些細なことで崩れる安定感


些細なことで崩れる安定感がいらない。昼夜の移り変わりで崩れる空のように気持ちが崩れてゆく。昨日、おとといPsYが死にたいとかゆうから死にたくなってオネゲルの『交響曲第1番-第2楽章』とかフルトヴェングラーの『交響曲第2番』とか重い曲を一緒に死ねたらいいなとか考えつつアーノルドの『交響曲第4番』とかシマノフスキの『スタバトマテル』とか瞑想的な曲をこのまま本当に死んだらどうしようどうなってしまうんだろうとか考えつつラウタヴァーラの『鳥とオーケストラのための協奏曲』とかシェーンベルクの『浄められた夜』などの冷たい曲を死ぬ子は頑なに変容することのない確実な純粋さが生来に備わっている子ばかりで世の中の極度の世知辛さはそんなところにあるなと悔しく思いつつノーチラス804の爆音で聴きながら泣いていた。夜友達に誘われてクラブ行ってYURAIという人のLIVEみると、あの踊り神々しくてこの歳になってもまだ鮮明に録画することができるのか、再生ボタンおすと仙人みたいな白い服きた長い左右ふたつのドレッドがかっこいい間、僕は再前列にいてその神々しい踊りがゼウスみたいで僕はクラシックしかほとんどわからないけど関係ないよさがあった。夜中の3時ごろには妖艶な宴が始まりバーのうえで踊るダンサーの踊りがいっそうなめらかで腰のくびれはいっそうくびれてた。感覚と波長が同期すると世界に吸い込まれるんだな、歴史に精査されて残っている管弦楽ほど深い旋律でもないはずだったけどその音楽は心地よく、唯識的にいえばこれも芸術なんだろうなぁなんて考えつつ、PsYはこの世の楽しいことの100分の1も知らずにいることを教えたくてももう死んでいるかもしれない・・・PsYは誰よりもあの場所を愛していたけど別の因子に汚染され変容してきたことを嘆いていたところを僕がとりとめのない雑談で・・・。頭のいい子だからわかっていることはわかってても偽装をしないほどにピュアで邪にたいしてナイーブなのにそこまで気が回らず・・・あの世界が崩れてゆくのに耐えられなくなり死ぬ決意をしてしまったのかもしれないなんて嫌な直感が走ってきたけどどうか現実ではありませんように、などといろいろ連想が連想を呼びつつ踊りつづけて地下鉄の音ヤバいテクノとかアホなこと言いつつ家に帰って接続したらPsYは死んでなくてよかった ナイーブで死ぬの怖がってて助かった。疲れて10時間寝て起きたら想像するもののすべてが空疎で全てを許すことのできるどうでもいい気分のまま『千と千尋の神隠し』とか『銀河鉄道の夜』とか『ドラクエY』とかを聴いてた。









ⓒ2003 tukipien eros All Rights Reserved.