よく通るハスキーな音。
トーンが死なず、耳に愉快に届く。若干機械的だが海外のアンプよりは静物的な響きで日本人の耳で作ったという感じ。色気は熟酥味以前で留まっている。はっきりとした音の仕上がりで、エッジが際立つ。きびきびした音だがマランツやローテルよりやや暖色な傾向。ロックは切れ味がよく管弦楽も輝かしい。
ハイブラウな感触。
電源入ったときのパコッという大きな音とか、いかにもステンレスでできていますって感じのトーンコントロールのノブなど、デッキ自体はチープだ。でも音とデザインは硬質に調合されていて、錬金寄りの存在感がある。
プリアウト端子あり。
ローテルのRB-980BXへ繋いでみたけれど安定感なかった。プリアンプとしてはいまいち使えない。ちなみにCDプレーヤーをプリアウト端子に繋げたら音が出てきた…。
リモコン付き。
ボリュームの動きが絶妙。
長時間リスニングがつらい。
欠点を書くとhtmlにシミがつくから嫌だけど、硬さが耳につきやすい。ガラス細工をずっと見ていると目がちかちかしてくるのと似ている。センセーションを求めてその熱が維持される高校生とかには合うけど、夢から醒めやすい僕にはちょっと無理である。管弦楽などのアコースティックはもっとふわふわっと、その自然の微細な…情報を求む。
好きな組み合わせ
B&W705の実力も充分にひき出せるが、管弦楽の高域の伸びなどがハイブラウになりすぎる。ハイブラウならまだよいけれど…ブービーになってる。グレッキのSym.No2等つんざく音楽になると一層きびしい。B&Wの解像度はマランツで満たしたほうがよい。
TANNOYのRevolutionR1(あるいはmercury)とはさすがに輸入代理店とだけあって相性よい。というかR1に呼ばれたんだろうか。TEACで鳴らしてほしいの。。TANNOYの入門モデルは赤子のように毛布に包まれてるのでいい塩梅。赤子ならよいけど…布団の中でエロがるから…A-1Dのストレイトなピュアさに官能をつつかれてしなやかに伸びてしまう。
ヴォーカル帯域がよい。特にグレゴリオ聖歌はやさしく浸透していて、これだけはハイエンドだと言われても一瞬騙されるほどの音楽性だった。

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