルが多かった(それも良かった)けど次世代モニターオーディオは明るく冴えていて聞きやすい音になってる。
MONITOR AUDIO
Gold Reference 10
色気の無いつまらん音だけど本物のスピーカーは玩具ではないのだと言っているかのような音。あくまで脱奢している。音自体に自己主張とか受け狙いを感じない(というのを狙っている)。SilverStudioにはハーモニーを融解させ一種のまやかしめいたものがあるけれどこれにはない。もっと安くてもいいんじゃないかと思うほどさっぱりで物足りないほど。これは俗受けしないな。自然回帰を志した風ではなく都会者の分別があって余計な欲をかいてない印象だ。あとで思い返してもえぐみがない。
MONITOR AUDIO
Gold Reference 20
上のG10に比較して低域がよく出る分神話成分はある。基調はたがわず愛嬌がない。でも演奏は分析的ではなくAirも存在する。NHKホールのような音。
MONITOR AUDIO
Gold 200-5G
旧Gold300の実質的な後継機。福岡の東長寺の冊子に「無益な語句を千たびかたるよりも、聞いて心の静まる有益な語句を一つ聞くほうがすぐれている。ことばは大切にして、話すことばをいいかげんなものにしておくと、いいかげんな人間に思われてしまう。でも、ことばを飾る必要はなく、ふだん通りのことばでそのまま素直に語りましょう」と書いてあるから、そのまま書くと、このモニオの音はすっきりとしているけど痩せてはいない。MAGICO A3との比較では高音が抜けきりはしないのだけど、ずっと聴いていると酩酊感は少しある。... ハイエンドの音を思ったとおり素直に書くと素っ気なくなるなぁ。でもま、今はYoutubeがあるから。試聴環境:marantzのプレーヤー&DENON PMA-S1LTDでバッハ。
MONITOR AUDIO
Platinum PL100
ブロンズ、シルバー、ゴールドときてプラチナム。プラチナム・シリーズは現時点ではモニオのトップエンド。PL100はリボン型+メタルコーンの2WAY機。諧調性と音離れの自然さは傑出している。コーティングのフィニッシュも美しい。PL300は林正儀氏のリファレンス機。
MONITOR AUDIO
Platinum PL300II
MONITOR AUDIO
Platinum PL300-3G
やや平面的な鳴り口で前後に衝突感はあるけれど、以前YBL(仏)のアンプで鳴らされていたSilver Studio 6を20年ぶりに思い出させる延長線上で、UAP的異次元浮遊感がある。爽やかな音であるPlayback designsのMPS-6(SACDプレーヤー)と SPA-8(137kgのパワーアンプ)で鳴らされてもメタリックであり、量子に満たされることはないけど古典的物理で極められた音像、分解能は低いけど室内楽はどしゃぶりの雨を浴びるかのようなメタルハーモニー。[Xperiaでの動画]
muRata
ES103A
TANNOYからスーパーツイーターST-100ないしST-200が出た時、ティアックのオーディオブースでON/OFF比較して再生をしていたけど低音域が落ち着いた音になるのは毎回不思議だった。微細な振動が大きな振動に加わると矩形波に近付くと本には書かれていたけど。村田製作所の黄色いドームは圧電セラミックの振動板で、TANNOYとはまた味わいの違う自然な効果があった。超高域の再現性にも振動が忙しい分個性がありそうです。
musica
evo4
陶器製キャビネットのスピーカー。陶器は磁器とは生地が違い、顕微鏡で見るとスポンジのような構造をしていて、釉掛けしなければ水を吸収してしまう。音の振動を吸収する。オーディオ的には理想的な素材。自由な成形ができる陶器の特質を活かした作品になってる。これはオーディオフェスタで愛知県瀬戸市のスピーカーメーカーCASと毎年同じブースなのでそのご縁だと思う。形状がPareti(パルティ)と類似している。サイズはevo4の方が大きい。CASのスピーカーはmusicaのアンプと非常に相性がよく、冷色系の音だが美しく澄んだ音を出していた cf.
CAS VITAL。メタルコーンのユニット採用。2WAY。小音量再生に特化。部屋の両隅にセッティングする方法をとる。部屋で寝ながら生きている人には最高かもしれない。
NHT
SB1
抽象的な成分を感じさせず淡々と描き分けるモノクロトーン。低域は太めで高域に行くほど細く尖がっている。円錐のバランス。
Olasonic
TW-S7opt
PCオーディオ。オーディオメーカーを退職した技術者集団のメーカーらしくフラットな音質で純度が高くクラシックがそこそこいける。TW-S5がUSB接続で便利。
ONKYO
D-307F
輪郭は太いけれど刺激感が丸く抑えられている。AV路線の典型的サウンド。明るいが物足りない。ONKYOの味わいが感じられず、その正反対に含蓄成分がなく定位のはっきりとした、まさにコストパフォーマンスの高いサウンドになっていた。表現という次元でレンジが狭いからか僕の研究不足からか、最近のONKYOとPIONEERとDENONのSPの違いがわからなくなってきた。どれもいっしょに聞こえる。
ONKYO
D-507F
ONKYO
D-TK10
木曽アコースティックのHB-1とよく似ている。もちろんONKYOの方が先。このスピーカーからヒントを得て、あの名器が生まれた。D-TK10は量感にちょっと物足りなさはあるけど声とかすごく伸びる。おなかの中から出てくるのを感じられる。楽器型の造形が絶妙に効いていて音がぽっと浮く。
ONKYO
D-77FXⅡ
DIATONEのDS-800Zのライバル機。今となっては昔のスピーカーだが、当時のスピーカーには個性があった。ダイアは素粒子、オンキョーは高分子。D-77FXⅡはすごく耳あたりがよかった。曖昧な優しさに包み込まれる。特にヴォーカルがよかった(D-77FXⅡはでかいけどセンタースピーカーに使いたいとか思ってた)。2WAY+スコーカーという構成でクロスオーバーは2000Hz。
ONKYO
D-66RX
このモデルからハードドーム型のツイーターになった。アルミマグネシウム合金製。ミッドとウーファーは海鞘を使われたバイオセルロース振動板で粘り気のある音は健在。構成はD-77FX2と同じで、D-66RXは普通の3WAYだけどD-77RXは2WAY+ミッドレンジ。シンプルなネットワーク系になる。ツイーターと27cmウーファーに、16cmのスコーカーがVerticalに作動する。こういうのは大きなウーファーでないとできないそうだ。やはり中域が濃密で、FXⅡのヴォーカルは特に色気があり、鼻づまりするほどとろけているが(というと汚いが)、RXはFXⅡほどのヴォーカルではないものの全面的に少し明るさが出ていて、両エンドは自然に伸びやかになっている。クラシックがいける。RXはD-77シリーズの中で一番すき。Hi-Fiではなく音に個性があるので万民受けの音ではないが、FXⅡよりグルコサミンに満ちていてMRXより暗いけど濃厚なオンキョートーンがある。平均的なトールボーイよりも音像が大きい。ニアフィールドが特によい。優しさに包み込まれる。D-77シリーズはエッジを修復してでも使う価値があるからぜひ修復してね。ボロボロでも普通に鳴るけど。特にセーム革にすると音像は惚けるけど音色が良い。
ONKYO
D-77RX
ONKYO
D-77FRX
D-77RXの次のモデル。1996年発売。ツイーター+ウーファーの2WAYにスコーカーを加えた従来の構成ではなく、この機種から通常の3wayになった。クロスオーバーが700Hzと3000Hz。このサイズの3WAYは容積が大きく低域が多くの帯域をカバーするのでスコーカーとツイーターの挙動が楽になる。D-77番の粘り気のあるグルコサミン系の音はニアフィールドで使っても心地よい。その細胞の結合が拡散しない。3WAYなので頭の位置で音調が変化するが個人的にはそれぞれの音がよいと思える。同軸型じゃないとニアフィールドに向かないなんて事はないよ。
ONKYO
D-77MRX
RXはFRXになりMRXに至る。2011年現在の現行機種。今時にしてはでかいので買う人いなさそうだが名機と思う。D-77シリーズは吸音材が少ないらしくD-77MRXもほわーんとしている。太く厚い低音や余裕のある中域が魅力的。2WAYD-202AXに3WAYの余裕をもたせたという感じだ。3WAYの音の厚みを持たせた2WAYよりも遙かにいい。また、2WAY+ミッドレンジという構成ではなくクロスオーバーは2箇所になったが、各音像の音の幅が広い一種曖昧な鳴り方も残されてる。リアリティーがなければ抽象性はただのわかってなさ・誤魔化しになるが、MRXのパースペクティブに浮遊する抽象成分は互いに数学的均衡を保っている。シルクOMFダイヤフラムというオーディオ的固有共振の少ない素材によって、またMDCTの磁気回路によって、偶然にもバランスを欠かずに済んでいる感がある。そして今時にしては珍しいことに湿度がある。ONKYO特有の濁りが、コクになって感じられる。vernal abstractとも言える悩み多くも味わい深い季節の音がする。
ONKYO
D-412EX
D-77MRXとの比較。デジタルプリメインアンプのA-5VLで鳴らすと、D-77MRXは魅力的には鳴ってなかった。低音域もずどーんと降りてきてはいるけどリニアすぎるきらいがあるし単純な迫力でしかない。D-77MRXはデジタルで鳴らせばわりとリアルな音は出るようだけど特有のアナログ感が伴わないのが寂しい。デジタルアンプならこのD-412EXのほうが好印象だった。A-5VLに合ってた。これは新生オンキヨーサウンドなのか、たんぽぽのような浮遊感がある。音色にはシルク感がある。マランツPM8100 +BOSE 125のような単結晶な音像とはまたひと味違った柔軟な対応力とヒューミッド感がある。口経が小さい分 苦手な部分はカッティングされている。2WAYの良さがふんだんに生かされてばらつきなく纏まっている。
ONKYO
Scepter 2002
48.5kgの黒いスピーカー。ホーン型のツイーターを載せたトールボーイで独特の外観。2WAYでまとまりのある音で量感もあってとてもふくよか。低音の輪郭のよさが小気味いいです。遠くから聴いても良い音出してた。
Paradigm
PERSONA B

右下のアンプはFundamentalのMA-10V。ガレージメーカーのSSGP受賞作。その音と相まって素直で異次元の開放感。動画
スピーカーは純度99.9%を誇るTruextentピュアベリリウム振動板をミッドレンジにまで採用したパラダイムのペルソナシリーズのPERSONA B。ペルソナ=心理学の用語で本当の姿。人格とはなにか・・・人間は社会では仮面をかぶって人格を演じている。それに対比する本当の人格という意味でペルソナという用語が生まれた(と思ったけど違ってたらすみません)。ティアドロップ型の外観。共振をしない目的の圧縮合板のボディで、叩くとコツコツという。全部ベリリウムでできたそのサウンドは燦然としている。爽やかなソーダの海の中にいるみたい。φ18cmのベリリウムのミッドレンジは世界最大。Paradigmはカナダのスピーカーブランドで日本ではまだ知られていないけど、本国ではメジャーで歴史のあるメーカーのようだ。方針転換で海外にも売り出すことになった。動画:
Paradigm
PERSONA 7F
フロアスタンド型。3WAY4ユニット。ウーファーはアルミコーン。PERSONAシリーズやPremierシリーズに共通のアイデンティティである音響レンズ(ツイーターとミッドレンジについてる丸い蓋;サランネットがわりのやつ)は外せないとのこと。それを込みで設計されている。その音響レンズは音を拡散する?ようにコンピューターで解析された図柄みたい。音響レンズを外したくなるのはオーディオマニアの悪い癖だ。…ちくしょー外したい ((゚Ω゚))グギギギ。でもDIATONEでもALBEDOでも言われていたけど音は回折効果で壁面などにへばりつくみたいだ。そう思えば我慢できるでしょ?Youtube
PARC Audio
DCU-F121W
一般的にはフルレンジ・ユニットの高域は濁ってたり耳にきつかったりするので、クロスオーバーを設けてツイーターを加えるのだけど、Parcaudioのこのユニットは高域が澄んでいるのでせっかくなのでフルレンジで使った。ジャンル的にはアコギとか室内楽が、とても澄んでいて良い。管弦楽は無難、ヴォーカルはなんの変哲もない。ゲームサウンドは場合によっては最高。あと小音量再生がすごい(強い音は削ぎ落とされてのっぺりと、弱い音はアンプから損なわれず出てくる具合)。リンク参照。
Pastoral Symphony
AP-5001
Micropure Sound Healing Technology 方式というもの。これはたった10cmのフルレンジコーンだけど伸びやかで、頭打ちが少ない。アルミコーンかと思ったけどメタリック塗装のようだ。音は狙ったところがなくあくまで価格とサイズの限界を求めるかのようにナチュラル。
Pastoral Symphony
APM-1
小型のわりに低域が強力、そして無理がない。存在感のある音。日本製だがわりと洋物な鳴り方をした。弾力があってホット。ジャズもヴォーカルがアピールするが、クラシックもよい。ソナスのConcertoよりも厚みとエネルギーがあった。ピュアオーディオピュアオーディオしてる音。使用したアンプはCREEKの5350SE。キャビネットに手に触れるとやけに振動が伝わる。チープにも感じたけれど特殊樹脂コーティング針葉樹系MDF材というすごそうなもの。僅かな頭打ちはあるが決して苦しくない。この躍動感溢れるサウンドはキャビネットの節度ある強度からくるところもある。横長だし背は低いし他のものとセンスが違うのでなんか好感が持てる。
Pastoral Symphony
CZ-101
このモデルは猛獣系のAPM-1と違い、森林のような音。箱が活き活きとしていてユニットは伸び伸びとしている。高域は地平から乖離せず低域は余分な増加なく鳴っている。ヴァイオリンの調べは懐かしい木々の精霊がどこ行ってたの?と語りかけてきた田舎での出来事で、低域は山犬の夜の遠吠えを思わせる。
PATHOS
e-motion grand
このスピーカーは働いているというよりは酒を呑んでいる。これほどあでやかな音のスピーカーをほかに見たことがない。あっけらかんとした明るさというより酩酊感に似たものがある。なんでここまで果物が甘そうなんだ。そこまでは楽音は艶めかしくないだろうと突っ込みいれたくなるほど。昔のソナスはここまで濃いのだろうか。甘いネクタールに音素が呑み込まれている部分あるけど、音階はしっかりとしている。値段だけあって余裕がある。トゥルトゥルしつつも低域たっぷりと出てくる。
原音的に進化した音ではないけれど芸術には相応しい。心から生命的。スタジオの仕事の制作者はレンジや音色がフラットでないと再生機材によりけりバラツキが大きく出るが、作品はどう受け取ろうが受け手の自由。人間には未知の海のその深さから咆哮を沸き立ててうねる大海からみたらその上に揺れる大船はミニチュアのようなものだと歌うように音楽を演奏している。人工の色の濃さではなきにしも、極彩色のあでやかさ。カーリー様。
PIEGA
C2 LTD
C3はC2のトールボーイ型。共に同軸リボン型の高域ユニットを採用している。この高域は後方に伸びる鳴り方をする。奥行きに曖昧な要素がなく透明でストレスフリーである。マゼールらしい流れをスムーズに出す。ゼンハイザーの開放型ヘッドホンHD600をスピーカーで体験しているような感覚。ピエガは名前と存在感が気に入ってる。アルミニウムのラウンドフォルムでハッとするデザインだけど音楽聴くとスピーカーの存在感はない。低域もすーっと馴染む。
PIEGA
C3 LTD
PIEGA
C10
全域に渡ってシームレス。長時間聴いていてまるっきり疲れない。音の色は非常に薄く、輪郭まで見える低域も迫力があるだとか感じない。これは神秘だ。世界が消える。
PIONEER
S-CN301-LR
温かみのある音だけどよどみもない。温かいお湯。SONY SS-HA1と比べると音数は少ないけどS-CM301は陽性な音で機械的なところを感じない。気分が良い。DENON SC-M39と比べると個人的にはPioneerのS-CN301のほうがかなり良いと思った。小型廉価のスピーカーの範疇の音ではなく、気分により出番が出てくるかと。オーケストラはSC-M41のほうが教科書的な音で優れていたかもしれない。でもS-CN301はLINNのようなノイズの濾された音でかつヒューマンな安心感があり、オールマイティに浸っていられるサウンド。2020年の中高生に1台選ぶなら個人的にはこれ。
PIONEER
S-UK3
ネットワーク レス テクノロジーのヨーロピアンスピーカー。S-UK3のウーファーはフルレンジ接続。フルレンジのユニットは高音を出すとその高音が汚くて邪魔なわけだけど、それが振動板自体の帯域コントロールで防がれてる。スピーカー端子からダイレクトに接続されていて、骨格のない分解能のない純粋な音。自作スピーカーみたいな音。1994年のモデルのPioneer S-C5はツイーター側もコンデンサーを挟んだだけというシンプルさ。1996年にはS-07が発売。当時のPioneerにはよだれのたれるモデルがたくさんあったのだな。
PIONEER
S-LH5a
ホーン型の高域は存在感がある。ジンガリのような水気ではなく温暖なトーン。マイルド。B&Wの700シリーズに近い。オーケストラこそ苦手なものの、気の走った要素が感じられず浮き腰にもならず超低域までまとまりよく沈んでゆく。
PIONEER
S-07
ピュアなアンプでかき鳴らすと「ここは海の世界」。潮が引いたら、砂浜の中から魚がびちびちびちびち‥‥。スピーカーから音の流れがflowしてくる。パイオニアらしくリズム・グルーヴ感が汪溢し、「こういう音に仕上げました」というふうに計算されたところの音楽性があり、それが良しも悪しくも日本製品として押し付けがましいところがなく、こーんこーんと狐が鳴いてる心地よさがあるものの、「わかったから」と言いたくなるほどは個性的でもなく、あくまでも普遍性に沿った音の黄熟と成っている。S-07は音色としては淡色で、HARBETHのHL Compact7やVictorのSX-V7ほどは甘く芳しい音ではないけど、そのふくよかさに於いては チューニングの巧みさがたまらんという鳴り方をする。
PIONEER
S-PM2000
冬のこたつのようにやわらかく温かい。しかしそのうえで各パートをちゃんと描写している。デザインもたたずまいやわらかで直に見ると威圧感がなく、これがCOTYのモデルか、という感じだけどキャビネットに触れるとこれもまたやわらかな感触で。さすがサントリーの樽。モニターモニターとはしてないけど忠実でAV再生でも最前線を感じられるような普遍的な描写力。でも音色やわらかく…。このスピーカーは根強い人気がある。5ちゃんねる見てもこれ以外ほしくない人多数。ヤフオクではトールボーイなのに高騰。
PMC
MB2-SE
プロフェッショナル・モニタースピーカーらしく冷めた音。冷静に鳴り分ける感。名古屋国際会議場にてSOULNOTEのSACDプレイヤーS-3のデモにて使われていたけど、SOULNOTEの人はCD再生時のNOS(ノンオーバーサンプリング) モードの音や、ローパスフィルタのON/OFFでどっちが音がいいかとか聴いてほしいらしく、その違いがうまく伝わるスピーカーだったと思う。Youtube:デモの風景
Polk Audio
Reserve R100
安いのに豊かな音がする。オーディオも高いものになれば「製作者の想い」が伝わってくるものの、安いものになるとコストの制約上こことこことこことこことここを妥協せざるを得なかった音になってしまう。でもそれが感じられない。
Polk Audio
Reserve R200
声は濃密で晴れ晴れだけど楽音含めると全体的に地味。地味な子が好きなので個人的には好き。R100(5.5kg)より一回り大きなブックシェルフ(8.7kg)。さらに豊かな音となる。
Q Acoustics
3010i
真横から見るとほぼ正方形。平均的なブックシェルフに見慣れると奥行きがかなりあるように感じる。その分、洞窟音が発生しにくいのか、抑圧感がない奔放な音。低音の再現性に寄与しているとのことだけど、3010iの低音は節度の感じる量感で好ましい。特に最低域は回折しやすいけど、最低域が出されていないので凛とした音になる。ジャンルはポップス向けと思う。明るい愉しい音で遜色を感じない。フルオケはKENWOOD S270等と比較すると音が薄く感じる。
QUAD
Model 11L
音も仕上げも感性に自然に馴染む。評論家の菅野さんがお勧めのスピーカーで、そのとおり、本格派のスピーカーの世界をミクロコスモス的に聴かせてくれる。心地のよいバランス。普通の箱の形で、ユニットとその配置にも特別なところはなく、光沢仕上げも七回塗装による鏡面加工でつややか。そして色も深まりローズウッドのやつなんて何色と表現するのかよくわからないところがよい。音は爽やかだが暖かい。隣り合わせの音素は磁力的に引き合わず自然にしている。エーテル性によく満たされていて中から弦のエッジが節度よく聞こえてくる。優しさ謙虚さに埋没して本当のところが見えてこないスピーカーも多いけれど、正直さを失っていないので聴き応えもある。
QUAD
Model 11L Classic
一言で言うと、摺りたてのわさびのように辛くない。エッセンスがよく薫る。変じてない。初代に比較するとさらにハイフィデリティーでセンシティブな音になっていると思う。それが嫌な感じではなく快楽に結びつく音筋・葉脈性を備えている。同じくケプラーコーンを採用している英国B&Wのスピーカーと似た傾向があり、Auraの鏡面アンプとの相性は抜群。そのアウラがよく浸透する。ツイーターはソフトドーム。QUADはセンシティブな音だけど人肌のぬくもりも感じる。
QUAD
Model 12L
11Lより一回り大きい。解像に頭打ちがなくmarantzのPM-11SA1なんかで鳴らすと神智学的にいい音がする。甘くかろやかで、界面が緻密で、ネクタールの海の中に詩的な調べが奏でられる。SPケーブルでいうとモニターPCの銀コートした品種[PC-10S等] のようなエーテルが乗る。そしてセンシティブな音だと思う。オーディオの不可思議感が引き出される。
QUAD
Model 21L
トールボーイでないと出せない音を出してる。12Lを単純にトールボーイにしただけの形してるけど、なんのためのトールボーイかを考えさせてくれます。低音の共鳴は瞬間的。リニアに下降してくる。タイトな低音に快い感触が伴っていて、石畳の教会音楽のCDを再生すると低音の美しさが突き抜けてる。これがウーファーユニットの数が増えてくると、デメリットもある。ある種の領域に強調感が出たり、それを抑制するための努力を感じられたり。2WAYのトールボーイは、2WAYなりにいい。
QUAD
ESL-988
管球プリのQC-24と管球パワーのQUADⅡ-40で鳴らされていた。すごくよかった。足取りが軽い。フルート吹かれている感じ。エレクトスタティックの鳴らしやすさが心に伝わりイギリスの風がメイプル調の額絵の中にそよそよと吹く。気持ちいい。というか はじめはフランスのSPだと思ってました。ポエジーとか騎士道のおフランセーズ。直截的なことはまず言わない。
QUADRAL
Aurum Altan Ⅷ
リボン型のツイーターとの2ウェイ機。クロスオーバーを2400Hzまで下ろし、かなり広い帯域をリボン型ツイーターに任せることによってウーファーの挙動を楽にしている。低音域が気持ちよく出る。音離れがよい。音色はさすがにクワドラルという軽妙さで、ドイツの音を感じる。SPECなど日本のアンプで鳴らすとドイツ文学が好きな日本人の音になる。それもまたよしだけれどクワドラルはクワドラルのアンプで鳴らすとドイツ語のドイツ文学になる。たまらなくドイツを感じることができる。cf. オーディオフェスタQUADRAL MONTANⅧ
QUADRAL
Chromium Style 65
動画・・・オーディオフェスタ2024のNetwork Japanのデモ。自分がこのブースに入ったときはスピーカーそっちのけで、ほぼほぼゲームとかアニメの紹介になっていた😁。動画は、とあるゲームの冒頭の部分だけど、このよくある音楽にブレードを地面に押し付けた映像が加わると云々。なのである。動画
REVEL AUDIO
ULTIMA STUDIO
中域のユニットはJBLのTi6Kと同じもの。そのサランネットはマグネットで装着される。開発者はせっかくこんなに綺麗な仕上げになっているので、マグネット用の穴を設けたくなかったらしい。そこまでこだわった。スポーツカーのようなスピーカー。音もイケイケで軽快に走る現代音。ストレスフリーに聴ける。2000年のオーディオフェスタで聴いた。
REVEL AUDIO
PERFORMA Be F226Be
しばらくRevelの名前は聞いてなかったけど、2017年ごろ参入。Revel AudioのULTIMAはショップで聴いても透徹とした音のイメージだった。でもこのベリリウム振動板を採用したPERFORMA Beシリーズは、思っていたより未来的じゃなかった。2020年、名古屋国際会議場のハーマンインターナショナルのデモで聴いてきた。ベリリウム振動板というとParadime PERSONAもそうだし(それはウーファーもベリリウム・・・)FOCALのElectraやYAMAHAもだけど、一言で言うと理想的な振動板らしいさわやかな音。だけど各々でもちろん異なる。Revel AudioはMark Levinsonのアンプを活かすために設計している?らしく、プリメインのNo5805でドライブされたRevelの新しいスピーカーはしっとりしているし包まれる感触があった。肉感的とまではいかないけどほどよい弾力性。シルクタッチ。現在発売されているトールボーイ(F228Be)の上位と下位にトールボーイが登場するけど(F328BeとF226Be)、同一サイズのユニットを採用するなどコスト面でのメリットをとったようだ。上位モデルはハイエンドのNo52+No536で鳴らされていた。下位モデルはプリメインのNo5805で鳴らされていた。その印象を主観的に言ってしまうと…下位モデルF226Beが一番よかった。純度が保たれていて優しい音で眠れるZzzz...{ソースが同一じゃなかったので、ソースが原因の可能性もある(たぶん同じ曲だと客が飽きるため)。デモではネットワーク対応SACDプレーヤーNo.5101にタブレットから音源をとっていた。「音量」も重要で、超弩級のシステムのデモのときは、若干 音が大きい、、、と言いたくなることが多い。微小音が損なわれるオーディオは音量を大きくしたほうが有利で良い音と知覚しやすいので、つい音量を大きくしがちになる。自分も裏方でYAMAHAのミキサーを使って音響担当をすることがあるけど、席に行けないから想像でやるしかない。自分家の寝床だったらどの音量が適切かがわかってるんだけどね。なので我々お客様は「それが一番いい音の状態なんだろうなぁ」なんて信用しないほうがいい}。cf. Harmanのデモの風景
REVEL AUDIO
PERFORMA Be F328Be
F226BeとF228Beはバスレフがフロントについてるけど、F328Beはリアバスレフになっている。それにより低域がタイトな印象になった。F226BeとF228Beはふんわかしたふいんきだったけど、F328Beは頭がぼけていない人にむいていそうな(いや反対かな 家の中では)リニアに沈む低音。壁面との兼ね合いもあるけれど。PERFORMA Beは上位モデルほどまじめでTight。下位モデルほど気楽な音楽性。人間の兄弟みたいだな。cf. デモの風景
ROTEL DOMUS
Model175
スペインのスピーカー。ドーマスは家という意味。きこりの家のような優しい音する70年代のスピーカーだけど、そこにはどこか不思議なところがあって、音の広がりはDSPをかけていないのに3Dに立体化するのだった。こんな現象はあるのか知らないけど、後ろからも音に包まれるし、ヴォーカルはステレオグラムで立体的に聞こえてくる。たしかに接続も間違えてない。疑うならプルフリッヒ効果。設計者がわざとこう見えるように位相をずらしているのかもしれない。でもわざとと簡単に言うが、どのような理論に基づいて音に応用しているのだ?これはこれで自然な音ですよ?創った人は音の魔術師だ。その背後には魔術師がいる。
RosenKranz
Z-1
ローカルメールオーダーに置いてあったもの。メーカーはローゼンクランツでいいのかな、裏にその文字のシールがあった。こじんまりとした六角形三方向のスピーカーで、間接音によってふくよかな音になっている。こうすればホールの音響感は簡単に出るもんなんだ。KENWOODのROXYに付いてたOMNIとかって合理的なんだな。工場出荷品はZ-1EE(エル・コンドル・パサ)といい、カイザーモデルはZ-1K。オリジナルのほうは骨格がありカイザー手作りモデルのほうはゆるやかだった。共になんかまろにゃかなトーン。
SOLID MONITOR
ROCK SOLID SOUNDS
PC用にほどよいスピーカー。2WAYで足ついてて防滴仕様で。発売当時たしかマランツが取り扱っていて冊子に掲載されていた。1993年頃の製品だけど黒に白に意外によく見かける。イタリアン料理の店でも見たしハードオフでも見る。B&Wに関係のある会社だったかな。厚みがあってモニター的な音がする。こもると思いきや意外と明瞭な音で、デジタルアンプのリニアリティにも追随してくる。撥水性の音だけど甘美な音も出る。お寺の文化祭ではTEACのa-1というCD/TAPE/TUNER AMPで大音量で鳴らされていたのを見て「え…このスピーカー?」と思った。高域はあまり出てなかったけど古き良き時代の音がした。てかそのa-1というデッキに感動した。古くて表面の樹脂が溶けかかってたけど。
SOLILOQUY
SAT5 satellite
Soliloquyはお腹の底が落ち着く音。空気がふんわりするタイプの音ではなく、音自体を実らせている。空気感こそないが骨格がある。モニター系ドンシャリにはならず。5.0Monitorは立体的で、グランドピアノを鳴らせば左右に鍵盤が拡がり、チェロを鳴らせば上下に弦が立ち上がる。クラシックが定位する。ホールトーンはいまいちだと思うがオーディオの深奥を抉っており、立体的造形の実在はいかにも真実めいてはいない。廉価のSAT5は軽いからか少し明るい響きになるが、基音が倍音に乗って飛んでいかずに鳴る。スペンドールマジック、タンノイの哲学、オルトフォンの魅惑、往年のJBLサウンド、すべて芸術的な音楽性であるが、低価格帯のものになるとどれもいまいち実体の薄いものを感じてしまう。ソリロクイは別段ソリロクイ芸術が濃厚なわけではない。ソリロクイは芸術というより宗教や哲学に近い。ローテル側にスピーカーの再現のあり方を教わって要求され、それを理解することのできる素直さや音感があったからこのような音が完成したとのこと。宿っている。ソリロクイのスピーカーは音のあり方を追求して出来たもの。楽器性とか解像能力ではなくユニットの前に実体を実らせ、本来のあり方で鳴っているというもの。求めるべくものは天国の音ではなく、人間はまだ生きている訳で、肢体が揺らぐことのないMacht。存在のあるべく姿が見出せる気分である。
SOLILOQUY
5.0 Monitor
SOLILOQUY
6.2 tower
スピーカーとして個性がなくて心底落ち着いている音だけどクセは強い。内部定在波の周波数の低いトールボーイは重々しく、後ろに広がる。ROTELのパワーアンプRB-1090なら鳴らせるけど頑固で慣らしにくいスピーカーである。RB-1080でもボワつく。やや平面的ではっきりと歌うタイプで、クラシックよりジャズのほうが向いているだろうか。6.2towerはインピーダンスの高さが異例でこれは12Ω。理念を遂げた成功作のほかに目標に達した完成品があるのか、音に結実していない。通常は5.0がいいかと思う。
Sonus Faber
Concertino
イタリアの名門スピーカーブランド。芸術的な2WAYを作り、先進系にもカリスマ性が高い。革皮でまとわれたコンチェルティーノはパッと見数十万しそうな仕上がり。体積(capacity)とパフォーマンスの比率としてのC/Pも優れていて、小型なりの鳴りのよさや定位感がある。
Sonus Faber
Concertino HOME
B&W等のクラシックは心地よく「鳴らされている」が、こちらは音素を描き分ける交響曲。弓で弾かれた弦を、抉っていける。ポップスやジャズは軽くてやや薄いかな。明るいけど全体的になにか空元気。めんどいものは見ない、という鳴り方をする。
Sonus Faber
Concertino Domus
クラシックは空気感とか全体的な感じではなく、楽音を深いところまでえぐってる溌剌とした印象。弦の振動の深い部分まで敷衍している感覚がする。オケでも小編成のように具体的に聞こえる。HOMEより格段にジューシーな訴えが増した。けれどやはりポップスはあまり深くなくて皮膜的な印象。ジャズはこざっぱりと綺麗なジャズになる。
Sonus Faber
Venere 1.5
venere=ヴィーナス(伊)。ハイエンド機のような愉悦はないものの楽しめる音を出している。シャープな音像。その名前のとおりデザインも美しい。
Sonus Faber
Minima
昔のソナスのほうがソナストーンとしては濃厚だったみたいだ。ファンが多いためMinima Vintageとして再登場した。
Sonus Faber
Electa Amator III
ノア / アークジョイアのブースにて:ElectaAmator3.mp4
Sonus Faber
Cremona Auditor
faber=巧みにモノを作るという意味。ベルクソンの「ホモ・ファベール」に通底して、ソナスファベールはスピーカーというより工芸品になってる。音もファベーる。機械的には先進的な技術を積極的に取り入れてるからか、クレモナはわりと明晰なタッチで、彩色は淡白な傾向にはなる。指向性は広く、弦楽はスムーズに伸びる。贅肉やヴェールが抜けている。が、イタリアの感性で気韻生動を活かされトレランす。Cremona AuditorはCremonaより明るく美音でZingaliのようにあっけらかんとしてる。
Sonus Faber
Cremona
楽音はハイレゾリューションに分離したままリュート型のフォルムからカラリと放射される。オーケストラでも各々のパートをその形状のまま手に触れることができる。音離れはよい。音の素性は陰性な傾向。DP-75VC-275VP-370というFull Accuphaseで鳴らされていたときには少し苦痛だった。同じ高級アンプでも融解するJEFF ROWLANDのCONCENTRAⅡ等で鳴らされたCremonaはあたたかくハーモニックだった。PLAYERはLUXMANのDU-10だった。Cremonaの彩色は淡く、現代的に分析的になっているので、ほどよい空気感が必要と思う。GamutのM250で鳴らされたクレモナは陰性な鳴り口だったけどこれも悪くなかった。溶け合っていたので。
Sonus Faber
Stradivari Homage
オーディオならオーディオなりの音楽の印象があって、楽音の音色については機械的か肉肌的か、それは印象の違いであってどちらがいいというわけではないけど、ソナスファベールのStradivari Homageなどは非常に繊細ながら弦らしい旋律のみでなく弦に付帯する音まで醸されていて擦弦楽器らしいアコースティックの音楽の印象。声のホルマントもよく出る。芸術の一回性やアウラまでは機械では満たせないけど、ホールへ行って生の演奏で聴くと、聴けなかった現代音楽が聴けたりするけど、このスピーカーだとそれが可能。それだけじゃなく自然な音ながらも オーディオとしてなんか心を惹くものがある。
Sonus Faber
Lilium
定価8800000円。トールボーイ。カタログ見ると中身まで美しく仕上げられてる。オーディオフェスタでAccuphaseの最新のアンプA-48かP-7300あたりで芳醇に鳴らされていた。管弦楽も中森明菜も魅惑的な音。LUXMANのブースでもどこのブースでも同じく果実のような芳醇さを放ってる。これでも機械の音だから不思議なんだが、欠点をあげるなら低音かな。JBL38cmのようにズビズビの低音は出てこない。低音方面は特にキャビネット内部にて背圧の悪影響が出るから、そこを欲張るとLiliumの凛とした音のしらべが損なわれる。Liliumは音量を上げると低音方面だけは頑張ってるなぁという印象だけどそれでも中域を濁さないから素晴らしい。
SONY
SS-HA1
アルミボディ。バッフルは二重構造(ツイーターとウーファーで隔絶)で、箱鳴りがない、お互いに共振が干渉しない。音色が付きにくい。SONYとヤマハはニュートラルな音という書き込みが多い。SS-HA1は淡々としてる。すごい淡麗辛口。そのかわり解像度はこのサイズのスピーカーのなかでは高い。重さを考えるとすごい(約4.8kg)。KENWOOD S-270より軽いから、重さパフォーマンスは最高値。我が家は、市役所の耐震調査で「二階に荷物を置きすぎですね」と指摘を受けてそのままなので、重さパフォーマンス(S/W比)の高さは重要。二階で使ってるからね。アルミは金属の中では比重が軽いのだ。金属ボディだから明瞭に分離して飛び出てくる音が多いかと思いきやそういう傾向ではない。ユニソニックやヤマハの方が飛び出る。外観上、ピエガの替わりになるかと思ったけどむこうはメタルコーンなので全く音が違った。低音はリッチではないけど弾む、中域はあっさりだけど表面的ではない。クラブミュージックの解放感◎、管弦楽は余韻や音色を考慮しなければ○、設計者によるとセリフやヴォーカルは良さそう。だが自分には薄く聞こえる(パルプフルレンジと比べて)。SS-HA1は硬さのない音で素直で、機材の特徴がそのままに出てくる。AVアンプだと乾燥したものが見えてくる。金属の塊が空気に拡散するような高域になる。天板にツイーターが搭載されているから設置する高さにより音はがらりと変わる。天板のツイーターが見える位置だとまろやか。見えない位置だとダイレクト感があるが少し痩せる。上下方面の指向性の広さがありがたい。子供と大人で同じソファーに座っていても、各々いい音で聞ける。
SONY
SS-NA5ES
ESシリーズ。トールボーイのSS-NA2ES(38万)と2WAYのSS-NA5ES(26万) ともにステレオサウンドのSSGPを受賞している。その記事が良かった。デカルトの『方法序説』(第二部)みたいに造られてる。トールボーイのSS-NA2ESとの差額が十二万円なのでSS-NA2ESのほうがお買い得感があるけどSS-NA5ESほうが良いところも沢山見られた。設計者はNA2ESの小型版を造ろうとしたわけではない、最高のブックシェルフ型のスピーカーを造ろうとしてるというSSGPの談話にも頷けた。スピーカーの存在を感じさせない。階調性も滑らか。ソニーの体質の良さについても触れられていて、売れるものを造れではなく良いものを造れといった(大企業なのでいろいろな制約はあるものの)大企業内にあるガレージ工房のような環境的恩恵を受けているらしい。これぞ現代のオーディオかという空気感がありその分量はトールボーイと変わらない。その空気感の肌触りとか音色もいいし。回折効果の良さが活かされてるのか全帯域が馴染んでいる。低域はトールボーイのほうが豊かだけどサブウーファーのSA-NA9ESを付け足して2.1チャンネルにしてもいいぐらい。
SONY
SS-GR1
名古屋の千種駅前の船橋オーディオセンターの地下室に置いてある。10年ぶりに行ってみた。まだお店があってその当時のままだった。プリ部だけSONY TA-T88?からDENONになっていた。あの日と変わらずいい音だった。ヘッドホンでいうと、MGR-Z7M2の分解能でWH-1000XM3の柔らかい音色。パワーアンプのTA-N330ESもだけど、店員さんによると「作られていない音で出る」との事。フルオーケストラが得意なスピーカー。ふわっとしているし、分離している。アコースティックが凹凸なく自然。そのかわりエレクトリックはやや張合いがある。その張り合ってる部分が見える。でもいい音だけどね。個人遍歴的にはTADのRevolution Oneか、SONYのSS-GR1が世界最高のスピーカー。ずっとあの店があってSS-GR1が地下室に置いてあったらいいな。店内はSONYの製品がメインに置いてある。雰囲気は80年代90年代。近郊のオーディオファンは一度行ってみてほしい。
spendor
SP3/1P
spendorのクラシックシリーズ。英国の伝統を重んじるspendorは媚なく熟成したサウンドで、管球アンプの五感に馴染む音に似合う。発売してから年数が経つ。Seシリーズに比べるとやや高域がきつく古色な音を出すこともある。耳障りな箇所はトライオードの300Bを使った管球アンプでも同じだった。でも管球ならばファルセットの帯域や低音の風圧など通常なら苦しくなるだろうところも拒絶感なく馴染んだ。SHUREのM44の針を装備したDENONのDP-1300MではLUXMANのCDPよりも更にわたあめが喉もとで溶ける。SP100は大きくて重い。SP2/3のほうが鳴りっぷりは軽い。いずれも往年のブリティッシュサウンド。ビートルズがいいのは当たり前か。アナログ再生同様spendorはコントラストやパースペクティブを現実的に描けるので、バックコーラスは奥に居つつもそこでちゃんと歌っていた。
spendor
SP2/3
spendor
SP100
spendor
S3/5R
S3/5はもう少し密閉型くさかった。新型のS3/5Rは能率はそのままだけど別の物。音楽を鳴らすモニターというコンセプトが共通なのかすごいやわらかかった。ひなまつりの歌が似合ふ。
spendor
S3/5se
ユニット供給の途絶えた名機LS3/5Aの現代版。といっても音圧が低いこと以外はほぼ共通してない。音楽再生という理念が共通しているのかな。このスピーカーは小型だからか生々しく明瞭なスペンドールマジックが味わえる。管球アンプでは遠近感まで素朴に出る。ジャズヴォーカルの振幅の大きなトレモロにシンクロして音像は前後に小刻みに行き来を繰り返すかのよう。リアルさが手に取れるというより目にインプリントされる心地がする。
「最高級の天然材を使用し、手作りに徹したスペンドールは、共振や新納変化を防ぐためだけに作られたものではありません。それは変わる事のない設計思想をカタチにしたものであり、伝統的最高傑作の証でもあるのです。」 360°木目が統一されている。また、天然材は英国の土に育てられたもの。直に触れると、生粋のクラフトマンシップがなおも息づいていることを感じることができる。何の変哲もないデザインだが、ペチペチ叩いたときの快い感触、入力端子のボード取り付け部の細やかな配慮など、感性がゆきわたっている。箱の響きもまた快い。スペンドールの響きは試聴会の空間から壁に音叉し、英国の伝統はその音線に反応し婉曲的に肌に伝わってくる。
spendor
S3e
Seシリーズはクラシックシリーズより平滑になっている。S3eは小型だが作りがしっかりとしており、ヴォーカルはハスキーに透き通っていつつも生々しい。高音部の率直さがナイーブ。アンプはサンバレーとかの気持ちいい音を出すものを選びたい。
spendor
S5e
S5eは2.5ウェイという珍しい構成のシステム。これは低中音用にウーファーとミッドウーファーの2種類のドライバーユニットにケプラーコンポジットコーンをダブルサスペンションで支えてスピード感ある低域の再生を可能にしたもの。低域ユニットは低&中域ユニットとVerticalに動く。もともとS3eは不快感や無理のない低域ではあったけどS5eは余裕を感じる。
spendor
SP100/R2
SP100/R2は発売当初よりTriが長いことデモに使っている。Triの管球アンプの情報量を十分に引き出すことができる。Classic SP-R2シリーズの音は優しくて溶ける。山の上でかすみが漂ってる。HARBETHに比べても優しい音だが分解能は充分にある。飛び出す楽音がなく全体が馴染んでいる。SP100の厳格な音から15年ぐらい経つけど、その間に若返っていたようだ。ちなみにスペンドールの型番は紛らわしい。SP200(2016年)はSP100/R2と同世代。SP200/R2という型番はなかった。
S100=1989年
SP100=1994年
SP100R=2007年
SP100R2=2009年
Classic 100=2017年
Classic 100Ti=2022年
spendor
Classic 200

トライオードの御用達。Classicシリーズ(Classic200=2017年発売)は自分が使っていたSP100(1994年)の頃よりだいぶと音色がなめらかで聞きやすくなってきた。Classic100やClassic1/2も音色は共通。昔の渋い音は聴けないけど至福。同じ英国のHARBETHよりはモニタライクに思えるけど、やはりゆるい音なので購入後に失敗した気分になっている人のレビューを見かけた。音色で選ぶと良いと思います。もしあれなら処分する前にELSOUNDのELMUSE7ELMUSE20かEPWS-6MKⅡs(Volume & Selector無しは-5000円)で鳴らしてみてください。ELMUSEは貸出機があったはず。写真のClassic200はボックスの容量が大きいのでこのダブルウーファーの重低音でも背圧の悪影響が少なくて澄んでいる。スペンドールは昔から奥行きが長い。この低域の分解能で不足がある場合、アンプを大型機から小出力機に替えてみてほしいです。音色が分解能以上に良くなれば、分解能なんて見なくなる。
spendor
Classic 100Ti
2022年にClassic 100Ti / Classic 200Tiにモデルチェンジした。従来の豊潤な音を引き継ぎながら、フロントバッフルにチタンのプレートを組み合わせ、キャビネットの不要振動をより効果的に低減されたとのこと。そのようなユーザーの声に耳を傾けてくれたのだろうか。[動画] 弾むような低音が聴けます。
TAD
TAD-R1
これだけ大きいと音像まで大きい。面のみでなく肉厚があるし、フロントバッフルの体重が前後に絶妙に分散されているからか屈託がなく馴染みやすい音だし、軟質な音なのに音離れが良くて未来が見えてくる。このクラスになると失敗したくないからTADはTADで揃えた方が良いと余計な気を遣いたくなる。2007年にAccuphaseのP-7100でこのスピーカーが鳴らされていた時は、TADのシステムで鳴らされている時のように軟質な音ではなく、晴れ晴れともしていなかった。2012年にTADのシステムで鳴らされているReference Oneを聴いて、このスピーカーはこんな音が出るんだと知った。DENON+DALIのように合っている。発売から6年間も使われていたわけだからエージングの効果もあるだろうけど、相性問題ほどではないと思う。きっとReference Oneがどのアンプでも理想通りに鳴らないからTAD自ら作ったのだろう。
TAD
TAD-R1MK2
蒸着法で加工されたベリリウム振動板の中高域も滑らかだが、低域のセンシティヴなことこのうえない。全面的にセンシティブ。応答レスポンスの良さはEvolution Oneの方が上だと思うけどこのサイズでこのナイーヴさは世界一じゃないかと思う。それでいて艶やかで。JBLでもこの音は出せない。TAD-D600+TAD-C600+TAD-M600+TAD-R1MK2の音は、DENONで鳴らされたEPICONの音にプラスαがある感じ。音色は環境がきれいな森の果実のようにジューシーだし、EPICONのような音離れの良さがあるのに軟質でナイーヴな厚みに包まれる。まるで風の谷のナウシカの王蟲の漿に包まれるかのように。「厚み」と「速度」は両立しようとすると、乗算で難易度があがるが、それが高い次元で結びついてる。自分は日本人の聴覚を持つからか、JBL DD67000を超えているんじゃないかと思ってる。フランコセルブリンが教会音楽なら、TADは秋の野原の音‥松虫とかすず虫とかコオロギの鳴き声‥を清澄に再現できると思う。ただし一台150kg。心中する覚語は必要。
TANNOY
Mercury MX2-M
僕はM2を使っていたけど、MX2でも甘くエロティックなトーンは健在。国産AVのようにファイト満々で暑苦しくない、上質なぬくもり。音が薄いのがもどかしい。
TANNOY
Revolution R1
毛布のように優しい。Mercuryの官能は控えめに、自然に伸ばした。
TANNOY
Sensys DC2
HiFiに背伸びした。ヴェールはかなり穿けており必要にして充分な解像度があるけれどのっぺりとしていて平坦で奥行きは浅かった。表面的な色彩は明瞭だが、抽象的な事柄になるとバランスを欠く傾向。
TANNOY
Definition DC10T
3ウェイ・2スピーカー・バスレフのトールボーイ。TD-700 / TD-500の現代版か、リアリティに富んでいる。スピーカー正面の表面積が広いためかJBL的な実在性がある。低域は量があり質的にはJBLよりしっとりした丸い印象を受ける。ターンベリーHEのような奥ゆかしく曖昧で味のある音ではないが解像的にはクラシック再生もストレスない。人生でいうと30代ぐらいの若い音をしている。
TANNOY
Sandringham
はっきりとした生命感のある弦の響きが味わえる。びちんという低域の弦のはじき、音のfigureが目の前に浮かぶ。路線が違うのか、抽象性は捨象されて現代的に纏め上げられている。
TANNOY
Stirling TW
- - 吸い物やみそしるなど放っておくと花の模様になってゆく。花の波形をした音は自然で美しい。- - まさに味噌汁の波紋のデュアルコンセントリック。花びらというほど色鮮やかではないけど自然界の形にユーフォニー広がっている。Stirlingは現実的な大きさで日本で一番人気があると言われてる。入荷してもすぐに売れるようだ。Prestigeの入門モデルだけど充分にタンノイが味わえる。エッジはゴム製でアッテネーターはビス方式で長期に渡った使用を想定されている。重量は22KGと軽いものの、でかいし幅があるのでこのメンテナンスフリーな設計はありがたい。
TANNOY
Stirling HE
外装が生の木材で、漆喰はさらさらとしている。艶を出すためにワックスが用意されている。まさに家具である。プレステージシリーズの入門モデルであるがStirlingも巨大だ。どんなふくよかな音が出るのだろう、これはイメージ通りであるけど、意外とコントラストが大きい。アコースティックの元素はくっきりとまたたき、主成分の楽音は現実味を帯びているが、一方で混合物は混沌とする傾向にある。しかしそのカオスにはすぐさまには理解することの不可能な魅力がある。ねずみは頭が小さくレスポンスがよい。ニューロンの距離が近く明敏で、選択肢が一貫しているから明快なのだ。楽器を弾けば迷いがなく、言葉は流暢。心臓もトトトトトトと打ってる。ただ、同じような動きしかしない。カオスとはなにか、「混沌」という辞書的な意味までしかなかなか理解することはできないであろう鳴り方になる。カオスの雄大さは通常サイズのスピーカーでは表現できるものではない。
TANNOY
Stirling III LZ
Special Edition

[動画]。いい感じのナイーヴ感。Grandioso M1xで鳴らされている。
TANNOY
Turnberry HE
内容積100㍑というスピーカー。EYRIS3でも29㍑である。言葉が達者になろうが実質が伴わなければだめだとでも言いたいかのよう。潤色のないトーンで枯淡の描写を見せる。ハーモニーに気品があり無駄な余韻がない。無の部分では無を感じさせる。タンノイは甘いマーキュリーから始まりプレステージの厳然なサウンドで終わる。
TANNOY
Edinburgh
内容積200㍑。Turnberryの倍。重量は44kg。Stirlingの倍。初代EdinburghからEdinburgh/HEまで体積と容量は一定を保ってる。音は昔のPrestigeにも良かった部分はある。厳格さはない。LUXMANのCL35+MQ60で鳴らされてたこのスピーカーは気持ちが良かったなー。音のユーフォニーを全身で浴びて体が歓ぶ。B&WのPM1の方が細かい音を出すし音像隆起するけどPM1は耳までピンポイントで来てる。PM1も心歓ぶほど気持ちいい音なのだけど体が歓ぶまではいかない。Edinburghを若い子が聴けばあたらしい世界が拓けて気韻生動するだろう。
TANNOY
Westminster ROYAL HE
パトスに佇むJBLのS9800より英国紳士のように冷静で、超緻密な微粒子の集合によって厚みと滑らかさのあるB&WのNautilus802より高域を意欲的に描き分ける感覚が高くて、崇高な感じがする。それぞれの出方はあるけれど、これらのスピーカーは芸術に要約や抜粋は無縁だと言うがごとくに、全能極まりなく音が放射される。
TANNOY
ST-200, ST-100
24K蒸着チタンドームのSTW。オーディオフェスタでスターリングの上に乗っけられていた。これで超高域を加えると、なにやら高域は甘くしっとりとし、低音が整うのが不思議だった。なぜ低域?…倍音も、基音を中心に波紋が分散したもので、物理的な兼ね合いで高域に伸びる。自然界の音はバランスの上にたって構成されているので、高域が数学的に伸びれば相対して基の低域も整って聞こえるんだろうか。ともあれそんな定理については僕はまぁどうでもよかった。音自体はたいして変わらなかったのだけど、全体的に、なんかいい居心地を感じられたのだから。それはなぜか…仮説を述べるならばイルカの学校では心の病んだ子供を多く癒している。入校前に書かせた絵ではなにか鬱屈した暗い感じだったものがたったの3日間イルカとふれあうだけで絵が色鮮やかで元気になっている。元々の姿を取り戻し、笑顔が自然になるらしい。それは超音波療法と共通するようで、脳を整えるらしい。もちろんイルカのようによい音波を出せてなければ意味がないけど、ST-200 / ST-100は良かった。木のキャビだし、たとえ電気駆動の振動は自然そのものほど品質よくなくても自然の慣性に矯正が入るんだろう。木任せにも。
TAOC
FC-3100
FC-4500
FC-5000

TOYOTAの傘下のアイシン高丘のスピーカーブランド。TAOCのスピーカーは日本のJBLという太い厚い音[動画]。ハーシュな音が出ない。かれこれ1985年くらいから続けてる老舗である。FC-3100はTAOCの音が柔和に変わってきたと評価された名機で、なんとステレオサウンドのS.S.G.P受賞作。3WAYトールボーイのFC-5000は2003年発売のスピーカーだが2024年になってもTAOCのデモンストレーションで使われてる。オーディオベースの新作SCB-RS-HCの有無で音の違いを検証するなどしてきた[URL]。スキャンスピーク製のユニットを採用。FC-4500[録音]、FC3100、FC-4000など、コスパ最強のラインナップ。なのに毎回人気がない。モニ◯ー◯ーディオのPlatinum Series 3Gよりも俄然いい音と思うのに。2024年現在スピーカー作ってないのかメーカーのラインナップから消えたが、まだラインナップに掲載されていた頃は、他のメーカーがTAOCのスピーカーをお借りしていた。Accuphase C-2810&P-7100で鳴らすと日本的なほっこり感になる。オーディオフェスタなどのイベントに行くとだいたい50代~60代。TAOCのスピーカーの重量はFC-3100=14.5/台、FC-4500=39.0kg/台、FC-5000=46.5km/台。いかにも重いでしょというブランドイメージ的な問題があったのかもしれない。僕はすでにヘルニアだが、いつかはTAOCにしたいと思ってる。死んだら甥っ子にでもあげる。
TEAC
S-300NEO
同軸型。S-300の現代版。明瞭になって復活している。KEFのR100が買えない場合はこれでよい。肩の抜け落ちる感はR100が上だが二点の離れた音源を一点に合わせる事をしなくて済むので(脳が)楽を出来る。
Technics
SB-M01
テクニクス出展にて左記のスピーカーがずらりと並んでいる。CDが再生されると、低域まで臨場感に溢れた音が広がった。「今どのスピーカーから流れていると思いますか」と質問をされた。僕は単純にもSB-M1000と思ってしまったけど、答えはSB-M01だった。超小型のSB-M01はSB-M500の上に乗せてあった。大音量で流していたからもしれないがそれほどのスケールがあった。再現力かなりある。超小型なのにあの音量で崩れないのもすごいかった。ただ基調はどれも暗いめ。デザインの通り、というとなんか結果論みたいだけどデザインから外れてはいない。
Technics
SB-M500
Technics
SB-M800
D.D.D.方式という複雑な構造をもつ。[音源→マイク→記録→] 再現としてのスピーカーではなく、スピーカー独自の鳴り方になる。こういうのがスピーカーとして面白い。反対に、ワープループを空中に設置して、そこから自分の部屋へ時空を超えて音が到達するというのなら、そのワープループは音源となる。管弦楽は楽団とホール全体が音源になるのだけど扉を開けた音だけでは綺麗にも痩せている。やはりスピーカーもレガートリンクとかしなければならないだろう。このテクニクスの密閉には推敲がある。伝達物としてきた音を平行して鳴らされているだけではない音がする。節度があり空気が読める、日本人の常識観の結晶ともいえるサウンド。
Technics
SB-M1000
Technics
SB-M300M2
3ウェイ4スピーカー D.D.D.方式。M500はM300のトールボーイ型。低域はフロア並の量感が小型2WAYのように精確に出てくる。それが複雑怪奇な曲折を介して伝わってくる。考えれば考えるほどに面白い低音。初代に比べると幾分あっさりと聴きやすいような。暗いめの基調にかわりはないけど、中域のトーンにはマイカ混入の癖のない芳情があり、日本人の顔つきのようにあっさり。はっ…、人間の肉體も魂の具現化した姿形だとすると、やはり、スピーカーにも同じことが言えるのではないか…すなはち日本人の魂が肉躰以外のところへ造形され…
Technics
SB-M500M2
Technics
SB-R1
2014年にTechnicsが復活し、SB-R1は定価2,696,000円(ペア)のリファレンス・スピーカー。2020年の名古屋オーディオフェスタでリファレンス機のSU-R1(Network Audioプリアンプ)+SE-R1(パワーアンプ)で鳴らされていた。録画ファイル:Technics_SBR1.mp4・・・ 凄すぎてわたくしめごときにコメントはできませぬ。スマホでの録画なので低音の音圧でマイクにビビりが出てしまっているけど、そんな中でも中高音の楽器の音離れの良さ、そこにラウンドバッフルの形状を耳介で感じ取ることができるし、ムーディーすぎない国産らしい音のしっかりしたモデルでしたすいませんコメントしてしましました m(. .)m
THIEL
CS2.4
精悍な佇まいからくる印象とは違い、金星芸術的なクレモナよりも音が溶け合っていた。それはくすりが効きはじめたみたいに化学作用的で、帯域の一部やある種の波音で妙なうち融け合いをしている。サウンドはクールで色彩的にはシアンをイメージする。
TOTEM
MANI-2
カナダの高級SP。エンクロージャーはアイソバリック(Isobarik Topology)構造。木材はフルプレイン・クロスブレースの構造で接合が硬く、ホウケイ酸塩を贅沢な数層コーティング。サランネットの穴がないけどキャビネット取り付けはマグネット方式なのか、付属していないのか。ウーファーはDYNAUDIO製で、内部にももう一基搭載されている。低域の質感がブックシェルフらしくなく、自然に量が乗っていてふくよか。Atkinson氏の評論:“もし小さめのリスニングルームをお持ち、低域を大事にしていて支払いの出きる方に熱狂的なおすすめです”。スピーカーボックスの中にはグラスウールを使っていない。DYNAUDIOのスピーカーはヨーロピアンらしく高域の高いほうが抑えられていて質感重視だけど、MANI-2はSEAS社特注の2.5cmアルミニウムトゥイーター採用で透明系で伸びている。ラックスの白いセパで鳴らすと全体的にやわらかな雰囲気になる。シルクの質感でまるっきり刺激成分がなかった。製品名の由来がおもしろい。jazzaudiofan様のサイト[URL]によると「同社は製品名にアメリカ先住民や自然のイメージを取り入れているが、Mani-2(「マニトゥ」と発音する)は、アルゴンキン族の言葉で「精霊」を意味するManitouという言葉と、Model 1の次に出した同社2つめの製品であるという意味をかけてある」とのこと。
Unisonic
Plata AHT-40R
筐体込み2.2キロという軽さ、Zensor1より小さい。壁かけしやすい。ユニソニックのスピーカーは金型をどこかのスピーカーメーカーからお古を買い取って作り上げたらしくて、値段が格安。金型ゲージ・検査具などの精度モノはかなりコストがかかるので、小ロットの製品だとそのコストは相対的に大きくでる。購入したので詳説はリンク先。Cobre AHT-100Fにはない凛とした透明感、白鳥のしらべと比喩したくなるような明るい風景が特徴。
Unisonic
Cobre AHT-100F
【本体寸法】W151×H768×D154(mm)/【本体質量】5.7kg(1本)。トールボーイなのに2リットルのペットボトル3本分の重さ。ワイドレンジで滞りのない音。それと小音量での再現力が高くて小音量でも心地よいと感じる。
Unisonic
Plata AHT-250F
Plata AHT-40R(2WAY)は凛とした純度の高い音で、Cobre AHT-100F(3WAYトールボーイ)はその凛とした感じはしない。Plata AHT-250F(3WAYトールボーイ)ではどうなるかと思ってavacで試聴させていただいた。CobreよりはPlataのほうが純度が高い冴えた音になると感じたけどAHT-40Rほどの純度は出てこない印象。でも感触のよい美音。描写力は隣のCabasse JAVAに比べて普通だけど音色がそれなりに心地よかった。下位モデルの両方の良さを両立したスピーカーと思う。
Unisonic
Plata AHT-250F2
AHT-250FがモデルチェンジしてAHT-250F2となった。avacの店員いわくサランネットがマグネット式になったところが主な違いのもよう。価格ダウンして重量が約14.9kg⇒11.3kgとなった。軽量化は個人的にはすごく嬉しい。ヘルニアなので。音質的に違いが出るとすれば、AHT-250F2はキャビネットの音叉の周波数が上がって、おそらく共振が増えて、結果どうなるか。購入したのでリンク先を参考にしてください。AHT-250F2はフロントバッフルを手で触ると振動が伝わる。Plata AHT-40Rの白鳥のしらべ・美音成分がこのトールボーイのPlata AHT-250F2でも放出されるか並べて聴いてみた。PC出力+AVプリアンプではさほど差がなく美音。しっかりしたシステムで聴くとAHT-40Rの白鳥のしらべがトールボーイでは少し褪色してしまう風に思えた。低音にかき消されているだけかもしれない。3WAYになってネットワークが複雑化した分の損失があるかもしれない。その美音のみをフェティッシュに求めるなら2WAYのAHT-40Rがいいのだけど、AHT-40Rは聞こえていない音が多いので。AHT-250F2はなににつけても中庸。AV再生もゲームの効果音もクラシックも、音色が楽しめるし描き分ける。
USHER
CP-6311
これを聴いて「パクリもんだなぁ台湾むかつくなぁ」という当初の印象は覆った。USHER独自の音だし本格的に計算が尽くされている。触った感じウーファーはCP-8871のユニットと同じ材質。重量は39.5kgあり、定価14万円という価格を疑う。具体的な描写。音の実体が薄まっていない。空気感がふんわかせず、みっちりはじくタイプで、低域まで音階がしっかりしている。ヴォーカルは生々しく、そこにいるかのようではなくそこにいる。ハイエンド風ではなく、ちゃんとしたハイエンドだった。いくらぐらいの音が出るかと聞かれると困るけど。Rainさんの所有機。かなり正確な書き方をされてる。USHER AUDIO は如何?
USHER
X-719
COMPASS 定価12万円。パッと見ソナスファベルのアマトールに似てるけどサイズが違った。音は力強くてしっとりと落ち着いている。CP-6311とたぶん同じユニット。常に余裕が残されていて、エッジを強調する必要なく実体的。駆動力はかなり必要だけど黒モグラで鳴らすとミニチュアのフロアになる。軍艦のような低音が出てくる。モノクロとかホワイトとか形容したいトーンだけどそれ以上に無色のモニター。きえさり草。
USHER
S520Ⅱ
S520Ⅱとピアノ仕上げのS520Ⅲ 共にアンプの実力に追随してくるが、けっこうキャラクターの違ったフィードバックをする。S520Ⅲはそのガチガチのキャビネットにより音に厚み・優しさはあるけれど、少々鼻づまり。S520Ⅱのほうが高域がしっかり伸びていて自然な感じがする。制約なく広がっている。ダイナミズム的なものはややこじんまりだけど、XPP素材のウーファーはこれもまたニュートラルで、色がない。ニフラム系。
USHER
S520Ⅲ
USHER
S520 limited
ローカルメールオーダーといえばUSHER。このLimitedは優しい気持ちのいい音になってた。S520IIはハイ上がりだとか、2WAYなのに定位がよくないなど入門機的なところがあったけど、分解能が高まり、XPPの調音結合度がミクロになって、日本的なバランスのよさと品のよさを感じるようになった。一歩引いてたボーカルも、S/Nや品位の向上によりうまく出るようになった。そして随分エレガントな基調になっている。拡散する成分は水気を含み、残響は美しく響く。PCのHDDに入ってるボロディンの再生なのに、あんなに緻密な綺麗さだった。どんな工夫を凝らしたのだろう。あの場所だからかな。あの店は猿投神社並に空気がいい。それをホルミシス岩とかあらゆる人工で出しているからおもしろい。
Victor
SX-A103
今になって後悔するのはこれを売っぱらってしまったこと。初めて買ったスピーカーなのに。音はたいしたことなかったけどあのスピーカーには存在感があった。もう戻ってこない。
Victor
SX-500DE
SX-500 DolceⅡをSX-V1と同時に聴いて見劣りしていたことからこのスピーカーの存在感がずっと薄かった。個人的に「芳醇のサウンド」というより幕が降りている印象のほうが勝ってた。でもSX-500DEを聴いて目覚めた。現代的に洗練されていて、シルク・オブリドーム・ツィーターとクルトミューラーコーンのふくよかさを基調に、アルニコマグネットの力強い輪郭がある。今思うとDolceⅡもⅢも、よくこなれたスピーカーだったと思う。今時そんな楽器的なスピーカーは滅多にない。
Victor
SX-V1
C.O.T.Yを受賞した名器。オーディオフェスタ1996の印象が深かった。これは構造のおもしろさ以上に音のよさで評価されているものだと思う。実際、木の材質はどんなものにするか、そのプロトタイプがずらーっと並んでる写真をサウンドパルで見た。フロントパネルは厚みのある真鍮製にしてスピーカーユニットを取り付け、その重量を直下のマホガニーのスタンドの前の2本の足に響かせて楽器的な音を出す。その塩梅も相当試行錯誤をされたことだと思う。デザイン的にも落ち着きがあるし調和が取れている。中古で探しても年数が経過しクルトミューラー社製の薄紫のウーファーは白色化している。あの薄紫とマホガニーの色が調和してるのがよかった。マホガニーは無垢材だけど経年変化による割れや反りを防ぐ工夫をしてあるらしい。ここまで考えられてるスピーカーなんてもうなかなか発売されないんじゃないのかな。補記:アルニコのマグネットは保磁力が小さく減磁しやすい磁石なので交換が必要との事。中古で見つけても当時ほどいい音で鳴ってはいないと懸念される。V1のオリジナルのユニットはもう在庫にないようだ。Victorから復刻版が出てくるかどこかのガレージメーカーにリペアー商品として製品一覧に並べられてもいいぐらいの名器。
Victor
SX-V7
コーラスの先生に教えられたことによると、コーラスは両足を肩幅に開いて重力が足から下に落ちてゆくように、足の裏で地面を踏みしめて歌う。正しい姿勢で居れば安定していて肩を押されてもふらつかない。こうして立ってると、スピーカーの原理みたいに思えた。歌う最中も上半身は静止で、リズムに合わせて乗ったり頭を揺らしたりしない。肩の力は抜き、胸ではなく、みぞおちから指三本分ぐらい下のところが膨らむように空気を吸って吐く。あくまで良い音を出すように、みんなが綺麗に揃うように同じ姿勢で歌う。まさにSX-V7の姿勢は音楽的だと思う。みんな声が揃うからか、5.1chでリアスピーカーにも使ってる人がいる。なんという贅沢な… あ、背後にホラーなイメージになっちゃう。ごめんなさい。しかしこのスピーカーの音が忘れられない。SX-V7SEとかSX-V9とかいつか発売されないかな。あ…SX-V7SAは要らないです。周波数帯域は上限38kHzのままで、スーパーツイーターは別個体がいいです。
Victor
SX-M7
SX-M3のトールボーイ型。このモデルの型番はマグネシウムMgのMで、高音用に1.9cmマグネシウムオブリドーム、中音用に14.5cmマグネシウムオブリコーン、低音用は19cmパルプコーン×2。撥弦楽器は、凹凸よりは肉付きが感じられると思う。マグネシウム採用の由来は、従来のスピーカーを超えるには先進素材を使うしかないと考えてのことのよう。エソテリックもマグネシウムで同様なスピーカーを造っていて、エソテリックのスピーカーは珍しいからか当時エソテリックばかりが評価レビューされていたけど、ビクターはビクターの音を受け継いでいて温かみのある音で異質な音。温度感はウッドコーンより落ちるも、ウッドコーンよりはセンシティブな音。SX-M7のウーファーはマグネシウムではないけど全体のバランスを考えて採用を見送ったもよう(プロトタイプには全基MgユニットのSX-M7もあったろうな・・・じゅる)。自作している人は「結局パルプになる」という人も多く、自分もパルプ好きだし、聞き心地いいと思う。
Victor
SX-9000
SX-V9に相当するものがあった。<(○)>∇<(○)> 1998-99年C.O.T.Y受賞機である。
Victor
SX-L5
HARD OFFでVictorのSX-L5を聴くことが出来た。本当に感謝。今までハードオフでは全部ビニールに包まれていて一つも再生が出来なかったけど、こうして勝手に再生可能にしておけばオーディオが好きな人を引き寄せる事が出来る。次はどんなモデルが展示されてるのかなぁ。スチールラックの上にぽんと品良く乗せてあるだけだけど大音量出さない限りなんの問題もない。アンプはPioneer A-A9、VictorのADプレーヤーJL-B31でレコード再生。DENONのDCD-755REのCDに比較してアルファー波が出るような美質がある。スーパーツイーターは奏功している。SX-L3はあまりアンプの違いが出てこなかったけど、SX-L5はパイオニアのA-A9のトーンが色濃く出ていた。20年前からずっと聴きたかったスピーカー。それが初めて聴けた。HARD OFF 岡崎上里店には本当に感謝である。ちゃんと超高域が出るシステムで組まれていたから店員の中にはオーマニがいるのかな。
Victor
SX-LT55 LTD
LT55を使用していたTOMOちゃんによると、LTD版は鋭さは無くなったものの、包み込まれる感じが聞き心地良いらしい。参考:SX-LT55LTD
Victor
SX-WD10
デジカメでいったらファインピクスの好感に近い。濃い色は淡い目で、薄い色は色乗りがよい。濃厚ではないのに温かみがあるフジカラー。どこか腰のすわっていない感はあるが、ほどよい温度感のうちに浮遊している。
Victor
SX-L77
SX-LT55のヒューミッドなヴァーユの中、魚がぷりぷりと愉快に泳いでいる感じとは違い、空気は同様に穏やかながら楽音はバーチャルではない実在性がある。集中力があり純粋さに満ちていて、言葉の生命たちは虚心坦懐に引き出される。
Victor
SX-L9
ものすごく図体がでかいけれどキャビネットに触れるとちゃんと共振していて気持ちいいのが伝わってくる。エナジー滾っている。SSGPで言われているとおり見た目のわりに低域の量感はないけど心地よく深く弾む。これは気持ちいいな。SX-LT55のスマートなダイナミズムとは傾向を異にするもので加熱したムーブメント。というか全く別の音。まだなお世界に天上まで届くスピーカーサウンドを樹立させようとする鬼気が感じられる。
Vienna Acoustics
S-1
甘露芳潤。彩り濃やかなデコラティブ。このサウンドスケープは油絵に描かれているようだ。HiFi性は高くなく、擦弦楽器の繊細な響きを響かせきるほどは細やかではないけれど、芸術への敬愛により全体は有機的に解決されている。トールボーイのT-2のほうがバランスがよい。S-1は低域がでっぷりと目立つ。でもその低域は描写力があって楽器の質感がよく出ている。こじんまりとはしているが独特の魅力がある。新型のS-1Gは分解能が増した。
Vienna Acoustics
AL1050
ALUMINIUM LINE と命名されている。ミドルエンドとしての音で出来がよく、すっきりとしていてヌケがよい。S-1 S-2のシリーズに比べると清新に感じる。低域には多少ハレーションがあるかな。XPPのゴム系ユニットは共通で、ゴムのように弾性域のあるワールドは健在。調音結合をする、生命をもった機械。
Vienna Acoustics
Beethoven Concert Grand Reference
楽聖ベートーヴェン生誕250周年モデル。Beethoven Concert Grand Symphony Editionの新型。新しいフラットコーン採用。平面的な姿の低域ユニットがかっこよかった。ずいぶんと音離れがよい。花梨のど飴のような魅力あり。DIAPASONなどイタリアのスピーカーはあっけらかんとした陽気な音離れだけど、ウイーンのアコースティックはコクのある渋い音離れの良さ。Youtube(Playback Designs MPS-8でSACD再生。PRIMAREのPRE35/A35.2のコンビでドライブ)。
Vigore
KX-3
アーカムのソロで鳴らされてたけど、なんかホットな国の幻想的なジャズだった。それはそれはゆらめく、さざ波の皮膜的な重重なりりがが羽羽織って、白い宮廷にバカンスに来た僕は日本人みたい。
Wharfedale DENTON 80th DENTON 80周年記念。Acoustic Lab.のような甘美さはないけど柔和で聴き心地がよい。周りの人に馴染むような鳴り口。AIRBOW GHOST2.1(25万円)と同じような音像の太さや豊かさ。DENTONのほうが安い分、それより少しだけ音色が平凡。でも値段相応に安っぽくない。
YAMAHA
NS-B330
価格コムで上位常連の2WAYスピーカー。YAMAHAは全般的に評価が高い。DALI Zensor Oberonと並んでよく引き合いに出される。「ウーファーには、 1980年代の名作HiFiスピーカー「NS-1 classics」直系の素材によるPMD(Polymer-injected Mica Diaphragm)振動板を現代に甦らせた13cm PMDコーンウーファーを投入」。このラインナップは陽性で明るい。音離れがよく音像が大きい。高域は自然に馴染んでいる。NS-B330が上位モデルNS-B750に比較して勝っているのは陽性な聴き心地のよさ、負けているのは音の品位、3次元的な定位(精度の高さ)。別種のサウンド。全体的に厚みがあって、80年代90年代のパルプコーンにはない階調の滑らかさを備えてる。音色は値段相応だけど解像度は技術の進歩相応。うっとうしさがない。
YAMAHA
NS-515F
2000年ごろの製品。YAMAHAはAV用SPの中では比較的ニュートラル。もちろんAVっぽい熱気がこもった感じはするけれどカラーが少ない感じ。伸びやかな中低域や太いヴォーカルが弾む。緊迫感のないのびやかさを自由という観念にのみ許される自由だとするとこの音はニュートラルではないけれど。(意味不明)。NS-8HX聴いたときのイメージは、群青とパープルの空の前に積乱雲が荘厳な、ハワイの海辺みたいな夜明けだった。疲れた日にはこれでよいのでは。ただ質量32.5kgと、導入までの敷居が高い。外観がへぼいし話題性もなかったと思うのでヤフオクでは3万ゴールド前後で取引されています(2020年現在)。NS-8HXについては値段は無視してください。
YAMAHA
NS-8HX
YAMAHA
NS-pf7
真ん中に立つとステレオフォニカルに定位する。小型のマイクロスピーカーは不自然な音が多いけどNS-pf7はうたい文句のとおりリアルで自然な音。マホガニーの無垢材削りだしキャビネットが美しい。年数を経ても音の評価の廃れない製品かと思う。
YAMAHA
NS-1000M
ヤマハの銘機。ベリリウムの振動板を使っている。全域がすかーっと繋がっていてクラシックもヴォーカルもすかっーっと伸びる。アンプのせいか?ノイジーなざらつき感はあるけど歪みとか濁りには遠い。味になっている。先進的な見晴らしのよい透明感とは違った視界の開放感がある。これがベリリウム振動板かぁ。雑味はあるけど伸びやかにうたう。参考:おしえてください!
YAMAHA
NS-F700
定位感がエクリプス並みに良くてスピーカーの存在が消える。浮いてる。それだけ濁りがない精度の高い音。そしてモニタースピーカーのように物事の本質を穿つ音で、そのうえ多くの音が含まれる。試聴してもつまらないサウンドだけどアンプを良くすると追随してくる能力を秘めていると思う。AVアンプもピュアダイレクトモードにすると音が浮いた。低音は控えめだけどサブウーファー使うなら要らないと思う。低音が控えめな理由は背圧の影響(低音は波長が長い)を嫌ってのことと思う。Youtube:背圧, 動き具合
YAMAHA
Soavo-1
YAMAHAが輸入しているKlispchは明瞭。YAMAHAのSoavoのマイルド感とは正反対。一聴するとKlispchの音をまず気に入ることと思うけど、ずっと聞いているとSoavoの音の深さがわかってくる。Klispchでは明瞭に出る成分がSoavoでは奥まっていたけど、Soavoの節度のいい感じは 抑圧等ではなく日本的な「わびさび」。特に低音の穏やかさなどは美意識をくすぐる深度がある。
YAMAHA
NS-5000


ベリリウムに匹敵する音速を持つZYLON®搭載のハイエンドスピーカー。ベリリウム振動板のNS-1000Mの音にほれ込んでいる人はNS-5000を酷評したりしているけど個人的には他のブースのハイエンドスピーカーに埋もれずいい音がすると思った(5000シリーズのシステムで適音量で鳴らすと)。NS-5000はZYLON®が全帯域のユニットに採用されているのが優位点。ParadigmのPERSONAと同じ。 ◇ メーカーの方の言葉 ◇ …録音ファイル
①.wav(5000シリーズの目的:4分程)、②.wav(GT-5000の設計談話~Jazz Take5:3分程)。オーディオフェスタの風景:Youtube
YAMAHA
NS-600A
NS-800A
NS-2000A
オーディオフェスタで聴いてきました。アンプはYAMAHAのIntegrated。YAMAHAのアンプで鳴らすとやや機械的に思えるところがあるけれど、魅力も引き出していて、ふわっとした音を出すスピーカーだと思いました。KEFのR METAのふわっと感に近いです。
ツイーターとミッドとウーファーユニットはZYLON採用。振動板を同一の素材で統一することには苦労をしたようです。素材が統一されるとなにがメリットなの?という感じだけど音色が美しく感じるし、繊細な耳が違和感を感知しにくいことに繋がってると思いました。NS-600A、NS-800A、NS-2000A、それぞれ口径などが異なります。同じユニットを使いまわせば良いものでもなく、カットオフする周波数が異なるので、個別にカットアンドトライで練り上げたようです。そういう指示に応えてくれるのが自社開発のメリットとのこと。3機種は階級分けしているわけではなく、それぞれに持ち味があるとのこと。NS-600Aは口径の小ささからくるメリットがあります。NS-800Aは厚く柔らか。トールボーイのNS-2000Aは4ユニット搭載してるけど音のつながりが良いこともあって雲の中にいるみたい。NS-800AはFC-3100は傾向が似ていて、NS-2000AはTAOCのFC-4500と傾向が似ている。日本的なJBL。アイシン高丘はもう新しいスピーカーを発表してない。でも、TAOCを買い逃した方にはYAMAHAがある。自分は素朴な日本人が好みなので日本のスピーカーが好み。[NS-600A録画][NS-800A録画]


RSチャンバーの形状が魅力的。


独自の共鳴管「アコースティックアブソーバー」(コの字の部品)を使って定在波を打ち消す。吸音材が使われていないことが衝撃である。あとムンドルフ社製のコンデンサーは市販で1万円もするものだけれど、投資にたいするリターンが得られたとのこと。見えないところに物量が投入されている。YAMAHAのブースは個人的にはインパクト大。家電量販店にも置いてあるような地味なシステムだけど、もっと注目を浴びても良いと思いました。
YG Acoustics
Anat Reference
アナットレファレンスの上に乗っかってる2WAYユニットの部分のみ聴けた。ダイナミックオーディオにて。これはかなりセンシティブな音が出ると言われるものだけど、冷たい音ではない。Macintosh MA8900のプリ部で高域を弱めても見晴らしが良い状態が続き、音色はしっとりとしている。ずっと気持ちよく聞いていられる。微小音が損なわれないのは航空機グレードの合金ボディによるものか内部ネットワークによるものか。ウーファーのメタルコーンはアルミ削りだし…え?すごい。スキャンスピーク製のツイーターはよく見るけどフランコセルブリンともマジコともまた違う音。
Zingali
OCM-106
ウッドホーン搭載のブックシェルフ。輪郭浮き沈む。投影描画的再現。上下遠近のバランスのことは意に介してないほどに自由闊達に謳います。飛び出した波音には水気の伴う飛沫が感じられる。印象的なヴィジョンのみ筆圧強くて、曖昧なところは無難な絵の具を選択して、興味のないものは見えてない。
しかし…言語で音を表記することは困難な業だ。文章にもアウラはありますが、オーディオ試聴会で生の音を聴く以上のSurrealismeはなし。これは芸術や宗教全般;人間の話になれば特にそうですが、私(わたくし)の目の前で語られるところに、一回性の生きたロゴスがあるのです。目に見えない世界では考えが一方的になっているケースも多く、目に見えないものだからこそ信仰を絶對にしていることも多々あり。普遍的であるためには、おのずからの素性を磨くしかない。素直なところに降りてくる。評論家は適切な表現をしているし、多くのメーカーの方もオネット・オムな雰囲気をもっています。良い縁を尊重することが自身のオーディオ観の純粋を保つことにもつながります。
Zingali
OCM-206







間違えた情報を得た人がいたら修正が加わりますように。